2020年7月16日木曜日

20200716 対話形式:最近の状況について

A「最近はまた、新型コロナウィルス感染症の感染者数が、非常事態宣言解除後から増えてきているようですね。また、設備の充実によって、PCR検査を受ける人数が以前よりも大分多くなっているとも聞きますので、その陽性率も高くなってきているのではないでしょうか・・?」

B「うーん、先日の非常事態宣言解除によって、この新型コロナ禍も徐々に収束に向かうのではないかと少し楽観的に考えていましたが、現在の東京を中心とする首都圏の状況は、決して楽観視出来ませんね・・。こうして外に出るのも、また控えなければならなくなるかもしれません・・。しかし、そうした状況において、大雨による災害や領海や政界での贈収賄などの問題などが続々と出てくるのは、何だか痛ましい限りですね・・。」

A「ええ、どれも重要な問題であり、国として何らかの姿勢を示すか、あるいは介入しなければならないのでしょうが、その国の中心部が、こうした状況にあることは、たしかに痛ましく、楽観視どころか、暗澹たる気持ちにさせられますね・・。あるいは、この先に、全てを好変させるような「何か」でも生じるのでしょうか・・東京オリンピックも良くて延期ですし、また、こうした状況が来年まで続けば、延期でなくて開催中止になる可能性も十分にありますよね・・。」

B「うん、そうした感染症と共に生きなければならない生活を「withコロナ」と評していますが、イマイチ、それがどういったものであるのかが分かりませんね・・。そうしたコトバや標語も結構ですが、それよりも、明瞭な実地に沿ったビジョンを平易なコトバで提示して頂きたいと思いますね・・。いや、こうしたビジョンも、その文言についての責任問題などで、おいそれとは提示できないのかもしれませんが、それでも現在の特に首都圏では、そういったものが必要であるように思いますね・・。」

A「ええ、少し穿った見方かもしれませんが、最近はマスコミによる報道でも、いわばネタがベタになってしまい、新型コロナ禍についての報道も、メシのタネとして扱っているようにも見えますからね・・。しかし、それでも、たとえ紋切り型のようになってしまっても報道は続けなけれなならないのでしょうが・・。」

B「多分、総合的な視座を得ることが、競争が激しい我が国の社会では、困難であるように思われ、また他方で、そうした総合的な視座を持つと認められるような存在には、実質的な権力を付与されることは少ないのではないでしょうか・・?まあ、おそらく、これは戦前社会からの反動(反省)に由来しているのだと思いますが、それでも、何というのか、社会における伝統的な「父性」のようなものが、戦後以来徐々に減衰してきて、ここにきて完全に欠如に至り、その代用品のようなものとして、欧米人のような髪の色にした、身体の鍛錬を趣味とする大御所お笑い芸人が鎮座しているのではないでしょうか・・(苦笑)?」

A「・・ああ、たしかにそうかもしれませんが、しかし、そのお笑い芸人の方は、以前に日本の伝統的な「父性」のような存在を、ある種の共感できる滑稽さを加味して映画作品を撮っていましたし、また、さきの大戦での合衆国による原爆投下にも憤っていましたよね・・。つまり、根底には、おそらく「そうしたものを大事にしたい!」といった心情はあるのだと思いますが、ここで大事であると思うのは、インカーネーション、血肉化された歴史像であると思います・・。つまり、キレイごとやお為ごかしでない、本当の歴史像です・・。また、これこそが、現代において、多様化してしまい、そのクリアな像を得ることが著しく困難になってしまったものであると云えますが、これが、さきにBさんが仰っていた伝統的な「父性」と密接な関係があるのではないかと思うのです・・。」

B「・・伝統的な「父性」と歴史像ですか・・。ええ、たしかにそれらには関係があるかもしれません・・。いや、それこそが現在、全世界規模で、それらの評価が行われているのかもしれません・・。また、その意味において、近代以降、西欧諸国によって酷い目にあってきた我々の隣国が、明確に権益の拡張をはかっていることには、何らかの深い歴史的な意味あるいは、因果律といったものがあるのでしょうか・・?そして、我々はこの先、どのようにして国際社会にて振舞っていくべきなのでしょうか・・?おそらく、その精錬されていない答えも歴史の中にあるのだと考えます・・。父性的な権威が衰えて、価値観の多様性が広く社会にて許容されると、商品の製造やサービスの提供といった商業・経済活動には諸事都合が良くなるのかもしれませんが、その反面、個人レベルにおいて、自分なりのインカーネーション、血肉化された歴史像を得ることが出来ないままで感性の可塑性がある若い時期を過ごしてしまう方々が多くなっていくのではないでしょうか・・?そして「そうしたものは経済活動にとって有用ではなく、むしろ不要である。」と本音では考える方々が増えると、皮肉なことに、まさに現在のような世界状況になるのではないでしょうか・・?」

A「ううむ、それはたしかに世界規模においても、ある意味、共通しているのかもしれませんが、あるいは、それらの根底にあるものは、スマートフォンの普及による知識やコトバの皮相化であり、その意味で、やはり原始的ではありますが、読書は大事であるのかもしれません・・。」

*その意味で、今後しばらくの間、書籍からの抜粋引用をもって記事としようと思います。

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!


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ISBN978-4-263-46420-5

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