2024年9月22日日曜日

20240921 過日(0919)の記事投稿から思い出されたこと:学び方について

 はじめに、今回の石川県での豪雨による被害が出来るだけ軽微であり、また年初の震災からの復興も含めた当地の被害復興が速やかに進むことを願っております。

 一昨日の記事投稿後少し経って、そこで述べた19世紀半ばの欧州とトクヴィルとブログ記事作成とについて思い出すことがありました。その記事にて述べた一連の1848年の欧州を題材とした記事の作成背景には、自らの興味と、いくらかの読書経験があったと云えますが、それと類似した経緯を経たものとして、20年近く前に作成した修士論文があります。当時の私は、紀伊半島西部(和歌山県)の地域性について調べており、その地域性を検討する際の題材の一つとしたのが、弥生時代の青銅製祭器である銅鐸でした。銅鐸については当ブログにおいても何度か記事を作成してきましたが、この紀伊半島西部(和歌山)は全国でも相対的に銅鐸の出土数が多く、そうしたいわば古代における地域の特徴が、現代においても何かしら反映することがあるのか?と考えていましたが、そうしたことを具体的に考えるためには、さきの県内の銅鐸出土のある程度詳細な様相や傾向についての知見を得ることが重要と考え、我が国の古代史、考古学についての著作を大学図書館や書店などで、手当たり次第に読みました。とはいえ、当時の私は、古代史、弥生時代全般についての知識は、ほぼ皆無であったことから、当初はまさに雲を掴むような感じではありましたが、ある程度関連する著作を読み続け、さらに購入した国土地理院の20万分の1スケールの和歌山県の地図に書籍に記載のあった遺跡や銅鐸出土地のプロットや書き込みなどをしていますと、徐々にその様相が自分なりに理解出来るようになり、さらに、学食や当時よく行っていた国道26号線沿いのCoCo壱番屋にて友人等に得られた発見や知見などを話していますと、そのやり取りの中で、自分の考えも整理されて、自分なりに文語化されるようになっていったのだと云えます。しかし、当時はそうした興味深い記述を当ブログの引用記事のように抜粋することはしていませんでしたので、事後になりますが少し悔やまれます。とはいえ、かねてより私は頭脳明晰ではないと自覚していましたので、こうした身体を多く用いた調べ方や、駄弁りなどにより、得られた知識や知見を身体化・定着化させることは、それなりに理に適っていたのではないかと思われます。また、当ブログにおいてもしばしば題材としている所謂「思想」については、さきの友人方との駄弁りによる耳学問から、何となく勘所を掴み、そして重要と思われた著作については図書館で借りたり、あるいは書店で入手して読んで、自分なりに理解に努めていましたが、そうして得られた知識や知見から、自らの研究テーマであった地域性の考察において参考となるものが少なからずあったことから、こうした研究とは、特にその道に入りたてとも云える修士課程の時分には、周囲の研究テーマの異なる院生の方々と出来るだけ駄弁る機会を持った方が良いのではないかと考えます。また、私の場合、大学院に進むまでは、3年間、南紀白浜にてホテル勤務をしており、さらにその当初は、この地の大学院に進むとは全く考えていなかったことから、そこでの即自的とも云える日常経験を、大学院で地域学を専攻することにより、対自化することが出来たのではないかと思われるのです。また、こうした経緯・流路とは、おそらく医療系分野などにおいても効果的であると考えます。つまり、資格取得の後、ある程度の期間臨床経験を積み、その中で自分が興味深いと思った分野の大学院に進み研究をすることは、その方にとっても、その分野にとっても有益な効果があり、そして、そうした方々が増加することにより、その職種や医療全体にとって創造的な変化が自然にもたらされるのではないかと考えます。そして、そうした視座から、コメディカル・パラデンタル職種全般の養成は四年制大学にて行う方が良いと考えるのです。ともあれ、話を私の経験に戻しますと、この時の地域学の研究にて培った知識や知見は、その後、歯科技工士の免許を取得して歯科生体材料学の大学院に進んだ際にも役に立ち、おそらく、地域学での研究経験がなければ、色々とありましたが(どうにか)学位取得まで至らなかったのではないかと考えます。
今回もまた、ここまで読んで頂きどうもありがとうございます!
一般社団法人大学支援機構


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ISBN978-4-263-46420-5

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