2018年11月16日金曜日

20181116 ある地域の生活文化について述べようとして・・

以前に何度か当ブログにて述べたことではありますが、世界の様々な生活文化の中で、何らか・いくつかの要素が共通し、ある地域に見受けられることがあります。その卑近な例を一つ述べますと『箸を用いて食事を摂る文化は東アジア特有である。』といった感じです。

とはいえ、おそらくは蒸気・内燃機関の進化発展に端を発し、特に近代以降、国際的な人々の往来が盛んになり、その結果、人に付随するさきの生活文化も混淆し、そこから更に新たな生活文化の相が形成されているのが現代であると云えますが、それらの始原・オリジナルでは、ある地域においてのみ特有である生活文化が、まさしく土着のままで地域に根差していました。しかしあるいは、その状態もまた、さらに以前の時代における人々の往来による各種生活文化の混淆の結果、形成されたものであるのかもしれませんが、それでも、それは殆どの場合、蒸気・内燃機関の進化発展によりヒト・モノの輸送効率が急激に改善された後と比較しますと、より始原・オリジナルに近い状態を示していると云えます。

その意味において、我が国の近代化は19世紀後半以降であり、また、それ以前までの我が国の歴史、生活文化は始原からの有機的・緩徐的な文化の蓄積によって形成されており、対して19世紀後半から現在に至るまでの我が国の歴史そしてそれに付随する生活文化はジェット・コースターのように乱高下、あるいは活発に変化しているように思われます。また、そうであるからこそ、現在においてもなお、福沢諭吉、夏目漱石等からはじまり竹山道雄、丸山眞男、山本七平、大岡昇平、会田雄次、三島由紀夫、司馬遼太郎等の我が国社会に対する文章化された思想・思いなどを『生きたもの』として我々が知覚することが出来るのではないかと思われるのです・・。

しかし他方、彼等、近代以降の思想家・著述者等の文章を、まさに『生きたもの』として読むことが出来、さらに、それぞれの思想にピントを合わせて現在の我が国社会を眺めてみますと、そこから映ずるものは一体どのようなものであり、また、どのようにコトバにて表現され得るものなのでしょうか・・?

本来はこのようなペシミスティックな考えを述べるつもりではなく、この19世紀後半までの比較的ゆっくりとした歴史の積み重ねにより形成された我が国の地域における生活文化は、戦後しばらくまでは、おそらく地域に濃厚に残存しており、また、こうした身体感覚として認識出来る残存した生活文化と民俗学の書籍をある程度読み込むことを融合させることにより、その地域の生活文化そしてまた歴史をも深くまで知ることが出来るようになるのではないかと思われます・・。

もちろん、そのようなことは好きでなければ出来ませんし、いや、それ以前に、これまでの我が国のお家芸であった表層的な認識・真似による対外的な優等生ぶりが通用しなくなってきているのが(皮肉なことであるのか)各種機器の進化発展が著しい『現代』であるのかもしれません・・。

今回本当に述べたかったことは東アジア南部の主に内陸部を中心とした生活文化『照葉樹林文化』のことであり、不思議なことに、こうしたことは、首都圏在住時では感じることが出来なかったのですが、ここ徳島ではごく身近なものとして感じられるのです・・。こうした感覚は、読書の結果得たものなのでしょうか、それとも所与のものであるのでしょうか?

今回もここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!

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ISBN978-4-263-46420-5

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