2019年2月3日日曜日

20190203 「イノベーション」について思ったこと

おかげさまで昨日投稿分の記事は、投稿翌日の本日までに、かなり多くの方々に読んで頂けました。おそらく、この数は徳島在住以降最高であると云えます。これを読んで頂いた皆さま、どうもありがとうございます。

さて、休日である本日も昨日(土曜日)同様、新たな記事の作成を考え、先週に引き続きP・F・ドラッカー著の『イノベーションと企業家精神』からの抜粋引用にて充てようと考えていましたが、さきに述べた昨日投稿記事の閲覧者数から、この考えを変更し、自身の文章にて記事作成を行うことにします。

昨今巷にて云われている「イノベーション」ですが、これは歴史上の出来事から考えてみますと、端的に理解出来るのは世界各地の「戦争」からであり、これは「イノベーションを行った側が勝利を収める」という法則によって概ね貫かれていると云えます。

それは技術・戦術あるいは双方に云えることであり、我々に馴染み深いものとして武田軍対織田・徳川連合軍の戦いである長篠の戦いが挙げられます。この戦いにより戦場での騎馬武者の有効性が鉄砲により否定され、以降の戦場においては、鉄砲を装備した徒歩兵力がより重要なものとされるようになりました。

こうした一種の相転移のような現象は世界的に見ても概ね普遍的なものであり、欧州においては我が国の関ケ原、大阪冬・夏の陣以後の30年戦争においても引き継がれ、さらには18世紀以降の欧州各地にて生じた諸戦役においても同様であり、こうした過程のなかで鉄砲をはじめとする銃器そしてそれを用いた戦術も勝つために否応なく洗練・向上されていきました。

さらに、こうした流れにくわえ、西欧において18世紀に蒸気機関が発明され、社会のさまざな方面に、この機関が応用・実装化されることにより、その後、19世紀以降の西欧列強による帝国主義時代の舞台設定がほぼ完成されるに至ります。

また、他方で「イノベーション」は技術のみならず、戦術そしてそのさらに下部構造にあたる社会においても同様に行われるものであり、これは18世紀末のフランス革命により、社会がそれまでの王侯貴族による統治から人民によるものへと変化を遂げたことにより、戦術を立案する軍隊においても大きな変化が生じ、これにより端的には、より個々の兵士の自主性・能動性が発揮されるようになったと云えます。そして、それまでの戦列歩兵による比較的単純な戦闘から、より複雑・機動的と云える散兵戦術が可能となりました。19世紀初頭、ナポレオン軍が欧州全土にてその強さを示すことが出来た背景には、こうした社会における「イノベーション」があったからであると云えます。また、これ(ナポレオン軍の強さ)に対する実感から著された著作が、さきにブログにて述べたクラウゼヴィッツによる「戦争論」と云えます。

とはいえ、この散兵戦術はフランス革命以前においても、個々の兵士の自主・能動性に依拠する独立戦争などの場合においては比較的多く見受けられ、現代史に区分される、さまざまなゲリラ戦術もまた、この系譜に連なるものと云えます。

さて、こうした流れから翻って我が国のことを考えてみますと、たしかに戦国織豊期における鉄砲の採用・普及は世界規模で見ても目を見張るものがあったと云えますが、その後、17世紀以降においては、こうした否応なく変化を遂げなければならないような歴史の流れには背を向け、鉄砲に対しても、その機能(連発性能・射撃精度など)の向上よりも、より緻密な象嵌や螺鈿細工を施す対象となっていったと評することが出来ます・・。そして、おそらく、こうした長い目で見ての我が国の行為態度とは、ある程度(現在に至るまで)普遍性を持っているのではないかと思われるのですが、さて如何でしょうか?


今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。
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ISBN978-4-263-46420-5

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前掲書籍の主著者である師匠による歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に焦点を当てた勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、よろこんでご相談承ります。師匠はこれまで長年、大学歯学部・歯科衛生・歯科技工専門学校にて教鞭を執られた経験から、さまざまなご要望に対応させて頂くことが可能です。

上記以外、他分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス
conrad19762013@gmail.com 
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数年前からつい先日までに日本列島各地・特に西日本にて発生した、さまざまな大規模自然災害によって被害を蒙った地域の速やかな復旧そして復興を祈念しております。
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20190202 昨今、日常的な記事作成を行わなくなって思ったこと・・

不思議なことであるのか、ここ最近、日常的にはブログの更新を行わなくなっても、これまでの記事更新の背景にあった義務感のようなものから生じる良信の呵責などは生じることはありませんでした。そこから、自身のとって、このブログ記事の更新はそこまで大きな意味を持たなくなっていたとも云えるのかもしれません。その一方で、現今の新たな記事作成に関しては、特に躊躇することもなく、どちらかと云えば自然に取り組みことが出来ています。また、同時に、こうした記事作成を行わない新たな日常から、何かが生じたのかと考えてみますと、これまた特に、そういったものを感じ取ることはありません・・。

また以前に、当ブログにて『煮物・カレーなどの調理にて、鍋の中の各種具材に汁の味が浸み込むのは、鍋を加熱している時よりも、加熱を止めた後からであり、そこから、当ブログ記事においても、それが日常的行為であることを止めた後に何らかの効果・変化のようなものを看取出来るのではないか?』と仮説めいて述べたことがありましたが、残念なことであるのか、ブログの日常的な更新を止めた後、今現在に至るまで、さきに述べた効果・変化のようなものを感じ取ることはありません・・(苦笑)。

あるいはそうしたことは、もう少し時間を要するものであるのかもしれませんが・・。しかし他方で、それに関連するのか分かりかねますが、ここ最近は仕事に関連するもの、しないものを含めて、いくつかの書籍を読んでいますが、それらの内容を、これまでよりもいくらか深く理解しつつ読むことが出来ているのではないかと感じることはあります。

書籍の読解においては概ね普遍的なことであると考えますが、読み手が、ある程度、その書籍分野での知識に通じていれば、そうではない分野の書籍の読解の際よりも、深く理解しつつ読み進めることが出来ると云えます。

そこで想起されることは、これまた、何度か当ブログにて述べてきたことですが、新たに接する分野をある程度まで理解する必要がある場合、とにかく、その分野に関する書籍を物理的に多く読み込むことが重要であるということです。

『学問に王道なし』とは、おそらく、こうした事情をも示すコトバであるものと考えます。また、こうした『読み込み』は、体力がある若い頃に行う方が身体【頭脳も含めて】に対する負担が少なく、また、その後の回復も早いように思われます。

さて、これらのことを鑑み、現在の自身を省みますと、今現在自身は新たな【これまでと異なる】分野の言語体系に接していると云え、くわえて、それは日常での言語の背景にある地域特有の文化・価値観においてもまた同様であり、当然のことながら、そうした状況は、そうでない、自身がかねてより慣れ親しんだ状況と比べ『圧』が加えられていると云えますが、これまでに自身は、そうした状況を何度か経験し、また、どうにかしてきたとも云えますので、以前と比べ、若さ故の柔軟さが損なわれてはいますが、努力して、どうにか対応することが出来るのではないかとも思われるのです・・。もちろん、全く楽観視はしていませんが・・。

しかし、そこで思うことは、どの地域であれ、その地域にて安定した地位を占めつつ、そして口先においては現在の国際社会・状況にて我が国が処すべき方向性などに賛意を示しつつも、その本音・真意においては自身地域だけ、他はどうでも良いといった考えを根底の正義・常識として据えて考えている方々が都市・地域を問わず思いのほかに多く、そして、そうした偏狭あるいは旧態依然とした価値観に安住しようとしているところに現在の我が国の苦境の本質的な原因があるのではないかということです・・。【幕末期の我が国にもそうした構造があったのではないかと推察されます・・。】

そして、これは思想・宗教、そして人文社会科学系学問全般を蔑ろにし、実体物に基づく自然科学系学問ばかりを『実学』として崇めてきたツケであるものと考えます。しかしながら、今現在に至っては、その思想・宗教、そして人文社会科学系学問とは、如何なるものであるのかさえも、世界中に多くのファンを持つという我が国が誇る文化であるマンガ・アニメ、あるいはヒロインとしてノイローゼでSM好きの悪女が多いような村上春樹の文学などが娯楽として読まれている現代の我々日本人にとっては、理解から遠いものになりつつあるようにも思われるのですが、さて如何でしょうか?



今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。
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上記以外、他分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

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