読んで頂いたみなさま、どうもありがとうございます。
こうしたことは、あまり議論されることはありませんが、思いのほか重要であると考えます。一方で、これまでに何回な述べたことではありますが、高等教育において教養に資するような学問も重要であると個人的には考えるのですが、同時に、その前提には『社会において文化の同一性、継続性が保持されていること』であると考えます。
そのように考えてみますと、それは現代の覇者と云える欧米社会においては、教養に分類されるような文化、文明全般について深い知見を得ることにより、現代に為されている最先端の文系・理系学問に関連付けることも比較的容易に為されるのかもしれません。
しかしながら、我が国を含む非欧米諸国においては、事情が異なり、実生活においては欧米由来の事物・諸制度の中で囲まれて生活していると云えます。そうしますと、実生活に関連する事物・諸制度への関心を深めるほどに、それは自らとは異なった起源・由来を持つ欧米社会の何かに対する興味・関心へと集約されていくことが多いと云えます。そして、そこでの深い知見を得るに至っても、それは自己の奥深くにある何かと共鳴する要素は欧米オリジンの同様の興味・関心を持つ方々と比較すると、少なくとも同様とは云えないことから、そこには何らかの断層・溝らしきものがあるのではないかと思われるのです。
しかし、であるからといって、我が国にて、そうした教養を積む、持つことは全くの無意味であると主張したいのではなく、そうした教養を比較的広汎な方々が高等教育にて学ぶ必要性を所与とする状態をもう少し考え直しても良いのではないかということです・・。
また、医学・工学をはじめとする理系学問全般とは再現可能性・普遍性が、その根幹にあり、人類全般において共有し得ることが前提とされているのですが、さきに述べた教養とは、そうした性質を根幹とするものではないと云えます。
あるいは、高等教育課程において学ぶ順番を再現可能性・普遍性を持つ実学的とも云える学問を先に学んだ後、教養系の学問を学ぶ方が、我が国においては有効であるようにも思われます。
おそらく、こうした教育カリキュラムの多くもまた、おそらく欧米由来であると思われるのですが、他方、我々の文化とは、初期(おそらく16世紀)の西欧文化からの観察者によりますと『さまざまなことが(自らの文化と比べ)さかさまになっている』と書かれていたことから、こうした視点にて自らの文化の性質を再考してみても良いのではないかと思われますが、あるいは、それもまた一種の『教養』であるのかもしれませんが・・。
とはいえ、さきに述べた実学、教養系学問の学ぶ順番とは、その必要性と併せて、もう少し考えてみますと、現在と比べて少しは良い社会の近未来予想図を描くことが出来るのではないかとも思われますが、さて、如何でしょうか?
今回もまた、ここまで読んで頂きどうもありがとうございます。
近年、日本列島各地において生じた地震・大雨・水害・火山噴火といった大規模自然災害により被災された諸地域の復興を祈念しています。
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