2015年11月12日木曜日

20151112 食文化について

A「先日神保町に行きましたら、立ち食いのステーキ屋さんを見つけました。
これまでにそういった店は見たことがなかったので、ビックリしました。
しかしこの時は生憎昼食後でしたので、今度機会を見つけて一度行ってみようと思います。」

B「ふーん、たしかに立ち食いのステーキ屋さんは私も聞いたことがなかったなあ・・。
どちらかというとステーキなどは豪華なハレの食事であるイメージが強いからね、立ち食いといういかにも「」つまり日常の食事にはそぐわないからねえ。
まあ、しかしそう考えると、寿司なども江戸前寿司の起源は屋台の立ち食いだし、うなぎもそうだと聞くからね、だから海外からの食文化であるステーキが舶来、非日常の食事から日常の食事への路線を辿った結果であるとも見られるかもしれないね・・。」

A「ああ、なるほど、たしかにいわれてみるとそうですね。
あと、私はこれまで国内有数の畜産県に住み、そこでは肉が身近な食材であり、また面白い肉の食べ方を知りましたが、しかし、そこでもステーキであれ、とんかつであれ立ち食いの店はありませんでした・・。
まあ、そう考えますと「立ち食い」という食べ方のスタイル自体、決して格好いいものではないとは思いますが、時間と場所の効率化の所産として極めて合理的いや、都会的なものなのかもしれません・・。」

B「うん、私もこれまで国内外で色々なところに住んできたけれど、立ち食いの店があったのは概ね都市圏であったから、そうした必要性のない場所、地域では発生する要因がないのかもしれないね。
あと、君が今いった面白い肉の食べ方とはどんなものだったのかね?」

A「ええ、もしかしたらBさんは既に御存知であるかもしれませんが、南九州の方では鳥を刺身で食べます。私はそれまで鳥を刺身で食べたことはありませんでしたが、慣れたら結構好きになりました()
それに北隣の熊本では馬を刺身で食べますし、南の沖縄などでは山羊を刺身で食べます。
ですから九州南部から沖縄の地域では、日本全国における魚と同様、鳥獣肉を刺身で食べる文化が一般的、普通であるのではないでしょうか?」

B「鳥刺しは聞いたことがあるけれど、残念ながらこれまでに食べたことがないなあ・・しかし馬は別として鳥や山羊を刺身で食べるのは正直ちょっと抵抗があるなあ・・。
それで君はまた機会があったらまたそれらを食べたいと思いますか?」

A「それはどうでしょうか・・?
あれは慣れるまでまた何回かおなかをこわした様な記憶がありましたので、しばらくそこに住むことになりましたら、それこそハラを据えて()食べる様になるのではないでしょうか?
ただ、一度既に免疫はつきましたので、以前ほど慣れるのに回数、時間はかからないとも思います。
あと福岡、博多は水炊きやもつ鍋が有名であり、実際にそれらは大変美味しいのですが、同時にあまり知られていないかもしれませんが、牡蠣が大変美味しかったです。
それで在住時に覚悟を決めて牡蠣を生でポン酢もみじおろしで食べてみましたが、大丈夫でしかも、とても美味しかったです。
Bさんも是非福岡に行かれる機会がありましたら、牡蠣を生で食べてみてください。」

B「ふーん、そういった生食はもしかしたら郷土食文化への帰依のパスポートみたいなものなのかもしれないね・・。
それでも私は生牡蠣はちょっとこわいから遠慮したいなあ・・()
しかし福岡、博多といえば、水炊き、もつ鍋はもちろんだけれど、やはりラーメンでしょう?
私も用事で博多に行った時は、大体飲みに行くのだけれど、その時もシメはラーメンであり、何軒か東京でも有名なお店に入ったけれど、どれも美味しかったなあ()。」

A「ああ、たしかに博多のラーメンは、ほとんどハズレはありませんでしたね・・。
あと、地元の人が一押しのお店にも割合多く行きましたが、どれも東京の博多ラーメンのお店よりも美味しいと感じましたね・・。
あれは調理法などの次元ではなく、水が違うのかななどと思いました。」

B「うん、博多のお店は何故か分からないけれどもどれも美味しかったね。
あと、本当かどうかわからないけれども、料理屋などは博多で成功すれば、どこでも大丈夫だといわれているらしいから、やはりレベルは高いと思うよ。
それに博多は古来より国際的な都市であるから、何というか少なくともアジア規模における普遍的なものに対するセンサーが発達しているのではないかと思うよ?
まあ、そこまでいうと思うのは、昔ながらの美味しい中華料理店が多くある都市は文化水準が高いという意見だけれど、これは誰がいっていたのかなあ・・?
まあ、とにかく福岡、博多はとても面白いところだと思うよ。」

A「ええ、その中華料理店に関してのはずいぶん穿った御意見であると思います。
また、それは多分世界規模でもいえることかもしれませんね。」

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