2024年4月27日土曜日

20240426 鹿児島訪問による記憶の励起と、それに対応する言語との関係について

昨日は、直近の鹿児島訪問による在住期間の記憶の励起そして想起について述べました。また、これら想起された記憶は、これまで(どうにか)9年近く当ブログを継続してきた私の基層にあるものであり、また同時に、以前にも当ブログで述べたことではありますが、これまでのいくつかの異郷在住経験の中でも特に印象深いと云えます。

もちろん、それ以前の和歌山もまた、和歌山市と南紀白浜とで、それぞれ記憶がありますが、それらは総じて鹿児島のほど強烈なものではありません。とはいえ、おそらく、記憶とは、強烈であればあるほど良いというわけでもなく、また私の場合、和歌山、南紀白浜での在住経験や記憶があったため、さらに西南方面の鹿児島での新たな生活も、そこまで大きな心身への負担を伴わずに、どうにか馴染むことができたのではないかとも思われます。

また、昨日の投稿のブログで「鹿児島での記憶は人に関するものが多い」と述べましたが、これはについては、鹿児島市の中心市街地・繁華街である天文館を歩いていますと、何故か、当時の記憶が思い起こされることが多く、また、それは必ずしも自分が歩いている天文館にまつわるものだけではなく「・・ああ、そういえば、そうだったなあ・・。」といった、いわば、隠れて見えなくなっていた在住当時の記憶が、突如現れるといったことが多いです。

さらに、対話から「ああ、そういえば、あの時はそうだったなあ・・」といった具合に想起されることもあり、また、その記憶をその場で話して当時の様子がさらに鮮明に思い出されることもありますが、割合としては、さきに述べた、市街を歩いている時などが多いと云えます。

先日の鹿児島訪問でも、そのようにして、記憶が度々想起され、そうした記憶をもとに、本日ではありませんが、いずれ、当ブログ記事で述べたいと考えていますが、しかし、ここまで書いていて、不思議あるいは面白いと思われたことは、想起された記憶の内容が、いずれも実際に自らの経験であることを疑わないことです。

つまり、それらの記憶はいまだ反省や考察を経ておらず、いわば即自的な記憶と云え、また他方で、それが、自らの、具体像を持つ記憶の素材になるということです。そして、この想起されたての記憶とは、その後に為されるさまざまな検討、考察において極めて重要なものとなり、そこから、この段階における、ある種の「愚直さ」ともとられかねないほどの「率直さ」すなわち、過去の現実での事物と、それに対応する言語の精確さのみに注意を集中した態度が重要になるのではないかと思われます。

そしてまた、こうした「率直さ」とは、おそらく、社会において、さまざまな文化現象が洗練、発展すると、それに伴い、社会におけるスノッブ的な傾向が強化され、徐々にさきの「率直さ」のような態度が無粋であり、ダサく、カッコ悪いものと見なされる傾向があると思われます。

とはいえ、そのようにして、現実の事物と、それに対応する言語の関係が、あまり考慮されなくなりますと、やがて、誰もが自信をもって自らの言葉で言語表現をすることが困難になっていくのではないかと思われます。

そして、このこと、つまり事物と言語の対応関係については、鹿児島を主とする九州での在住期間で悩んでいた記憶がありますので、私にとって九州、鹿児島への訪問は、さきの対応関係における率直さをあらためて考えさせる契機となる一面があるとも言えます。

現象と言語の対応関係の精確さについて、私はそこまで意識しているわけではありませんが、しかし、それがあるからこそ、事物と言語との調和(レジストレーション)が可能になり、そしてまた、そこから、歴史や、その蓄積から析出される思想などへと至るのではないかと考えます。

その意味において、今世紀に入ってから昨今に至るまでの我が国の各種文化は、さきの「事物と言語の対応関係の精確さ」の衰亡を望んでいるようにも見え、また、それは思いのほかに成功しており、それ故に、現今の我が国社会全般では「Y本のお笑い」などでよく聞かれる語彙や言い回しが盛んに流通しているのではないかと察せられます・・。

ともあれ、私の場合、鹿児島を訪れますと、自らの言語の用法や、その言語の現象への対応関係などについて考えさせられますが、その意味で、あるいは九州全般の言霊・気風の方が、日本語本来の性質(Genius)を現在までより精確に伝えているのではないかと考えさせられ、また、そこから谷川健一が述べていた、琉球や鹿児島の島嶼部などの謡が、我が国の詩や文学などの起源となったという説もまた、そこまで荒唐無稽なものではないと私は考えるのです。

ともあれ、今回もまた、ここまで読んで頂きどうもありがとうございます!
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