2020年9月28日月曜日

20200928 1390記事の到達:文体の確立・獲得を実感する時?

 おかげさまで、今回の記事投稿により総投稿記事数が1390に到達します。そしてまた、この調子にて記事作成を継続しますと、おそらく来月中には1400記事に達することが見込まれます。

とはいえ、今後近いうちに1400記事までの到達が見込まれても、それ自体、あまりキリの良い数値とは云えないことから、その後も1500記事の到達までは、継続的に記事の更新を行っていきたいと考えています。

さて、先日来から読み進めている大岡昇平著「俘虜記」は、さきほど、ようやく280頁まで至りました。このあたりになりますと、著者の収容所内の描写および洞察は冴えわたり、その抽象の度合いは、昭和20年のフィリピンでの米軍管理下の捕虜収容所のみに留まらず、75年後の我が国社会においても十分当て嵌まるのではないかと思われるものが散見されます。

そして、その具体的内容を知りたいとお考えの方は、読書の秋とも云いますので、是非、当著作を読まれることをおススメいたします。

ともあれ、こうした射程が長い洞察を、抑えた、乾いた筆致にて綴ることの出来る著述家は、果たして現在おられるのでしょうか?

他方で、ここ数日、連日記事作成を行ってきたことからか、この時間に至りますと、どうも眠気が襲ってきます。そうした状態の中で、なおも記事作成を行っていますと、時折は良いと思われる着想が湧き、スムーズな記事作成が出来ることもあり、実際、当ブログ開始当初の2~3年は、そのような感じでほぼ毎日作成を続けていました・・(苦笑)。

しかし、ここ最近になりますと、その「勢い」は減衰してきたようであり、さきに述べた以前のようには行きません。これは年齢によるものなのでしょうか・・(苦笑)?

また同時に、これまで5年以上にわたって記事作成を継続してきましたが、自身の文体を確立したという実感は未だなく「多少文章を書き易くはなったが、それが文体の確立にどのような関連があるのかとは、未だ実感として理解できていません・・。これもまた私の鈍感さによるものなのでしょうか・・(苦笑)?

あるいは、こうしたことは、継続的な記事作成を止めた後になり身体化され、そして、定着したものを実感出来るようになるのかもしれません・・。

そして、そのためにも少なくとも、あと110記事の新規作成が必要であるのだと思われます・・(苦笑)。

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!





ISBN978-4-263-46420-5

~勉強会の御案内~
歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に関する勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、ご相談承ります。また、上記以外、他諸分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

~勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス~
tsurukiclinic2001@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします!

鶴木クリニック医科・歯科
歯科衛生士さん募集中










2020年9月27日日曜日

20200927【架空の話】・其の41

とはいえ「他の場所に住むということは、そうしたことも全て含めてのことであり、若いうちは、そうしたことを経験しておいた方が良いのだろう・・」と、ここ最近、頭では考えるようになっていた・・。

また、そのように考えてみると、18歳で地元のKを離れてから6年間、ここ首都圏に住んでいたBに対して「スゴイものだ・・。」とも思われてきた。

さて、Kでの住む場所を探しに行く日も近づいてくると、それと同時に「生まれ育った場所から離れなければいけない。」という「恐れ」らしき感情も大きくなってきたが、しかし、それは自分の選んだ途であることから、そうした不安を両親に披露するのも如何なものかと考え、つとめて平静を装うことにした。

そして、そうした中で引越しの準備も少しづつはじめたわけであるが、今後、Kの専門職大学での専攻内容は、これまでのものとは大きく異なることから、入手した書籍の多くは実家に置いていくことにして、それらを段ボール箱に詰め、現在Wに住んでいて空いている兄の部屋に置かせてもらうことにした。そうして幾日か経つと、自分の部屋は大分スッキリとしてきて、クシャミの音の反響具合も以前と違って聞こえるほどであった。

Kに向かう前日の夜、偶々少し父親と話していると、苗字の話題に転じて「ウチの苗字は、K市街地から少し離れた場所に比較的多くて、あとは大隅半島の方にもいて、どうやらそちらの方が本筋らしいけれども、江戸時代での転勤(?)や西南戦争での混乱によって各地に四散したらしいとのことであった・・。そういえば、専門職大学の面接でも、面接官の一人が私の苗字に興味を示していたが、おそらく、そこにも何らかの事情があったのだろうと思われた。また、ウチの直接のご先祖のお墓は市街地の方にあるとのことであったが、これはまた別の機会に教えるとのことであった。

そして当日、寒い中早起きをして成田空港に向かい、編入試験の際に利用したのと同じLCCの便にて鹿児島に発った。以前と同様、2時間程度のフライトで飛行機は無事に山あいの中を切り拓かれたとみられるK空港に着陸した。預けた荷物はないことから、そのまま、以前降り立った時とは季節が異なる到着ロビーに出てみると、南国とはいうものの、空気はそれなりに冷たかったが、同時にそれは首都圏よりも澄んでいるように感じられた。

さて、到着ロビーにて事前に約束をしていたBを探していると、降車場への出入り口の方から「こっち、こっち!」と耳慣れた声が聞こえたことから、そちらを見ると、紺の厚手のウィンド・ブレーカーの下に白の洗いざらしたボタンダウンシャツを着て、少し色落ちしたジーンズを穿いたBが手を振っていた。私も大きく手を振ってからすぐに荷物である小型ダッフルバッグのショルダー・ストラップを肩に掛けて、Bのいる方に足早に向かった。声が普通に届く程度の距離になるとBは「そこまで車で来ていて、今ハザード出して停まっているから、すぐに移動しよう。」と言い、私は急ぎ気味でBの後をついて行き、停めてある年季の入った商用と思しき白い軽のバンの後部座席にバッグを積み込み、助手席に座った。

Bはすぐに運転席に乗りハザード・ランプを消してから発車した。この間おそらく1分も掛からなかった。なかなか息の合った行動であったように思われる。

助手席のダッシュボードには、電子タバコの吸い殻が入った灰皿が置かれており、また車内は普通の紙巻きたばこの匂いも残っており、また後部座席には、荷物を載せる際にわずかに気を引いたが、釣り道具やクーラーボックスが載せてあり、明らかに家庭用ではないことが看取出来た。

車内の様子を少し訝し気な様子で見ている私に対しBはハンドルを執りつつ「これは父親の釣り用の車でね、仕事の傍らで結構釣りにも行っているんだ・・。それに、最近こっちにも電子タバコが出回ってきて普通のタバコから乗換えたらしいけれども、まだ前のタバコの匂いが残っているんだよ・・。」と運転前方を見ながら話した。

そして車は以前にも乗った覚えのある高速道路に入り、さらにしばらく走ると、左前方に海が見えて来た。天気は良く、わずかに日光が首都圏より強いように感じられたが、気温は決して高いというわけでもなく、それは首都圏であっても冬といった陽気であった。

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!





ISBN978-4-263-46420-5

~勉強会の御案内~
歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に関する勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、ご相談承ります。また、上記以外、他諸分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

~勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス~
tsurukiclinic2001@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします!

鶴木クリニック医科・歯科
歯科衛生士さん募集中





20200926 村上春樹著「風の歌を聴け」の読了、およびこれまでの大岡昇平著「俘虜記」から

 一昨日から読み始めた村上春樹著「風の歌を聴け」は昨夜、読了に至りました。読後の感想は「どうも小説らしくない不思議な小説だな・・。」といったところですが、同時に「面白くない」という感覚はありませんでした。してみると、当著作を含め、村上春樹氏による小説の多くは、こうした謂わば「雰囲気を読ませる・感じさせる」物語であるのかもしれません・・。また、その雰囲気について考えてみますと、これまた不思議と、40年以上前に著された作品であるとは自身には感じられませんでした。(もっとも考えてみますと、私は最近の小説を(殆ど)読んだことがありませんが・・(苦笑)。)

ともあれ、そこから多くの批評家の方々が云うように「氏の小説作品は場所性といった概念を出来るだけ捨象している。」のと同様、時代性についても、同様であり、敢えて、あまりそういった要素を深掘りしないといった傾向があるのではないかと思われました。また、それにより、より多くの読者層を得ることが可能になるとも云えることから、これはこれで少なくとも、悪い作風ではないようにも思われます。

また、当著作は「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」との三部作であるとのことから、今後は機会を見つけ、とりあえず両作品を読んでみようと考えています。

他方で、もう一つ読み進めている大岡昇平著「俘虜記」は200頁過ぎまで至りましたが、そこでは、未だ収容所社会様相の描写はそこまで深彫りされておらず、周囲の収容者達、監視米兵の様子が主に描かれていると云えます。そして今後、徐々に収容所社会様相の描写が詳細になっていくのですが、おそらく、それらの描写が、現代の我が国社会との対比によって、憂鬱さ(多分それは司馬遼太郎が晩年「昭和という時代は実に不健康な時代です・・。」と宣っていたのと類似するか同根の感覚であるように思われます。)を生じさせるのだと思われます。しかしまた同時に、当作品の重要性の配分は、これまでの前半部に多く描かれていた「何故、目の前の米兵を撃たなかったか?」という著者自身の内的な問いよりも、後半部分での収容所社会の描写、および、それに対しての洞察に大きく因っているものと私は考えます。

さて、突然ハナシは変わりますが、最近は主にツイッターでのインプレッション数を注視していたため、ここに来て当ブロガーの全期間での総閲覧者数が493000人を超えていることに気が付きました。

そして現在の調子にて書き進めて行きますと、おそらく、本格的に冬に入る前には、以前から目標としていた50万人に到達することが出来るのではないかと思われます。

もとより、所謂アルファ・ブロガーと呼ばれる方々と比較しますと、本当に大したことではないのかもしれませんが、それでも自身としては一つの目途が立ち、区切りになるとは云えます・・。

さらに、これまた現在の調子にて書き進めますと、来月には総投稿記事数が1400に至るとも予測されることから、とりあえずは、これらを目標として、さらに書き続けて行こうと考えています。

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!





ISBN978-4-263-46420-5

~勉強会の御案内~
歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に関する勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、ご相談承ります。また、上記以外、他諸分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

~勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス~
conrad19762013@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします!

鶴木クリニック医科・歯科
歯科衛生士さん募集中





















2020年9月25日金曜日

20200925 村上春樹著「風の歌を聴け」読了近くになって思ったこと【偶然と必然?】

昨日から読み進めている村上春樹著「風の歌を聴け」は130頁過ぎまで至り、おそらく本日中には読了に至るのではないかと思われます。読んでみますと、意外にもアッサリと読むことが出来たといった感じがあります。

また、本日はブログ記事の作成を止めて、当著作と、少し前から再読している大岡昇平著「俘虜記」を読み進めた方が良いのではないかとも思われましたが、他方で、以前にも書いた通り、現今のスランプ気味の中では、記事作成が出来る状況の時は、なるべく作成しておいた方が良いとも思われることから、先ほど、読みかけの書籍を脇に置き、新たな記事作成を始めた次第です・・(笑)。

さて、昨日の投稿記事にて「風の歌を聴け」は30頁程度まで読み進めたと書きました。また、それとは別に同日、ツイッターにてスタンリー・キューブリック監督による「フルメタル・ジャケット」のミッキー・マウス・マーチを進軍しながら歌う最終シーンを共有しました。その後「風の歌を聴け」の頁が51頁まで読み進んだところ、偶然にも主人公がミッキー・マウスマーチを口笛で吹く描写があり驚かされました。

「家に帰る途中、ずっと口笛を吹いていた。それは何処かで聴いたことのあるメロディーだったが、題名はなかなか浮かんでこなかった。ずっと昔の唄だ。僕は海岸通りに車を停め、暗い夜の海を眺めながらなんとか曲名を思い出そうと努力してみた。

 それは「ミッキー・マウス・クラブの歌」だった。こんな歌詞だったと思う。

「みんなの楽しい合言葉MIC(エム・アイ・シー)・KEY(ケー・イー・ワイ)・MOUSE(エム・オー・ユー・エス・イー)。」

確かに良い時代だったかもしれない。」

当著作をこの頁まで読むことは初めてであるため、自身の意識上では、あくまでも、動画の共有が先であり、また「風の歌を聴け」内での描写に気が付くのが後であると云えますので、これは偶然としては少し出来過ぎの部類に入るのではないかと思われます・・(笑)。

とはいえ、これまた以前にも書きましたが、こうした偶然が何故生じるのかは、未だ分からず、また分かってしまったら、それはそれで(自身としては)味気ないメカニズムであるかもしれないため、その背景の深入り・詮索はせず、ただ、後になってその事態を想起出来るように書き記すだけは書き記しておこうと思い、このことを題材として記事を作成しています。

また、その関連性・脈絡の程度については不明ですが、ここまで書いていて不図、想起されたのが、これまでに何度か作中文章を抜粋・引用している北杜夫著「どくとるマンボウ医局記」内での以下の記述です。(pp266-267)

「マンボウは、「マンボウ航海記」のとき、一匹だけ釣れた。船員から、この魚は海の上に浮かんでいて、棒で突ついたくらいでは動じないと聞いたから、いかにも怠け者の私に似ているようだし、それと語呂の点から「マンボウ」と、ニック・ネームをつけた。

 マンボウは英名をサン・フィッシュ、或いはムーン・フィッシュとも言う。どういう訳かと思っていたら、ムツゴロウさんが海中に潜っていたところ、マンボウが凄いスピードで泳いでいたと聞いた。また内村鑑三の文章に、「マンボウ跳躍す」とある。つまり、マンボウもまた躁鬱病の魚だと言ってよい。サン・フィッシュのときが躁で、ムーン・フィッシュのときが鬱なのではあるまいか。そんなことを知らずして、「マンボウ」と名乗ったのは、我ながら、第七感、第九感まで有しているとしか思えない。」

ともあれ、想起はしたものの、当引用部と、さきに述べた自身の経験に何らかの類似性があるものか分かりませんし、また、さきの経験自体、偶然であったのか、あるいは何らかの必然性があったのか分かりませんが、ここまで書いていて、これまた不図思い出されたのが、ゲーテによる以下の箴言です。「大きな必然は人間を高め、小さな必然は人間を低くする。」

この箴言から敷衍しますと、どうやら、さきの経験は「偶然」にしておいた方が良いように思えてきました・・(苦笑)。しかし、実際問題としては、そのメカニズムが不明であるため、とりあえずは、どちらでも良いのかもしれませんが・・(笑)。

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!




ISBN978-4-263-46420-5

~勉強会の御案内~
歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に関する勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、ご相談承ります。また、上記以外、他諸分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

~勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス~
conrad19762013@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします!

鶴木クリニック医科・歯科
歯科衛生士さん募集中












20200924 村上春樹氏の小説を読み始めるまでの経緯について・・

和歌山在住時に何人かの知人・友人から「村上春樹を読んでいるの?」と、訊ねられた記憶があります。彼等・彼女等は村上春樹氏の小説を読んでいたようであり、その後、何度か読むことを勧められました。そこで、メッサ・ガーデンパーク和歌山内の大規模書店に立寄り、文庫本を立ち読みしてみましたが、当時は特に興味を惹くことなく、途中数頁で読むことを止めて棚に戻した記憶があります。

 その後、鹿児島在住時にも、2012・2013年の学生さんから、さきと同様「村上春樹を読んでいるの?」と訊ねられたことがありました。その際は「いや、読んだことはないけれども、前に和歌山に住んでいた時も同じことを何人かに聞かれたことがありますよ。」と返事をして、さらに「でも、何でそのような質問をするの?」と付け加えたところ「何だか村上春樹の小説を読んでそうだから・・。」という返事がきました・・。

さらに丁度同じ頃、一つ上階にある研究室の院生と3階にある電子顕微鏡室で深夜に試料観察を行っていた際、何故だか小説の話題になり「村上春樹氏の良さが分からないのだが、あれはスゴイのか?」と聞かれたことがありました。

それに対し私は「読んでいないから分からないし、立ち読みした時は面白いとは感じなかった。」と返事をしました。すると、さらに彼は「作中に出て来た「レーゾン・デートゥル」というコトバの意味を知っているか?」と訊ねてきたため「多分、フランス語あたりの「存在する理由」といった意味だと思う。」と返事をしたところ、彼は納得したようで、作中で、そのコトバが出て来た背景・経緯を笑いながら話し「そんなことを気取って外国語使うなんて・・。」といった見解を述べ、これには私も笑いながら同感の意を表した記憶があります。

その後も、恒例の勉強会で会う友人等との会話にて、時折、村上春樹氏の話題が出ることがあり、その度に書店にて、氏の著作を手に取ってみましたが、面白いと感じることはなく、以前と同様、数頁にて読み続けるのを断念していました・・。

そして最近、YouTubeにて氏による著作が原作の同名映画作品「風の歌を聴け」の予告編を観てから、どうしたわけか興味を持ち、先ずは映画作品DVDを購入して視聴したところ、何故だか面白く感じたため、本日出向いた書店にて講談社文庫の「風の歌を聴け」を購入して読み始めました。

帰路の御茶ノ水から本八幡までの電車内にて30頁以上まで読み進みましたが、特に面白いと感じることはないものの、以前と違い、どうにか普通に読み進めることが出来ています。おそらく、氏の小説を読まなかった期間に私の何かが変わったのだと思われますが、それが一体何であるかは、未だに分かりません・・。

これを読了してみると、また少し風向きも変わるものなのでしょうか(笑)?

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!








一般社団法人大学支援機構


~書籍のご案内~
ISBN978-4-263-46420-5

~勉強会の御案内~
歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に関する勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、ご相談承ります。また、上記以外、他諸分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

~勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス~
conrad19762013@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします!

鶴木クリニック医科・歯科
歯科衛生士さん募集中




2020年9月23日水曜日

20200923 記事の共有をしていて時折生じることから思ったこと・・【ブログ記事作成の継続のために大事なこと】

 当ブロガーにて作成した記事をツイッター、フェイスブックなどで共有していますと、時折、ある特定の記事にインプレッション、閲覧者が集中するといった事態が生じることがあります。そこから「何故、この記事が今読まれるのだろうか?」といった疑問が生じるわけですが、こうした疑問はこれまで自身の中で明解な答えに至ったことはありません・・。

そして、ここにこうしたことを記している理由は、本日また、それに類する事態が生じたことによるのですが、これについても、さきと同様、答えらしきものは思いつかず、見つかっていません・・。

あるいは今後、そうしたことも分かるようになってくるのでしょうか・・?いや、こうしたことの精確な経緯とは、自身にとって、あまりにも複雑であるように思われることから、今後も分かるまでには至らないと思われます。多少残念ではありますが・・(苦笑)。

とはいえ、こうした時折生じる事態は、少なくとも、自身に新たなブログ記事作成のネタを与えてくれるものでもありますので、それはそれでありがたく、あまり過度な理解への期待など抱かず、とりあえず、こうして記録に留めるだけでも、自身にとっては、それなりに意味があるのではないかとも思われます。

昨日投稿の記事にも書きましたが、現在はスランプ気味といって良い状態であり、調子が良い時のような「この題材をもとに記事作成をしよう・・」といった感情は湧かず、中身が乏しくなったチューブから無理やり押し出しているような感さえ多少感じます・・(苦笑)。

あるいはしばらくの期間、記事作成を止めて、そのネタとなる読書や他の経験に時間を割いた方が、その後の記事作成にも弾みがつくのかもしれません・・。

しかし、一方で、現在よりもさらに記事作成を面倒に感じるようになり、そのまま止めてしまう可能性もなくはないと思われることから、やはり、ここは出来るだけ記事作成を行った方が良いのではないかとも思われるのです。

そうした状況下で、さきに書いたような記事題材となり得る事態が生じることにより、現在の記事が作成されていると云えますが、ともあれ、それでこの程度まで書くことが出来れば、それはそれで自身としては及第の域には達したと云えます・・(笑)。

また、その背景には、現在読み進めている大岡昇平著「俘虜記」の文体があるのではないかと考えます。たとえ記事題材となり得る事態が存在しても、それを文章として表出するためには文体が不可欠であり、それは題材となる事態と等価に重要なものであると考えます。そして、この文体とは、それまでの経験の蓄積によって個人に定着しているものであると同時に、その最表層は、直近の文章的な刺激に左右される性質があるのではないかと思われます。そのため、ブログ記事ではあっても、個人を感じさせる文章の継続的な作成のためには、作成者にとって良質と感じられる読書もまた継続した方が良いのだと思われるのです・・。

そして、ここに自然科学系学問のさらに根幹部・基礎にある人文社会科学系学問の重要性があるのではないかとも思われるところです。多少ハナシを広げ過ぎた感はあるかもしれませんが、さて、如何でしょうか?

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!




ISBN978-4-263-46420-5

~勉強会の御案内~
歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に関する勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、ご相談承ります。また、上記以外、他諸分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

~勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス~
conrad19762013@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします!

鶴木クリニック医科・歯科
歯科衛生士さん募集中




2020年9月22日火曜日

20200922 スランプ気味の中での読書で思ったことから・・

 おかげさまで昨日のツイッターでのインプレッションが一昨日に続き5桁に到達しました。共有した記事、動画などを「いいね!」およびリツイートして頂いた皆さま、どうもありがとうございます。とはいえ、私の方は、季節の変わり目によるものか、現在スランプ気味であると云え、勢いのある時期と比べますと、多少スムーズな記事作成が困難な状態であると云えます。それでも2日に1日程度は記事作成を継続しておかないと記事作成自体が困難になると危惧されることから、こうした状態であっても、やはり記事作成は継続しつつ風向きが変わるのを待つこととします・・(笑)。

また、連休ということもあり、あまり遠出はしませんでしたが、書籍はまた何冊か購入し、現在読み進めています。その中の一冊に、以前の版にて読了した大岡昇平著「俘虜記」がありますが、今回購入の新版は、以前の版と比べ、文字が若干大きく、また紙面に対してクリアであり、目にやさしいことから読み易く、既に60頁あたりの主人公が米軍に捉えられるところまで進みました。

当著作に書かれているような内面の描写が出来るようになれば、それはそれでスゴイものであり、こうしたブログなども比較的容易に作成できるようになるのではないかと思われますが、しかしまた、ここブログの記事にて、そうしたことを書くことが出来ていること自体が、ある意味で当著作を読み進めていることから生じた、ある意味、良い効果と云えるのかもしれません・・(笑)。

他方で、ノンフィクションであっても小説には総じて学術的な価値などは乏しく、あまり大したものではないと考える方々が少なからずおられるとは思いますが、しかし、小説こそ、まさしくピンキリであり、マンガに近いものもある一方で、優れた学術論文とも比肩し得るものがあるのではないかと思われるのです・・。

そして、そのピンキリを判断するのが我々読者であり、また、そうした視点から所謂「国民文学」というコトバも生じ得るのだと云えます・・。それはスペインであればセルバンテスの「ドン・キホーテ」、英国であればシェイクスピアの「マクベス」など、そしてドイツであればゲーテの「若きウェルテルの悩み」などといった感じです。

さて、そうした視点から我が国を眺めてみますと紫式部の「源氏物語」あたりが妥当であると思われますが、しかし、私を含め、多くの人々はそれを実際に読んだことはなく、また自然な興味をその著作に持っているとも云えません・・。自然な興味からのものであれば、おそらく現代の「風の歌を聴け」の著者による一連の著作の方がより適切であるのではないかと思われます・・(笑)。

私見として、我が国は古来より識字率の高さを誇ってはきましたが、その活用の方向性は、こうした文学を楽しむというよりも、実生活での活用による利得の最大化を目指したものであるように思われます・・。

約言しますと「勉強をして文字を媒介とした知識を積み、深めて、そしてより高所得の職に就く」ことを志向する性質が強いのではないかということになります。

無論、それは悪い事ではなく、むしろ良いことであると考えますが、しかし他方で、もう一つの古くからの我が国社会が持つ性質として同調圧力・社会凝集性といったものがあり、これら(実用的な学問を志向する性質と同調圧力・社会凝集性)が、近代以降の情報化の持続的な進展によって混淆し、そして化合しますと「やりすぎ」に転じ、そして、それらが本来有してした人間の精神に対する良い作用が働かなくなり、逆に悪い方へと行ってしまうのではないかと思われるのです・・。

また、こうしたある種のメカニズムを史家の宮崎市定が述べる我が国のターミナル文化的性質と関連させて考えてみますと、国内のさまざまな地域における「地域性」の概容を理解することが出来るのではないかとも思われます・・。

こうしたこと(地域性)は、現在、あまり声高に述べられることはありませんが、今後の地域社会そして、それらを複合したものとも云える我が国社会全体のあり方を考えるうえで、それなりに重要(地域ごとの得意なことと、そうでないことを考える)であるようにも思われるのですが、さて如何でしょうか。

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!



ISBN978-4-263-46420-5

~勉強会の御案内~
歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に関する勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、ご相談承ります。また、上記以外、他諸分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

~勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス~
conrad19762013@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします!

鶴木クリニック医科・歯科
歯科衛生士さん募集中







2020年9月20日日曜日

20200920 インプレッション・閲覧者数の変動に驚きつつ思ったこと・・

 おかげさまでここ数日間は、当ブロガーにて作成した記事を共有しているツイッターでのインプレッションが5桁にまで達しました。これは、以前にも述べましたが、共有させて頂いた動画へのインプレッションおよびリツイートによって、そのようになったと云えますが、また同時にツイッターにて共有した自身による作成記事へのインプレッションも、同様に、以前と比べ増加していると云えます。

未だ精確には分かりませんが、こうしたSNSでのインプレッションの(大きな)変化とは、半ば期せずして採った行動・アクションから、それに連なる何らかの反応を惹起させた結果として生じることが多いとは云えるものの、その(行動・アクションの)効果については事前には分からず、読めないことが殆どであるのではないかと思われます。

そうした、ある種、偶然が少なからず作用する(効果が読めない)といった事情のために、SNS上にて投稿したものがバズッたり、あるいは炎上といったことも生じるのではないかと思われます。

投稿したものの効果を事前にある程度理解できるようになるまで考えて、そして続けるのも、それはそれで面白いのかもしれませんが、しかし、その面白さとは、記事作成に対して感じる、ある種、複雑な面白さとは根本的に異なるものであり、それは、投稿による効果の理解によって生じる面白さとは、必ずしも親和性があるものとは云えないのではないかと思われるのです・・。

ともあれ、これまで一応、5年以上にわたりブログ記事の作成・投稿を継続してきましたが、その中で1日で5桁のインプレッション、閲覧者数に至ったことはありませんでした。一番多い日でも1000人程度であったことから、さきに述べた1日でのインプレッションは、自身としてはやはり驚愕に値するものであると云えます・・(苦笑)。

そして、そうした状況に対して、多少弱気になっていた(いる)のが、ここ数日来からの自身の偽らざる心境であり、また本日の新規記事作成・投稿についても「出来ることなら避けたい」と云うのが本音であると云えます・・(苦笑)。

あるいはまた、ここに来て、さきに述べたような功利的とも云える下心(面白さ)を自身内部に感じるようになったことから、新たな記事作成を「手間だけかかる面倒な作業」と、わずかでも考えるようになった結果、新規の記事作成を「出来ることなら避けたい」と思うに至ったとも云えます・・(苦笑)。

そして、そうした葛藤から解放されるためには、そうしたことをあまり気に留めることなく、単純に記事作成をすれば良いのだと思われるところですが、一方で、そうした現今の事情をもあまり脚色することなく表現することが出来れば、それはそれで、いくらかの意味はあるのではないかと思われるのです。さらに、多少大風呂敷を広げますと、何らかの創造を行う際には、そうした心的なスタンス(視座)の発見および維持が、思いのほかに重要ではないかと思われるのですが、さて、如何でしょうか?


*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!



ISBN978-4-263-46420-5

~勉強会の御案内~
歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に関する勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、ご相談承ります。また、上記以外、他諸分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

~勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス~
conrad19762013@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします!

鶴木クリニック医科・歯科
歯科衛生士さん募集中





2020年9月17日木曜日

20200917 其2 株式会社筑摩書房刊行 山田風太郎著 「戦中派虫けら日記」p.364

昭和19年6月5日
○科学の世界と芸術の世界は截然として二つに分かれている。この壁に小さな孔をあけて往来する人もあるが、天の炎をとって来てこれを渾然と溶かしてしまう人は稀である。-こんなことを寺田寅彦がいっていたような気がする。

 むろん自分もこの凡人の範疇から脱することはできない。両者の間に孔があるとさえ感じない。

 一日、恐ろしく頭が科学的なことがある。こういうときにはそうしても小説など読む気にはなれない。一日、恐ろしく空想と幻想に酔う時がある。こういうときにはいかにしても科学的なことに手が付かない。この変化は、彼方に忽然と立ち、此方に忽然と現れる。全然別人のようである。

 天の炎をとって来て両者を融合させたらどういう世界が現れるか、全然見当もつかない。

株式会社筑摩書房刊行 山田風太郎著 「戦中派虫けら日記」
ISBN-10 : 4480034099
ISBN-13 : 978-4480034090


20200917 1380記事に至って思うこと「回遊魚の泳ぎ?」

 去る4月末から書き始めた【架空の話】での記事もおかげさまで一昨日40回目の投稿となり、くわえて同投稿にて、総投稿記事数が1380となりました。これまで読んで頂いた皆さま、どうもありがとうございます。

そして本日もまた【架空の話】の続きを作成しようと考えていましたが、さきに述べたことに加え、つい先日、共有動画の「いいね」や「リツイート」によって、1日のインプレッション数が自身としては過去最高の5桁に到達したことから本日の投稿記事は、それに関連したことを書こうと思います。

さて、この調子にて今後も継続しますと来る10月には1400記事に到達することも出来るように思われます。また、さらにその後は、来年度に入る前に1500記事に到達することが叶うのではないかとも思えてきます。

1500記事まで作成すれば「何か」見えてくるのではないかとも多少思われるのですが、それは以前に思っていた「1000記事まで作成すれば~」と同様、実のところ、あまり意味のある問いではないのかもしれません・・。とはいえ、それでも書き続けていかないと「進化かもしれない」ことすら感じ取ることはできないと云えることから、当初の感覚的な予想から見えるものとは異なっていても、やはり書き続けた方が良いのだろうと思われます。

また、繰り返し諄いようですが、記事の更新や、いくつかの情報を共有し続けることによって、天動説的な自意識過剰ともとられることが多々あるのですが、時折「世の中に生じている出来事を先取りしているのでは・・?」と感じさせるような出来事も度々生じるようになるのではないかとも思われるのです。

この感覚・思いは、当ブログの継続や情報共有化によって徐々にボンヤリとながら生じてきたものであり、あるいは精確には、自身内部(認知機能)がどこかおかしくなったことによるものであるのかもしれませんが、とはいえ、こうした時こそ、あまりそうした出来事を一々吟味・検討するのではなく、薄ぼんやりと、そうした思いを抱きつつも、それら行為を継続することが大事であるように思われるのです。また一方で、そうしないと、何かよく分からないものに呑み込まれてしまうのではないかといった感覚もあり、さらに、これを別言しますと「これまでの継続によって得ることが出来た認識や感覚とは、それを継続することによってのみ、生きたものとして自身内部に留め置くことが出来るのではないか?」といったいわば「回遊魚の泳ぎ」にも似たものがあると云えます・・(苦笑)。

それ故、今しばらくは、自身の精神衛生のためにも続けた方が良いということになるのです・・。とはいえ、もしかすると今後1500記事まで到達してみても、その次は「あまりキリが良いとは云えないから2000記事までは続けよう・・」といったことになるのかもしれません・・。2000記事まで作成すると何かが分かるようになるのでしょうか?

あるいは10000時間の法則というものがあるとも聞き及びますので、これとも少し関連してくるのかもしれません・・。もっともこの10000時間の法則を前提として、それが当ブログのみならず、広義に文章作成を対象とするのであれば、もう少しは早い時期に何らかの感覚的に分かる結果に至るのではないかと思われるところですが、さきにも似たようなことを述べましたが、こうしたいわば功利的な下心を出さず、ただ続けることが、現時点では重要であるのだろうと思われます。しかし、そもそも、その続ける「目的」とは「ある程度明晰に世の中に生じている出来事を先取りすること」なのであろうか、ここまで書いてみると、それも違うように思えてきます。しかし「単純にただ書くのが好き」であると云うわけでもなさそうです。こうしたことは対象や大きさこそ違え、各人が葛藤を抱いていることであり、そして人間の文明において、思いのほかに重要なことであるように思われるのですが、さて如何でしょうか?

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!



ISBN978-4-263-46420-5

~勉強会の御案内~
歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に関する勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、ご相談承ります。また、上記以外、他諸分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

~勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス~
conrad19762013@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします!


鶴木クリニック医科・歯科
歯科衛生士さん募集中





2020年9月15日火曜日

20200915【架空の話】・其の40

ともあれ、その後しばらくして店を出たが、お会計の際に指導教員が「まあ、こんなことあまりありませんから。」と、ご馳走してくれた。そして「代わりに駅前の喫茶店のコーヒーは私がご馳走になりましょう。これが所謂「配分的正義」というものです。」と宣われた。

店から駅前の喫茶店は徒歩3、4分程度であり、このチェーン店の喫茶店は、安価ながらも比較的美味しいコーヒーが飲めると私は思っている。

冷たい風が吹く商店街を通り過ぎ、駅前の店内に入ってみると、混雑している様子はなく、我々は外からの寒い空気が届かないと思しき店内奥の方にある二人掛けの座席を目指した。隣の席にはイヤホンを挿しつつ勉強をしている学生と思しき若者が掛けていた。それぞれ荷物をおろし、コートを脱いだところで、私は「じゃあ、私が買ってきますので、先生は何を飲まれますか?」と訊ねると「うん、じゃあホット・コーヒーをお願いします。」とのことであり、私はそのまま財布を持って席を立ち、注文に向かった。

スムーズに注文を終え、1,2分の後には、カップに注がれたコーヒーをトレーに載せ座席に戻ってきた「先生はブラックで良かったですよね?」とトレーを置く前に、一応訊ねると「うん、ブラックが良いです。」と手短に返事をされた。

私の方には未ださきのカレーそばの余韻が舌に残っていたが、コーヒーを飲んでみると、どうしたものか、その余韻の感覚が若干強くなるように思われた。やはりカレーとコーヒーは相性が良いのだろう。

一方で指導教員は、さきほどの蕎麦屋さんとはうって変わって背筋を伸ばしつつコーヒーを飲み始めたが、すぐに「そういえば、この先K県に行くことなると思いますが、住む場所は決まりましたか?」と訊ねてきた。それに対し私は「ええ、実は今度の金曜日に住む場所を探しに行く予定です。向うでは住まい探しを手伝ってくれる友人がいるのです。」と返事をし、付け加えてBのことを話した。

「ああ、よく君と一緒にいる彼か、彼はK出身だったのですね・・。それは良かった。」そして、その後に指導教員はご自分が留学時に住まわれていた寮の話をされたが、どうも日本のそれとは勝手が違うように思われた。それでも異郷の地で何年にもわたり生活したのは大変であったとは思われたことから「それで、先生は向うに住んでいて一番何に困りましたか?」と訊ねてみると「やはり食べ物だろうね・・。今では分からないけれども、私がいた頃は、日本食のお店なんてほとんどなかったからね・・。でも、若いうちは、そうした経験をするのは大事なことではないかと思いますよ・・。それだからこそ、さっきのカレーそばの美味しさもより強く感じ取ることが出来るのだと思います。」とのことであった。

私といえば、これまで違う場所にて長く住んだ経験がないことから、その感覚はよく分からなかったが、たしかにそれは大事なことであるように感じられた・・。

そして「またそちら方面で学会などがあった時は、ご連絡しますので、比較的近い場所であって来れそうであれば来てください。」とのことであった。その後は卒業式や来年度から面倒を見ることになった新入院生のハナシになったが、21時頃には店を出て、それぞれ帰路についた。

帰宅してみると、既に両親は家におり、今日のことを訊ねられたため、カレー蕎麦のことを話すと「それは美味しそうだ・・。そこも今度行ってみよう。」とのことであった。私の両親はこうした外食の情報については、比較的好奇心旺盛であると云え、仲間内では情報通として通っているとのことであった・・。

さて、その後の家探しのためのK訪問までは、特筆すべきこともないと思われたが、じきに院を修了するため、アルバイトを辞めることになる古着屋を訪ね、あいさつした際には、店長から礼を云われ、餞別まで頂いてしまったことから、それで新たに店内の古着を購入しようとしたところ「いや、またこっちに来た時に良いモノが見つかったら、その時に買ってくれればいいから・・。」とこれまたやんわりと止められ、さらにK方面での古着事情を説明してくれた。店長は買付けのため度々外国に出向くのであるが、そこで同じ日本から来た同業者と話す機会があり、kでは大都市と云えるF市にある「大名」という地域に、そうした店が集まっているとのことであった。また、この「大名」の店では国内でも、かなりセンスの良いモノが集まっているとのことでった。とはいえ、ここは私が住むことになるKとは距離的に少し遠く、日帰りで行くのは困難そうに思われた・・。

そして「多分、向うはここよりも暑いので、アロハは少し攻め過ぎだと思うから、色味の落ち着いたレインスプーナーのボタンダウンのプルオーバーシャツか、渋めの色合のキューバ・シャツなんかを着ていると良いかもしれないね。」とのことであった。また、向うでもこうした話を普通に聞くことが出来るのだろうかと、少し不安になったが、とはいえ「他の場所に住むということは、そうしたことも全て含めてのことであり、若いうちは、そうしたことを経験しておいた方が良いのだろう・・」と、ここ最近、頭では考えるようになっていた・・。

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!

新版発行決定!
ISBN978-4-263-46420-5

~勉強会の御案内~
歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に関する勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、ご相談承ります。また、上記以外、他諸分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

~勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス~
conrad19762013@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします!
鶴木クリニック医科・歯科
歯科衛生士さん募集中