2017年3月5日日曜日

20170304 久しぶりに読んだ著作から思ったこと・・

A「昨日の投稿記事は風邪気味にて作成したわりには多くの方々に閲覧して頂いたようです。

この記事を興味を持って読んで頂いた皆さま、どうもありがとうございます。

さて、明日より数日間、記事の更新を休もうと考えております。
おそらく来週後半あたりから再開しようと考えておりますので、どうぞよろしくお願いします。

そういえば、昨日の記事を作成、投稿した後、どうしたわけか久しぶりに山本七平著「私の中の日本軍」を再び読んでみたくなりました・・。

山本七平をはじめ太平洋戦争に従軍された研究者著述家による著作とは、どれも一種独特の迫力があり、たとえ用いている言語が同一であっても、現代のそれらとはどうも『次元が異なる』のではないかと思うことがあります・・。

果たして書かれた文章から、その著者の経験とはにじみ出てくるものなのでしょうか・・?

ともあれ、この「私の中の日本軍』末尾に著者と司馬遼太郎との対談が掲載されているのですが、そこで語られている内容、指摘とは、現代の我が国においても通用する大変興味深いものが多いのではないかと思われました。
興味がある方は読んでみてください。

また、対談といえば、先日、当ブログにて複数回取り上げた「俘虜記」の著者大岡昇平と「神聖喜劇」の著者大西巨人との対談を掲載した書籍を古本屋にて見つけ、立ち読みしましたが、これもさきと同様、大変興味深く、いずれ機会を見つけ購入し精読したいと考えております・・。

以前のブログ記事にても書きましたが、これら世代(太平洋戦争従軍経験を持つ)に属する著述家、研究者等がここ20年間で次々と亡くなっていくに伴い、我が国の書籍全般とは、徐徐に手頃で扱いやすい方向に、つまり軽く、そして薄くなっていっているのではないかと思われるのです・・(笑)。

また、このことを書いて想起することは、以前、長年大学にて教鞭をとっている(いた)複数の知人から『今世紀に入った頃から明らかに学生の何かが変わった』という意見を聞いたことでした・・。

また、その変わった内容として印象的であったのは『感覚的にはなるけれども、多分一人暮らしであれ、実家暮らしであれ、そもそも家に書籍が、本棚がない環境ではないかな・・。』であり、これはおそらくPCの普及とも何かしら関係があるのではないかと思われます・・。

また『ゆとり世代についてはどうか?』と尋ねたところ『ゆとりを重視した教育環境でも勉強をしようと思う人については、それ以前とあまり変わっていないのではないか?ただ、全体としては、やはり影響があるように思う。』でありましたが、これもまた昨今『ゆとり教育』から大幅に国の教育方針が軌道修正されたとのことです・・。

何も知らないまま、ある世代に勝手に組み込まれ、教育され、そこからさらに勝手に評価されるのは、どうもおかしいのではないかと考えさせられます・・。

これは仕方がないことなのでしょうか?

ともあれ、そういった点からも我が国とは『ヒトが制度を作り、その後は制度がヒトを作る』とは本質的に製造業の工作機械のようにはいかないということを『敢えて知ろうとしない』のではないかと考えさせられるのです・・。

そしてイヤな見方をすれば、それが我が国の理系学問分野での優秀さの、まさしく残酷な側面であるのかもしれません・・。

また、こうしたことは、さきに挙げた方々の著作を通じ、否応なく認識するところではあると思うのですが、それでも現在のような状況であることは、その根本において一体どのような原因が作用しているのだろうかと考えさせられるのです・・。

あるいはここまでで循環論法となっているのかもしれません。

今回もここまで興味を持って読んで頂き、どうもありがとうございます。

昨年、熊本、山陰東部そして福島県周辺にて発生した大地震によって被災された地域の出来るだけ早期の復旧、そしてその後の復興を祈念しております。」