さて、とはいうものの、書店に行く度に、こうした挫折感・圧迫感を軽減するため、興味を持った書籍を購入していますと、さまざまな面で大変になりますので、昨今は自分なりに選んで購入しているつもりではありますが、それでもやはり徐々に増える一方であることから今後、近いうちに機会を見つけて書籍の断捨離・整理をした方が良いのかもしれません・・(苦笑)。
また、先日来から読み進めている岡議武著「転換期の大正」はさらに頁が進み、300頁少し手前まで読み進みました。ここに記されている時代は、1918年に第一次世界大戦が休戦にて終わり、パリ講和会議・ワシントン海軍軍縮会議の開催となり、国内では第一次世界大戦の極東地域における事象と云えるシベリア出兵、米騒動、寺内正毅内閣の総辞職、尼港事件、(立憲)政友会の原敬を首班とする内閣の成立そして、その暗殺、他方で、元老・藩閥など維新エスタブリッシュメント等による影響力の低下と、時代潮流が大きく変化し、また、その意味においてこの大正期は、表題の通り、明治以降、近現代日本の転換期あったと云えます・・。
これまで当著作を読むことにより、また少し我が国の近現代史についての理解・認識が深まったように思われ、また、同時にそれは、これまでに読んだ北杜夫著「楡家の人びと」前半部、そして石光真清著・石光真人編「石光真清の手記・誰のために」とも時代が被ることから、今後、これら著作再読の際は、以前よりもいくらか深く読むことが出来るのではないかと思われました。
そして、通常、目に見えるカタチでの表現を採らない歴史への理解・認識といったものは、おそらく、こうした比較的長い期間をかけた反復的な活動を通じ、油絵の重ね塗りのようにして、自分なりの、その時代に対する理解・認識のカタチといったものが形成され、そして、深化していくのではないかと思われます。
しかし、その一方で、歴史認識においては、さきに述べた方法と同程度に重要であり、そしてまた、その方法との補完関係にあると云える方法が、歴史上に登場するさまざまな具体的存在のカタチ・機能そしてその背景にある意味を理解することであると考えます。
おそらく、前者のいわゆる文字によって著された歴史と、後者の具体的な存在によって表される歴史の双方が関連し合い、まさしく適切に配されることにより、ピントが合い、明瞭な歴史像に対しての視野を得ることが出来るのではないかと思われます・・。
そういえば、先日立ち読みした、ユヴァル・ノア・ハラリの新著「21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考」はかなり興味深く感じられ、現在読み進めている著作を読了しましましたら、次はこれを読んでみようと考えています・・(笑)。
今回もまた、ここまで読んで頂きどうもありがとうございます。
日本福祉大学
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