2020年2月29日土曜日

20200228 読書による性質の変化について

今回の記事作成は、おそらく、これまでの中で最も体調がすぐれない中で作成したものになると云えます。また、そうであるならば、記事作成などせずに休んだ方が良いとも思われるところですが、かねてより、今月中での1252記事への到達を目標としていたことから、これを出来るだけ早めに達成するために、今回の記事作成を始めた次第です。

さて、体調がすぐれないと云いましても、おそらくは、最近取り沙汰されている新型コロナウィルスによるものでなく、この季節にありがちな単なる風邪であると思われます。また、風邪により体調が良くなくとも、こうした文章の作成については、思いのほか、どうにかなるようであり、この調子で今しばらく書くことが出来ればと考えています。

先日来から読み進めていた岡義武著「国際政治史」を読了し、新たに何か読み始めようと考えてはいますが、さきにも述べました戦間期そして第二次世界大戦期についての歴史の記述を読むことは、少なくとも自身にとっては、かなり消耗するものであると云え、今回の風邪もあるいは、それに関連があるのではないかとも思われます・・。

また、多少、牽強付会・我田引水気味ではありますが、我が国の歴史教育において、特に近現代史を出来るだけ避けて通りたがるといった傾向も、あるいは、こうした事情と何らかの関連があるようにも思われます。

しかし、遡って考えてみますと、自身の場合、小中学生の時分は、この時代に最も興味を持ち、特に各国の兵器や戦争の様相などに強い関心を抱いていました。そのおかげもあって、一応、歴史としての知識も持つように至ったと云えます。それが何時、そして何故、変化したのかと考えてみますと、未だ精確には分かりません・・。

ただ、一つの大きな変化であったと云えるのは、20代後半あたりから山本七平の一連の著作を読み始めたことです。それら著作で描かれている昭和初期の我が国の様相は、それまでに私が知っていた同時期の歴史とも相反するものでなく、それをさらに綿密詳細に世間知的なものとして示してくれ、あるいは、当時の時代精神を、現在とも密接な繋がりのある有機的なものとして示してくれたとも云えます・・。

そして一たび、こうした兵器・戦争への興味から積み重ねていった知識と、実際その時代を生きこられた方の射程の長い世間知とも云える思想・教養が自身内部にて反応しますと、自然と、より広範に人文社会科学分野の書籍を読むことが出来るようになり、また、それが自転運動を惹起し現在に至っていると云えます・・。

そして、おそらく、この過程のどこかで戦間期および第二次世界大戦期の記述を読むと消耗するような性質へと変化していったのだと云えます・・。

自身としては、これは一種の洗練であると同時に、弱体化であるとも感じられます。しかし、この弱体化は、動物が人間へと進化していく際に生じた物理的な意味での弱体化と同じ系譜に立つものであると私は考えています。

また、こうした内面における変化を、より多くの人々が経験した国と、そうした経験を生産活動に際して余分なもの、意味のない邪魔なものとする傾向が強い国では、あるいは当初の物理的な力、武力においては後者が強く、勝利を得る可能性が高いのかもしれませんが、長い目で見ますと、やはり前者の方が創造的な精神が継続し、新たな時代を切り拓いていくことが多いように思われるのですが、さて如何でしょうか?

今回もここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。
日本福祉大学オープンキャンパス

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