2017年1月19日木曜日

20170119 鹿児島での登山等から思ったこと・・

本日の首都圏もまた大変肌寒く感じる一日でした。

さて、昨日投稿した記事に書いた通り2009年暮れ、および翌2010年はじめは実験(試料作製)にて明け暮れておりました。

そして2009年の仕事おさめの直前に、師匠から「おい、開聞岳に登らんか?」と尋ねられ、二つ返事にて、その年明け早々に開聞岳に登ることになりました。

開聞岳については以前投稿したブログ記事にて記しましたが、思い起こしてみますと鹿児島在住期間を通じ三度登ったのではないかと思われます・・。

そしてこの2010年1月での登山とは昨2009年11月の出来事によりあまり気勢が上がらず、おそらくそうした状態を見かねた師匠が誘ってくださったのではないかと思います・・。

登っている最中「どうや、やっぱり自然はええやろ?実験も楽しいけれど、そればかりではのお・・。」といった感じに時折話しかけてくださいました・・。

このような調子で登頂した開聞岳頂上は他の登山客もあまりおらず、冬の澄んだ空気にて、はるか南の方角に屋久島の宮之浦岳が望むことができました。

そして、この2010年とは、これを皮切りに師匠、講座の方々と登山に行くことが度々ありましたが、おそらく、そのお蔭で春を過ぎた頃になりますと大分元気を取り戻すことが出来ましたのではないかと思います・・。

また、ここまで書いており不図思い起こしたことは同年11月初頭に開催されたインドネシアでの学会の投稿原稿を登山に向かう自動車の中にて師匠に(数人分)添削して頂いたことです・・(笑)。

この時登った山は、たしか大隅半島の高隅山あるいは周辺の横岳、平岳であったと記憶しております。

このように思い起こしてみますと、登山とまではいかないハイキング程度をも含めますと、それなりに数多く行っていたのではないかと思われます。

またその後、師匠、講座の先輩方が周囲からいなくなりますと、週末になると一人で原付にて「脇田」電停まで行き、そこから市電に乗り「天文館通」あるいは「いづろ通」まで出向き、そこから脇田、宇宿まで徒歩にて戻り、登山、ハイキングの代わりとしておりました・・。

こうした街歩きの場合、途中幾つか大型の書店などにも立ち寄ることが出来たため、これはこれで良かったとも思われます・・(笑)。

さて、ここまで書いており、不図、ここ最近の数回にわたる鹿児島での出来事を記したブログ記事、およびつい先日公表された三島由紀夫と外国人翻訳者との対談記録テープ内容に関連するのではないかと思われるゲーテ著「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」からの記述を以下に示そうと思い立ちました。

「小説でも戯曲でも、われわれが見るのは、人間の性質と行為とである。両者の差別は単に外形にあるのではない。
即ち一方では、人物が話をし、他方では、通常その人物について語られるというような点に、差別があるのではない。
だが、情けないかな、多くの戯曲は対話体の小説に過ぎない。これでは、戯曲を書簡体で書くこともできないことはない。小説では特に心情と事件とが現されねばならない。
戯曲では性格と行為とが現されねばならない。小説は徐徐に進行し、主人公の心情が、どんな方法によるにせよ、全体の急速な進展を引き止めるのでなければならない。戯曲は急ぐべきもので、主人公の性格は終局に向かってまっしぐらに進むべきであって、ただそれが食い止められているのでなければならない。小説の主人公は受動的であるべく、少なくとも甚だしく能動的であってはならない。戯曲の主人公には活動と行為とが望ましい。小説では偶然の働きを許すことはできるが、それは常に人物の心情によって導かれねばならない。
これに反し、人間の関与をまたず、独立した外的の事情によって不測の破局へ人間を駆って行く運命は戯曲にのみ存在する。偶然というものは愁嘆場をひき起こしはするが、悲劇的な情態を作り出すことはできない。これに反し、運命は常に恐ろしいものでなければならない。そして、罪のある、あるいは罪のない、互いに独立した行為を、不幸に結びつけるような場合には、運命は最も高い意味で悲劇的となる。こういう考察は再び、あの驚嘆すべきハムレットと、この作品の特性との考察にもどった。みんなは次のように言った。
この主人公は元来心情を持つだけである。また彼に起こって来るものは事件だけである。したがってこの戯曲には小説のように間ののびたところがある。しかし全体の結構は運命の描くところであり、全曲は恐ろしい行為から出発している。
また主人公はたえず恐ろしい行為に向かって駆り立てられている。したがってこの戯曲は最高の意味で悲劇的であり悲劇的結末に終わるほかないのである。」

今回もここまで興味を持って読んで頂き、どうもありがとうございます。
そして、上に示した抜粋引用部と、さきに述べた事柄との関連性については如何お考えになるでしょうか・・(笑)?

さる熊本、山陰東部、福島周辺にて発生した大地震によって被災された地域の出来るだけ早期の諸インフラの復旧、そしてその後の復興を祈念しております。」