また、昨日投稿分のブログ記事はGW中程ではありませんでしたが、比較的多くの方々に読んで頂けました。読んで頂いた皆さま、どうもありがとうございます。そして、その中で取り上げていたコンラッド著『ロード・ジム』に関しては、現在若い方々こそ、興味深く読むことが出来るのではないかと思われました。
この著作から看取される、ある程度普遍的であると思われることは『自意識の強さと想像力はある程度随伴するのではないか?』ということであり、それは相対的に若い頃の方が強く、年齢をある程度重ね、さまざまな経験を経ることにより、角張った自意識の角が磨滅し、丸みを帯び、それに伴い想像力もまた徐々に減衰し、何と云いますか若い頃特有の『危なっかしさ』のようなものがなくなっていくのではないかと思われます・・。
その意味で、この『ロード・ジム』がまさに描いていることは『若い想像力がもたらす危なっかしさによる出来事とその帰結』であり、女性は分かりかねますが、多くの男性にとっては、何かしらのそうした時期・出来事(黒歴史というのだろうか?)があるのではないかと思われますが、さて如何でしょうか・・?
しかしながら、であるからといって、こうしたいわば危険な時期・出来事は経験しない方が良いというわけでもなく、むしろ若い多感な時期にこそ、そうした経験を出来るだけ多く積んだ方(場数を踏む)が良いのではないかと思われるのです・・。
また、我が国を含む、ある程度西洋化された社会において、各種情報機器が進化発展し、さらに近視眼的とも云える合理主義あるいは科学偏重主義に拍車が掛かることにより、さきに述べた自意識による想像力がもたらす『危なっかしさ』そのものを避けるようになり、そして、その先にあるかも知れない相転移的な成長の可能性を一律に潰してしまうようにも思われます・・。
年齢層が高い施政者側からすれば、従順で扱いやすい若者世代の方が良いのかもしれませんが、しかし、そのようにして世代を重ねることにより、徐々に、その国民・民族自体の創造性・知的活力が損なわれていってしまうのではないかとも思われるのです・・。
そして、ここまで書いて想起されたことは、多少ニュアンスは異なるのかもしれませんが、概括においては、三島由紀夫、司馬遼太郎が最後まで危惧していたことではないかとも思われましたが、さて如何でしょうか?
(あるいは、さらに大きな視点で考えてみますとニーチェやオルテガなどの思想にも近い何かがあるのかもしれません・・)
ともあれ、今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。
近年以来、現在までに日本列島各地において発生した、現在も継続する、さまざまな大規模自然災害によって被害を被った、被っている地域での諸インフラの回復および復興を祈念します。
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