2019年9月24日火曜日

20190923 「医療イノベーションの本質」からの抜粋記事のランクインから思ったこと

おかげさまで先日記事として投稿したクレイトン・M・クリステンセンによる「医療イノベーションの本質」からの抜粋引用部が、コピペ先のアメーバブログにてランクインしました。また、それに関連してか、その後いくつかご連絡を頂戴しました。

当ブログ記事の投稿と頂いた連絡との関連性については、未だによく分からないものの、あるいは思いのほかエライ方々も私のブログを読んでくださっているのではないかとも不図思いました・・。

しかし、そうしたことを認識してしまいますと、自身の場合、作成する文章の滑りが乏しくなり、どうも堅苦しい文章になってしまう傾向があると思われるため、つとめて、そうしたことを考えないようにします・・(苦笑)。

さて、以下に「医療イノベーションの本質」からの抜粋引用部をもう一度示します。

多くの疾患が直感的医療から精密医療の領域へと移行するのにつれ、また、総合診療医の診察室に世界最高の診断能力を持ったインターネットベースの意思決定ツールが普及するにつれ、必要とされる専門医はより少なく、プライマリケア医はより多くなるだろう。さらに、今日の総合診療医の仕事の大部分は、ナースプラクテショナ―やフィジシャンアシスタント、医療技術者に取って代わられるー私たちはこれらの専門職もより多く養成しなくてはならないということである。』


ここでは、近年我が国においても割合頻繁に聞く、医療分野におけるIOT・AI技術の普及、進化の先にある世界・社会について述べていると云えますが、その一方で、我が国においては、高等教育を受ける全人口のうち、こうした医療技術者・専門職となる教育を受ける人口の割合などについては、あまり聞くこともなく、また議論となっている様子も見受けられません・・。

あるいは、そうした議論を私が知らないだけであり、または医療分野におけるIOT・AI技術のみ進化すれば、医療自体も全体として随時良くなっていくであろうといった意見であるのかもしれませんが、しかし、後者であるとすれば、それは間違いと云えます。

具体例を一つ挙げますと、こうした近年のIOT・AIをはじめとするコンピューター技術の進化発展によって大きな変化を迫られている一つが「歯科技工」業界と云えます。

今からおよそ10年前、私が実習等で学んだ様々なタガート以来の20世紀初頭あるいはそれ以前からの歯科技工に関する技術は既に過去のものとなり、おそらく今後は、そうした過去の技術が、ある意味、汎用的ではない属人的な伝統技術のようなもののみとなり、それ以外の大半はコンピューターに有線・無線で接続された印象採得、デザイン、切削機器による歯科技工物の作製といった様相になると考えます。

そのように比較的近い将来の歯科技工業界を想像し、そこから現在を逆算していきますと、ほぼ当然のように、その教育・養成課程も変える必要性が生じると云えるのですが、そうした変革については、部分的なもの(いくつかの養成機関)として聞くことはありますが、養成機関全体として大きな方向転換を行ったというハナシは未だ聞いたことがありません・・。

あるいは、多くの既存養成機関では、こうした大きな教育・養成課程の変更は、さまざまな側面から困難であるのかもしれません・・。

そうしますと、新約聖書のマタイ伝にある「新しい酒は新しい革袋に盛れ」のように、口腔衛生指導・口腔ケア・診療補助といったこれまでの歯科衛生士の職分と歯科技工の双方に従事・対応出来るような資格・職種を設け、その教育・養成を行うような養成機関(あまり大規模ではない1学年100人程度の専門職大学あたりが妥当であるように思われます。)を新設するのが良いのではないかとも思われるのですが、さて如何でしょうか?

ちなみに、その小規模な専門職大学は教育・養成課程において近隣の大学歯学部・歯科大学および周辺医療機関との連携を取る必要性があることから、少なくとも設置当初は半官半民での運営体制が妥当であるのではないかと思われます。

今回もここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。

日本福祉大学
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