日本のナショナリズムは古く六世紀の頃にはすでに育成されていた。日本が儒教を輸入した頃、中国という強大で、はるかに進んでいた国がすぐ隣に存在していた。また朝鮮も、日本より進んでおり、文化面でもはるかに優越していた。こうした環境の下で、日本人は古代から自己防衛的な態度をとるように躾けられていた。すでに七世紀末に、ナショナリズムの精神が勃興している。国を防衛するには、国は国力を持っていなければならない。こうして日本人は物質主義的な傾向を持つようになり、ひいては世俗生活における豊かさに強い関心を持ち続けるに至ったのである。
戦後、日本人はナショナリズムの危険を思い知らされると同時に、他方では、遅かれ早かれ日本にもヒトラーのような人物が将来登場するのではないかと危惧してきた。しかし現代では、一部の人々をのぞいた一般の人は、そうした危険がすくなくとも近い将来には訪れることはないと安心している。二発の原子爆弾は、日本のナショナリズムを完膚なきまでに破壊した。しかし同時に、彼らは自信を失い、国際的な問題に対する発言もやめてしまったのである。世界の大国の陰に隠れて、いかに痛烈に非難されようとも、日本人は物質的な利益を追求し続けた。しかし1990年代になって右傾化が人目を引くようになった。』
「日本ななぜ没落するか」
ISBN-10: 4006032056
ISBN-13: 978-4006032050
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祝新版発行決定!
ISBN978-4-263-46420-5
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前掲書籍の主著者である師匠による歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に関しての勉強会・講演会の開催を検討されていましたらご相談承ります。師匠はこれまで長年、大学歯学部・歯科衛生・歯科技工専門学校にて教鞭を執られた経験から、さまざまなご要望に対応させて頂くことが可能です。
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数年前から現在に至るまでに列島各地・特に西日本・九州にて発生した、さまざまな自然災害によって被害を蒙った地域の速やかな復旧そして復興を祈念しています。
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