しかし、国内に目を向けてみますと、さきと同様、多くの「世の中の乱れ」を示す出来事が続き、そのため、それらの必要と思われる施策は簡単には推し進めることは出来ないのではないかと思われるのです。これが平時であるならば、議会制の民主主義国家として当然の営みと云えるのでしょうが、現今はさきに述べたように世が乱れ、端的には、コロナ禍以来の非常事態が続き、そして、それが半ば日常化しているようにすら思われるのです。
こうした事態が続きますと、おそらく私自身も含めて大多数の人々はストレスを感じ、そこからまた人心が荒れて、さらに良からぬ出来事が生じるといった、ある種、負の連鎖のようなものが惹起されてしまうのではないかと思われるのです。そして、こうした負の連鎖から脱するためには、各段階において中身のある議論が必要であると思われるのです。しかし、ここでも、これまでに何度か当ブログにて扱ってきたように、我が国は議論がとても苦手であるのです。
しかしながら、こうしたことは訓練によって改善されるとは思われるのですが、おそらく、我が国の最大公約数的的な性質とも云える国民性の根底では「議論が嫌い」であると思われます。そしてこの性質故に、こうした世界規模の良くない状況にあっても、内政・外交ともに有効な改善策を提示して実施することが困難になってしまうのではないかと思われます。
たしかに国全体が経済的にも躍進を遂げている時期であれば、議論などは、ただ面倒臭いだけのものであるのかもしれませんが、しかし、そうした時期においても社会に議論の習慣が根付いているのでなければ、転じて混乱しつつある状況になってから、それを活かすことはきわめて困難であるのではないかと思われるのです・・。
では、議論の文化をごく自然なカタチで社会に根付かせるための方法はあるのかと考えてみますと、それはより多くの人々が口語だけでなく、文語にも親しむ習慣を持つことであると思われます。そして、その方法として効果的であり、且つ簡便であるのは、私見となりますが、各々にとって少し硬いと感じられる小説や、興味のある分野での新書や専門書を読む習慣を身に着けることであると考えます。
*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!
祝新版発行決定!
ISBN978-4-263-46420-5
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