2022年10月21日金曜日

20221020 【架空の話】の背景の詳細について

おかげさまで昨日の投稿記事は、投稿翌日としては比較的多くの方々に読んで頂けました。これを読んでくださった皆さま、どうもありがとうございます。また、そこでの内容から、本日の投稿記事については【架空の話】の続きを・・といった流れになると思われるところですが、過日の新型コロナ感染下での朦朧とした中で生じた、意識の変化は、前述の通り【架空の話】続編の作成を促すものであったのと同時に、その背景・文脈となる出来事の記憶や考えについてもまた、文章として著してみたいというものでもあり、そこから、本日についても昨日と同様、続編の作成はせずに、その周辺にあることについて述べて行きたいと思います。

 先ず、一連の【架空の話】では、設定として「医療専門職大学運営機構」という組織が存在し、その運営は、主に民間のシンクタンクが担っており、さらに、その資金の出所は、医師会・歯科医師会や民間運営の大手医療機関、あるいは製薬会社や医療機器メーカー、そして大学といった研究機関となっています。これらの組織から、それぞれ「医療専門職大学運営機構」へスタッフが出向・派遣されて、その中で、さまざまなデータに基づき、各地域毎に設置される専門職大学の立地や学科編制などが、さきのシンクタンク・スタッフ等と検討され、その結果が各地域自治体等の既存組織に報告され、今度は、その中で、ある程度具体的な設置の方向性について検討されるのですが、ここで、スムーズに、ほぼ運営機構側から提出された原案のままで通る地域があったり、あるいはまた、議論が難航し、差し戻しの再検討が繰り返された地域もありましたが、しかし、その骨子である「地域に学費が安価な医療系大学の新設を」自体は、どの地域であっても共通する要望であったことから、最終的には、概ね一年程度の交渉にて、運営機構側と自治体等の既存の地域組織との間に合意が成立し、比較的スムーズな設置合意に至り、用地の選定や地域毎の運営側組織の選定へと至ったのですが、ここでの在地運営組織の選定も思いのほかに難航して、二転三転することもありましたが、地域の医師会・歯科医師会、そして民間大手医療機関や在地志向の研究所などが入ることは、概ね当初からの読み通りであったと云えますが、ここで、さきに述べた「製薬会社や医療機器メーカー、そして大学」といった在地志向性が比較的乏しい組織からの意向が強くなると、話が難航することが多かったとのことですが、これに関しては、これまでに既に国内複数地域に、いくつもの看護大学を擁している学校法人日本赤十字学園や青葉学園(東京医療保健大学の運営元)などが運営機構に属し、スタッフも出向していたことから、それまでの在地各組織との交渉経験が活かされたと聞いているが、しかし、運営機構に属している大学組織は、これら二つのみではなく、その他には、首都圏の老舗私立歯科大学や医学部の新設を狙う老舗私立大学や、医歯薬看護などを網羅した地方の国立大学法人といった大学が加盟していましたが、具体的には【架空の話】内に登場するK医療専門職大学の場合では、これまでの【架空の話】での文脈から、在地の国立大学法人が加盟している可能性が濃厚と云え、そうした事情のあらわれが、登場するS教授のように、設立当初の医専大各学科の教授職は、在地国立大学法人の教授が兼任するといった様相になっていると云えます。

【架空の話】を作成している側としましても、背景組織などについても少しは考えているつもりではありましたが、こうしてあらためて文章として書いてみますと、これはこれで自分なりにまた考えさせられました。しかし、ともかく、私見としましては、こうした学費が安価な医療系の専門職大学が国内に多数新設されることは、国の力を先細りさせることのない、比較的妥当とも云える未来への投資であるように思われるのですが、実際のところはどうなのでしょうか?

ともあれ、今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!
順天堂大学保健医療学部


一般社団法人大学支援機構


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ISBN978-4-263-46420-5

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