2018年6月20日水曜日

20180620 イメージ作りのため、あるいは内発的な価値観の変化の間に違いはあるのか?

現在、さまざまなレベルでの教育・人材育成の現場にて、伝統的とも云える精神論・シゴキなどが害悪を齎すものとして除かれる方向に行っているのではないかと思われます。

さらに社会において、そうした視野に対しての焦点が合ってきますと、自然、それと関連する出来事が事件として扱われるようになるといった傾向があるのではないでしょうか?

これを言い換えると、以前では日常的であった光景が時代が変わることにより非日常的なものとして認識されるようになることであり、端的には価値観の変化とも云えます。そして、この価値観すなわち認識の変化により、かつて通常であった出来事が現在の事件へと変化するのです。

そこから『かつては日常的であった体育会的シゴキのようなものが除かれ、一掃されることは、本当に教育・人材育成にとって全面的に良いことなのであろうか?』と不図考えてしまうのですが、あるいはこうした心配・危惧のようなものすら時代遅れのナンセンスであるのかもしれませんが(苦笑)、しかしながら、少し視点を変えてみますと、こうした現今の社会的潮流は男女の性差があまり問われない時代にこそ相応しいものであるのかもしれません・・。

私見としては、精神論や体育会的シゴキが前面的ではないものの社会のどこかに存在していても良いのではないかと考えます。そして、そうした(精神論・シゴキのある)社会と、そうでない徹底的に個人の自主性に委ねられた社会との間にて、さまざまなレベルでの競争(運動競技・会社組織・地域・国家など)により、その実力・真価が問われることになり、自然、落ち着くところに落ち着くのではないかと思われます。

また、そうした視点から見ると、現在の社会レベルでの『精神論、シゴキ』に対する否定的な潮流は、内発的且つ自然発生的であるよりも、2020年に開催される東京オリンピックに向けた我が国の(過剰な?)イメージ作りの一環といった企図らしきものが見え隠れするようにも思われるのですが、さて如何でしょうか?

しかしまた、そこで興味深いと思われることは、そうした社会的潮流と併存するカタチで新たなカタチの愛国主義的な傾向もまた強まってきていることです。今後これらはどのような相互作用、新たな展開を見せるのでしょうか?

今回もここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!

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増刷決定!
ISBN978-4-263-46420-5
医歯薬出版株式会社

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前掲書籍の著者である師匠による歯科材料全般もしくは特定の歯科材料を題材とした勉強会・講演会などのご要望がございましたら、よろこんで承ります。師匠はこれまで長年にわたり大学歯学部・歯科衛生・歯科技工専門学校にて教鞭を執られた経験から、さまざまなご要望に対応させて頂きます。


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今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

数年前より一昨日の大阪府北部にて発生した大地震に至るまでの列島各地に発生した大規模自然災害により被害を被った地域における諸インフラの回復および、その後の速やかな復興を祈念しています。














20180619 時々読みたくなる著作に共通するものについて・・加藤周一・大西巨人

これまでにさまざまな書籍をあまり途切れることなく読み続けてきたと思いますが、そうしたなかで不図、以前に読んだある書籍を参照などの目的以外で読みたくなることがあります。こうしたことがいかなる作用機序にて生じるのかは、よく分かりませんが、ここ最近そのような感じにて読みたくなる書籍が加藤周一著『日本文学史序説』上下巻です。当ブログ開設当初の時期は頻繁に、この著作内記述を抜粋引用してきましたが、現在考えてみますと、あの行為があったことから、当初の対話形式、そして、これまでに至る独白形式の記事を作成することが出来たのではないかとも思われます。

とはいえ、この著作をも含め加藤周一の著作を読み始めますと、その独特とも云える硬質な文体にいつの間にか取り込まれてしまうのです・・(苦笑)。三島由紀夫もどこかで述べていましたが、文体の持つ作用・効果とは、そのようなものであると思われます。

また、感覚的ではありますが、この文体と近似しているのは『神聖喜劇』の著者大西巨人による文章ではないかと思われます。特に若い方々の中で『何か骨のある大著に挑んでみたい!』と考えている方々がいらっしゃいましたら、以前にも述べたトーマス・マン魔の山』も良いかもしれませんが、この『魔の山』は西欧社会を描いたものであることから、比較的容易に著作内容を対象として眺めることが可能であると云えるのですが、他方この『神聖喜劇』は我が国の古くからの因習などをも当然のように含む日常・土俗的世界をこれまた一種独特なストイックとも云える硬質な文体にて描き、さらに作中内に想起あるいは古典・洋書(英語・ドイツ語)などからの引用などが頻繁にあるため、その記述内容を完全に理解しながら読み進めるのは、学術書を読むのと同程度(あるいはそれ以上)に骨が折れると云えるかもしれません・・(苦笑)。

そこから、この作品を読んでいて否応なく認識させられることは戦前高等教育(特に教養教育)のレベルの高さと、戦前および戦中の我が国社会そして軍隊(陸軍)内部の実相あるいは生の様相です。また、この作品に関しては『所詮小説であるから徹頭徹尾フィクションであろう。』といった意見を聞くことはありませんし、あるいは、そうした意見を持たれる方々は、実際にこの著作を手に取り読むことは少ないと思われます・・。くわえて、以前にも当ブログにても述べましたが、今後、こうした小説が我が国にて著される可能性はかなり低いのではないかと思われます・・。しかしまた他方で、もしもこの作品が完全に英訳化されましたらローレンス・ヴァン・デル・ポスト著の『The Seed and the Sower』以上に我が国の好ましくない(あまり知られたくない)側面を抉りに抉った内容ともなることから、何かしらの問題が生じるのではないかとも思われます・・。とはいえ、こうした問題は、おそらくある程度の期間を通じ言論・文学などが活字文化が自由であった国々の中においては均しく存在するとも思われますので、その意味において我が国は、そこまでヒドい国でもないのかもしれません・・。

ともあれ、もしも興味を持たれましたら、この『神聖喜劇』全五巻を小説にて是非、読んでみてください。おそらく、この作品はかなり濃厚な『読書』という経験をさせてくれるのではないかと思われます・・。

今回もここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。

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