また、本日が我が国のある種の記念日であることも、すっかり忘れ、昼過ぎ頃、私はJR市ヶ谷駅から靖国通り沿いを九段下方面に歩いていました(久しぶりにお天気雨(きつねの嫁入り)にも出くわしました)。
そうしますと、道沿いにただならぬ数の黒塗りを基調とした大きめの車両(中には白字にて多少時代がかっているとも感じられる文言を書き連ねているものもありました。)が停まり、そして、それら周辺には一様に黒の背広上下を着用され髪を短く刈った方々が数多く見受けられました。
それに加え、警察の車両、警備の警察官もまた、いたるところに配備されているのを見て、ようやく「ああ、そうだ今日は敗戦(終戦)記念日だ!」と思い出しました(苦笑)。
そういえば、この記念日の表現を『敗戦』あるいは『終戦』と言い立て争う方々がいるようですが、戦争の大義はともかく、とりあえず我が国が無条件降伏を主旨とする連合国軍側から提示されたポツダム宣言を受諾したという意味においては、この戦とは正確には『敗戦』であったのではないかと思われます・・。
とはいえ、歴史とは概ね、何処に、どの程度のスポットライトを当てるかにより、その受ける印象、認識が著しく変化するものであるといえますので、より精確には、そうしたコトバとは、用いる文脈の主旨によって多少は変化させても良いのではないかとも思われます・・。
では、その歴史に対して当てるスポットライトについてですが、たとえば我が国による台湾、朝鮮半島、中国大陸、東南アジアへの侵出とは、もう少し時代を遡ってみれば、同様、類似の事例として西欧列強によるアフリカ、中東の分割植民地化、欧米列強による中国南部都市(上海)の分割統治、大英帝国によるインド・パキスタン・ビルマの植民地化、フランスによるベトナムの植民地化、オランダによるインドネシアの植民地化などと数え上げたらキリがありません・・。
それ故、こうした大き目(時間軸・地域軸)のスポットライトに基づいて考えてみますと、さきに述べた我が国の海外侵出などは『駆け出し』あるいは『新参者』と評して良いものであり、あるいは『駆け出し』もしくは『新参者』と評し得るほどに帝国主義のほぼ最後の段階において、海外侵出を果たした我が国であるからこそ『現在』を基軸とした歴史的視点からは、その企図の挫折といった結果をも加味され、あまり芳しくない内外における評価を(より多く)甘受しなければならないのかもしれません・・。
しかしながら、別の歴史的視点においては、そうした一連の行為とは、半ば無意識的にではあるのかもしれませんが、軍事力を背景とした弱肉強食のあからさまな帝国主義を為し得ないものとし、ひいては現在の世界大勢の重要な一面を招来したのではないかとも考えられます。
また、それは世界史的に見れば、あまり光輝ある役割とはいえないのかもしれませんが、しかし同時にそれは、何処かの国が引き受けなければならない大変重要な役割(世界史規模の狂言回し)であったのではないかとも考えられます・・。
それ故、我が国は、こうした歴史的事実を誇大妄想的にも卑屈的にも陥らずに、そして内外の声高に叫ぶこと(のみを)を是とする勢力に怯むことなく、屈することなく、まさに理系学問にて我が国がその能力、真価を発揮し続けるように、淡々と歴史的事実の検証そしてそれらの再構築を行うのが良いのではないかと思われます・・。
そして、その場合、さきの大戦は、やはり負けは負けということで『敗戦』で良いのではないかと思われます・・。
そういえば、西欧のフランスは度々戦争にて負けてはいるものの、その文化をはじめとする世界に対する影響力とは依然として強いのではないかと思われます・・。
【私は特にフランスびいきというわけではありません。】
そしてもし、ここに我が国の性質との相違が認められるのであれば、その相違とは一体どこに由来するものなのでしょうか・・?
とはいえ、今回もここまで興味を持って読んで頂き、どうもありがとうございます。
昨年から現在に至るまでに発生した一連の地震・大雨・水害などの大規模自然災害により被災された諸地域での速やかなインフラの復旧、回復および、その後の力強い復興を祈念しています。」
最後に、今回もまた、ここまで読んで頂きどうもありがとうございます!
祝新版発行決定!
ISBN978-4-263-46420-5
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