その後、この我が国初の近代国家は、順調に勢力を伸張し、そして欧米列強とアジア地域での覇権を巡り争うにまで至り、これが第二次世界大戦・太平洋戦争となり、これに大敗を喫してから、紆余曲折を経て現在に至ると云えます。
してみると、我が国の近代国家と云っても、それは一度、第二次世界大戦・太平洋戦争にて敗北するまでのものと、その後では、大きく様相が異なると云えます。
また、それは当然「国家」の性質においても同様であると云えます。第二次世界大戦・太平洋戦争に負けるまでの我が国は、やはり「民主主義国家」であったとは云えません。憲法自体が欽定憲法であり、君主の意思に基づいて定められたものとされ、主権者は国民ではありませんでした・・。
これに対して現在の我が国は、一応、主権在民の「民主主義国家」ということになっていますが、しかし、その実態は、全体主義とまでは行かないのでしょうが、同時に「国家」と「国民」が互いに信頼し合っているとは云えず、他方で、双方が双方、騙しあっているのではないかと思われることが多々あります。
おそらく、以前であれば、こうした「騙しあっている」と思わせるようなさまざまな情報は、広く世に出ることは少なかったのでしょうが、先日投稿の記事において書きましたように、現在は「インターネットと主とする情報技術の進化発展により、生の情報が直ぐに広がり、拡散してしまうような時代であり、それらの背後にある思惑、考えなども比較的容易に看取されてしまうような時代であると云えます・・。
そうした中で「国家」を背景に持つ機関が、良くも悪くも昔ながらの強権的な姿勢、威圧的な態度で「国民」に臨めば、果たしてどうなるのかとは、まあ、火を見るよりも明らかであると云えます・・。
その意味で、現在は戦後社会によって築かれた「国家」の採点が為されているのだと云えます・・。また、さきにも述べましたが、戦後築かれた「国家」は、戦前の天皇主権であった国家と類似している部分も多くあるものの、全体としては、かなり異なると云えます・・。
そして、この特に戦後「国家」の実質的な行動指針になったものが「唯物史観」や「構造主義」ではないかと思われ、さらに、それに基づいて進化発展して行った社会が、絶頂期を過ぎて衰退期に至ると、現在のような社会になるのではないかと思われるのです・・(苦笑)。
*意外なことに、三島由紀夫氏の述べた未来の我が国社会についての発言は、概ね、あたっているのではないかと思われます・・。また、その意味からも、やはり経済学や社会学などと同様、あるいはそれ以上に文学もマジメに検討されるべきものであると云えるのかもしれません・・(笑)。
*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!
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