このことを少し不思議に思い先日インターネットにて調べたところ、徳島県のほぼ全域に狸を題材とした伝説・説話が分布しているようであり、そのことから、あるいは徳島県を象徴する動物は狸ではあるまいかとも思われました。また同時に、そうすると、この地においてはさきの「狐の嫁入り」というコトバもあまり根付いていないのではないかとも思われた次第です・・。
とはいえ、他の地域であっても狸が域内全域に生息するような地域は存在すると思われるのですが、何故、この地徳島は特に狸を取り上げるのでしょうか?あるいは古来から野獣由来の神聖・神妙な性質を人々は狸に見て、信じていたのでしょうか・・?
おそらく、こうしたところに地域を考える上での取っ掛りのようなものがあるのではないかと考えます。
また同時に、この地、徳島は言わずもがなで「阿波踊り」で有名ですが、この阿波踊りを愛好する性質と、狸に対して【ある種】親愛の情を持つ性質は、その基層部において結節・重複しているようにも思われるのです・・。
それは端的には、狸と狐のヒトの化かし方の違いにて、どこかで述べられていたことですが『狐は自身では化けないで人を化かす』と『狸は自身も何かに化けて人を化かそうとする』ということと阿波踊りを象徴する有名なセリフの『踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々』の背後にある考え方の類似性・共通性であると云えます。そして、これがあることにより、さきに述べた双方基層部における結節・重複が認識出来るのではないかとも思われるのです。
また、ここまで書いており不図思い付いたことは、こうした狸的心情(?)には、ある種の精神の能動性があるのではないかということになりますが、さて如何でしょうか?
今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。
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ISBN978-4-263-46420-5
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