2023年8月27日日曜日

20230827 昨今のデジタル化の流れについて(試作文章)

我が国のデジタル化(DX)の流れは、2018年頃に始まり、その勢いはコロナ禍によるリモートワークの普及を契機に一層加速しました。この流行は官庁や企業だけでなく、国内全土に広がりました。やがて大手IT企業から新興スタートアップまで、多くの企業がデジタル化への参入しました。こうした動きの中で、我が国では、2020年代に入って本格的なデジタル化が進展してきたと云えます。

しかし、デジタル化が進むにつれて、重要な課題も浮き彫りになりました。それは、増加するデータ量とそのデータの活用です。データは新たな価値を生み出す可能性を秘めており、その活用が求められています。このためには、「データを活用できる人材」の需要が急速に高まっています。これは、過去にビッグデータブームがデータサイエンティストの求人数を増加させた時とも類似しています。現在のデジタル化の流れも、求人情報の増加という形で示されています。

ただし、この人材需要の増加とは逆に、企業が求める人材像と実際の理工系アカデミアが養成する人材との間にはギャップが存在しているようです。この課題を解決するためには、産学連携が一層強力なものとなり、大学のインターン制度や専門職大学の拡充などが有効であると考えます。これにより、求められるスキルセットに合致した人材を育成する環境が整備されて、デジタル化のさらなる進展に適した人材が輩出されることが期待されます。

また、デジタル化の進展と同様に、生成AIの進化も社会への影響を広げています。生成AIがどのような変革をもたらすかはまだ不透明ですが、確実に近いと思われるのは、さらなる業務の省力化が進むことです。これにより、我々の多くは、自身の専門性や独自の価値を他の分野で示す必要が生じることになると思われます。つまり見方を変えてますと、生成AIの台頭は、人々が多様なスキルを磨き、総合的な能力を発揮する契機となる可能性があるということです。

このように、我が国のデジタル化は多くの機会と課題を同時に抱えています。とりわけ、データ活用や研究に求められる人材の育成といった課題に対しては、産学連携やその基盤としての教育体制の見直しなどが重要になってくると思われます。持続的に進化している各種テクノロジーを活用しつつ、各々独自の能力を最大限に引き出すことが出来る社会を構築することが、今後の我が国のみならず、世界規模での持続的な成長と発展のための、一つの重要な要素であるのではないかと思われます。

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!

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