2018年7月6日金曜日

20180706 今後大学教育はどのように変化していくのであろうか?【書籍からの抜粋引用より】

報道によると、主に九州北部、山陰、山陽地方各地にて大雨による災害の発生の危険性があるとのことです。これまでに被害が生じた地域の速やかな復旧、および今後の被害が出来る限り軽微であることを祈念しております。

岩波書店刊 吉見俊哉著『大学とは何か』pp.213-214より抜粋引用
ISBN-10: 400431318X
ISBN-13: 978-4004313182

『高等教育が広く普及するなかで、大多数の進学者が期待するのは、古典的な学問の修練よりも、「将来の職業生活に必要な準備としてできるだけ高度の専門性を身につけること」である。他方、「科学技術の急速な進歩と経済の高度成長によって急激に変化していく今後の社会においては、さまざまな知識を人間の進歩に役立てるために、専門的な深さとともに、それらの研究成果を広く総合する力が必要になる。ところがこれまで大学教育の一般的方式であった「一般教育と専門教育とを積み重ねる方法」では、「ともすれば、両者が遊離して専門化にも総合化にもじゅうぶんの効果を収め」られなくなっている。学部前期は一般教育、学部後期は専門教育という積み上げ方式を再検討し、多様な進路に応じた新しい専門教育と、その専門性を縦横に総合していく新しい総合ー教養教育を、各大学の特性に応じて再設計していくべきである。』

おそらくこうした議論に基づいて、これまでに何度か当ブログにて取り上げた『専門職大学』の教育カリキュラムなどは策定されたのではないかと思われます。また、実際、これまでの一般的な大学での教育カリキュラムである学部前期は一般教育そして同後期は専門教育といった流れは、近年のパソコン・インターネットの進化発展により、大きく変化せざるを得なくなるものと考えます。

そして、そうした来るべき流れのさきにあるカタチは、高等学校までの学問の延長に近いとも云える一般教育が4あるいは6年間の通年の履修科目(選択肢は多くあった方が良いと思われる。)となり均され、それと同時に、これまで主に学部後期から為されていた専門教育が1年目からはじまるといったことであると思われます。

さらに、そうなりますと、その流れは高等学校までの教育にも少なからず影響を及ぼし、ひいては我が国の教育システム自体が大きく変化していく可能性もあると考えます。

またさらに、そうした流れは大学院教育に対しても影響を及ぼし、単にこれまでの学位から専門職学位へといった傾向がより強まっていくのではないかとも思われますが、さて如何でしょうか?

今回もここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。


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増刷決定!
ISBN978-4-263-46420-5


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前掲著作の執筆者である師匠による歯科材料全般もしくは特定の歯科材料にしぼった勉強会・講演会などのご要望がございましたら、よろこんで承ります。師匠はこれまで長年にわたり大学歯学部・歯科衛生・歯科技工専門学校にて教鞭を執られた経験から、さまざまなご要望に対応させて頂くことが可能です。


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今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

数年前より本日にまで続く列島各地において発生した大規模自然災害により被災された地域の諸インフラの回復および、その後の速やかな復興を祈念しています