2021年7月12日月曜日

20210712 株式会社河出書房新社刊 ユヴァル・ノア・ハラリ著 柴田裕之訳 「21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考」 pp.78-79より抜粋

株式会社河出書房新社刊 ユヴァル・ノア・ハラリ著 柴田裕之訳 「21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考」
pp.78-79より抜粋
ISBN-10: 4309227880
ISBN-13: 978-4309227887

今日ではオンデマンドのサービスが充実してきたので、無数の作品が提供されている。意見をもとめるのは大仕事になりかねない。あなた自身はSFスリラーが好きだけれど、ジャックはロマンティック・コメディーが好みで、ジルが芸術的なフランス映画に一票を投じる。けっきょく妥協して冴えないB級映画を選び、みんながっかりする羽目になりかねない。

 こんなとき、アルゴリズムがあれば役に立つ。それぞれが、これまで観た映画のうちでどれが本当に気に入ったかを告げれば、そのアルゴリズムは自らの厖大なデータベースに基づいて、全員を満足させるのに打ってつけの作品を見つけることができる。あいにく、そのようなお粗末なアルゴリズムは簡単に欺かれてしまう。周知のとおり、人々の真の好みを判断する上では、自己申告は当てにならないのが最大の理由だ。私たちは大勢の人がある映画を傑作だと褒め称えるのを耳にして、絶対に見逃すわけにはいかないと映画館に出かけたものの、途中で飽きて眠ってしまったときにさえ、美的感覚に欠けていると思われたくないので、すばらしい経験だったと会う人ごとに言うものだ。

 ところがそのような問題は、怪しげな自己申告に頼る代わりに、私たちが実際に映画を観ているときにアルゴリズムがリアルタイムでデータを集めるのを許せば解決できる。第一に、アルゴリズムは私たちがどの映画を最後まで観て、どれを途中までしか観なかったかをモニター出来る。アルゴリズムは、私たちが「風と共に去りぬ」こそ史上最高傑作だと誰彼かまわず言ったとしても、最初の30分で観るのをやめてしまい、アトランタが焼ける場面は本当は目にしなかったことを知っている。

 とはいえ、アルゴリズムはそれよりもずっと深いところまで探れる。技術者たちは現在、目や顔の筋肉の動きに基づいて人間の情動を検知できるソフトウェアを開発している。テレビに高性能のカメラを搭載すれば、そうしたソフトウェアは私たちがどの場面で笑い、どの場面で悲しみ、どの場面で退屈したかを知ることができる。次に、アルゴリズムをバイオメトリックセンサーに接続すれば、アルゴリズムはそれぞれの場面が心拍や血圧や脳活動にどう影響したかを知ることが出来る。たとえば私たちがタランティーノの「パルプ・フィクション」を観ているときに、男性間の性的暴行の場面でほんのかすかな興奮を覚えたことや、ヴィンセントが誤ってマーヴィンの頭部を撃ってしまう場面ではやましそうに笑ったこと、ビッグ・カフナ・バーガーについてのジョークがわからなかったのに、間抜けに思われたくなかったので笑ったことに、アルゴリズムは気づくかもしれない。私たちは無理やり笑うときには、何かが本当に面白くて笑うときとは違う脳海路や筋肉を使う。人間はたいていその違いが感知できない。だがバイオメトリックセンサーならできるだろう。


20210712 新たな記事作成ペースを設定して思ったこと・・1600記事への到達について

昨日はオリジナルの記事と、書籍からの引用記事の二つを投稿しました。これにより総投稿記事は1574に至り、また、本日の記事投稿によって1575記事となります。そして、どうにか来月の前半迄には当面の目標としている1600記事まで到達出来ればと思います。

そしてまた、本日についても当記事を作成した後に書籍からの引用記事を作成しようと考えています。昨日の投稿記事にて述べました通り、引用したい書籍の記述は少なからずありますが、そればかりをしばらく続けていますと、自身の作成する文章に対しての感覚が多少鈍り、自身による記事作成が若干面倒に感じられてくるのです・・。そのため、昨日はオリジナル記事を先に作成、投稿した後に、書籍からの引用による記事を作成、投稿したわけですが、これはこれで、そこまで面倒とは感じられなかったことから、今後しばらく、体力が許す程度まで、この作成手法にて続けてみようと思っています。

また、上記の記事投稿頻度にて今後しばらく続けますと、あるいは今月中に1600記事に到達することも視野に入ってきますので、冒頭にて述べた思いとは異なってきますが、これも一つの挑戦と考えることにします。

しばし先のハナシにはなりますが、今後、もしも首尾よく1600記事に到達出来ましたら「次はどうしようか?」と考えてみますと、未だその明確なビジョンは明確はなく「とりあえず1590記事を過ぎたあたりで、何か考えが浮かんでくるのではないか?」と願っているところですが、何れにしましても、到達出来ましたら、またしばらく記事作成を休息しようかと考えています。かつて1000記事に到達した時と現在の状態とを比較しますと、明らかに記事作成への勢いは減衰していると云え、かつては勢いで作成していた記事を現在は手法にて作成しているといった感があるのです・・。

これ自体、良いことであるのか分かりませんが、ともあれ、かつての自分では出来なかったことであるとは云えますので、今後の何かに資することもあるように思われるのです。そして、もう一つ、先日の投稿記事にて書いた「野心」についてですが、こちらも後日、1600記事に到達出来ましたら、あらためて考えてみようと思います。他方で「今更野心をと云われても・・」という思いもありますが、私としては、これまでの経緯から考え、(おかしいであろう)自分の性質に合った環境を見出したといった実感は全くありませんので、出来れば、当ブログを通じ、そうしたものを探り当てていくことが出来ればとも考えているところです。環境も時期により多少変わりましたがそれでも6年以上にわたりブログ記事の作成を続けるのは、やはり多少はおかしい、変わっている性質を持っているとも云えるようですので、その行為を続ける先にこそ、自分の性質に合った環境といったものがあるのではないかとも思われるのですが、さて如何でしょうか・・。

今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!

日本赤十字看護大学 さいたま看護学部 



一般社団法人大学支援機構



~書籍のご案内~
ISBN978-4-263-46420-5

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どうぞよろしくお願い申し上げます。