D先生は、これから我々が訪問する歯科医院の院長宛てに名刺裏に紹介状を認めてから、おもむろに傍らに置いてあったスマートフォンを手に取り電話をかけた。そして、しばらく待ってから繋がると・・
「ああ、先日はどうもりがとうございます。ええ、それで、今回は前に少し話したK医療専門職大学の口腔保健工学科の件だけれども・・いいや、歯科衛生士の口腔保健学科じゃなくて、歯科技工士の口腔保健工学科の方だけども・・そうそう、今日、その学科の先生と、もう一人、K大歯科理工学講座の院生がR先生の医院見学を希望しているのだけれど大丈夫ですか?・・・ああ!本当ですか、それは良かった・・。じゃあ、今日の昼過ぎ14:00くらいに、二人が私からの紹介状を持参してそちらに伺うようにしますので、よろしくお願いします。・・いや、今回もまたどうもありがとうございます・・。ああ、それと、今日はK医専大OGで歯科衛生士のCさんが、そちらでのバイトの日であったと思いますので、時間に都合がつくようでしたら彼等と会わせてあげてください・・。」とのことであった。
「ああ、先日はどうもりがとうございます。ええ、それで、今回は前に少し話したK医療専門職大学の口腔保健工学科の件だけれども・・いいや、歯科衛生士の口腔保健学科じゃなくて、歯科技工士の口腔保健工学科の方だけども・・そうそう、今日、その学科の先生と、もう一人、K大歯科理工学講座の院生がR先生の医院見学を希望しているのだけれど大丈夫ですか?・・・ああ!本当ですか、それは良かった・・。じゃあ、今日の昼過ぎ14:00くらいに、二人が私からの紹介状を持参してそちらに伺うようにしますので、よろしくお願いします。・・いや、今回もまたどうもありがとうございます・・。ああ、それと、今日はK医専大OGで歯科衛生士のCさんが、そちらでのバイトの日であったと思いますので、時間に都合がつくようでしたら彼等と会わせてあげてください・・。」とのことであった。
そこで我々はD先生が認めた紹介状を受け取り、また後日訪問させて頂く旨を伝えて挨拶をしてから医院を辞した。時刻は正午少し前であり、ここからR先生の医院までは、1時間以上はかかるであろうとのことから、先に医院近隣まで移動をして、その付近にある飲食店にて昼食を摂るのが良いだろうということになり、取り急ぎ、電車にて移動することにした。
R先生の医院は東京東部のどちらかと云うと千葉県に近いところに立地しており、それは、今回の出張でのE先生の宿泊先ホテルがある千葉県I市とも、電車にて数駅ほどのところであった。
そうした事情や時間帯もあってか、空(す)いていた移動中の電車内でE先生は、御自身の学生時代の話をよくされた。そしてD先生とR先生の医院の丁度中間点とも云えそうな御茶ノ水駅に到着した時、E先生は神田川側の窓の外を控えめに指差しつつ「明日はここの大学に行こうと思っているけれども、ここはどちらかと云うと、ガチの研究大学だから、専門職大学の実務家教員とはチョット違うんだよなあ・・。まあ、それでもいい情報を入手することは出来るかもしれないからなあ・・。」と周囲の環境から、何となくコトバ使いが学生時代に戻っているようにも感じられたが、E先生の方は全く構う様子はなく、さらに話を続けられ、学生時代によく通っておられたという、御茶ノ水仲通りと甲賀通りが交差する場所にある*トールコーヒーにて遭遇されたという出来事を幾つか話されたが、いずれも、それなりに興味深いものであった・・。ともあれ、あの界隈では歯科大学や歯学部が複数存在するために、そうしたことも自然と見聞きされるのであろうと思われたが、同時にその環境は、当時の私にとっては、何やらとても縁遠いものであると感じられた・・。しかし、元来、首都圏出身である私は、そうしたことを感じることはなかったのだが、これまで5年以上、あまり外に出ることもなくKで生活していたためか、首都圏、東京での、さまざまな環境がどうも「違う世界のもの」のように感じられるのであった・・。他方、E先生の方は、普段よりも少し陽気に、そして多弁になっておられた。やがて、我々が乗った電車は隅田川を渡り、さらに東の千葉方面へと走り、R先生の医院に近づきつつあったが、こちらの地域に関しては、私の方が全く不案内であり、E先生の方が、かつての通い慣れたる通学路であったことから、上記のような感じであったのかもしれない・・。やがて電車が最寄り駅に着いて、下車すると、これまでに知らなかったような風情の街並みが広がり、また、駅南口のロータリーを突っ切った先からはじまる商店街も、正午過ぎという時間帯であったことからか、かなりの賑わいを見せていた。
R先生の医院は、この商店街を最後まで行き、そこから左手に曲がり、さらに南に進んだ先にあるとのことで、また、我々としては、ある種の観光気分もあったことから、この商店街の中を歩いて行こうということになった・・。
そして、商店街に入ってすぐにE先生が「おお!」と少し驚かれた様子を見せたため、そちらの方を眺めやると、果たして、その先には、これまでに何度かE先生との会話にて話題ともなった天丼で知られる「て*や」があった。
今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!
順天堂大学保健医療学部
祝新版発行決定!
ISBN978-4-263-46420-5
*鶴木クリニックでのオペ見学につきましても承ります。
連絡先につきましては以下の通りとなっています。
メールアドレス: clinic@tsuruki.org
電話番号:047-334-0030
どうぞよろしくお願い申し上げます。