2021年11月2日火曜日

20211101 南紀での興味関心の変化の経緯について・・

おかげさまで、一昨日投稿の記事もまた、比較的多くの方々に読んで頂けました。当記事にて述べたことは、記憶に残っていることであり、現在においても、その記憶を思い返してみますと、当時、五感にて感じていた感覚もまた思い出され、特に「大気のかおり」のようなものはそれぞれ地域によって異なるため、まさしく特徴的であると云えます・・。

そして、その中でも特に強く印象に残っているのは南紀白浜の「それ」であり、その勤務地は白良浜のすぐ近くであり、また、住んでいたアパートは自転車を5分も走らせずに、海の近くに辿り着けるような場所に立地し、住んでいると次第に分からなくなっていくのでしょうが、そこでは、始終、大気に少し潮のかおりが混ざっていたのではないかと思われます。そして、これに当地で幾つか湧き出ている温泉のかおりが加わって、この土地の大気の特徴的な部分の多くは形成されているものと思われます。

また、それは同じ温泉地であり、それまでにいくらか馴染みがあった静岡県伊東市の城ヶ崎海岸あたりの大気にも近いものもありましたが、やはり異なり、何といいますか、南紀白浜の方がより南方的であり、あるいは当初、そこでの雨の降り方には、それまで経験のない、何やら異国的な感じを受けたことが思い出されます。

しかしまた、この地域は、大都市圏からははなれているにも関わらず、かなり昔から人が住んでおり、仕事のためもあり、近隣の名所旧跡などを休日を利用して訪れていましたが、それを通じて南方熊楠が名前だけ知っている偉人ではなくなり、また、勤務地からすぐの神社の境内には、古墳時代後期を特徴付ける横穴式石室の構造を持ち、玄門が開口して、内部石室には、板石による組み合わせ式石棺が置かれている火雨塚古墳があり、これを初めて見た時は何やら衝撃的でした。つまり、それまで首都圏、札幌といった都市部に住んでおり、そのなかでは、日常生活の中で、いわゆる「大昔のお墓」といったものが身近に存在しなかったからであると思われますが、ともあれ、そうした具体的な存在を通じて何かしらの感覚をおぼえ、そして、そこを基点として徐々に深まって行ったのであると思われますが、その際にまた、他の「大昔」の要素、ここ南紀では弥生時代の青銅製祭器である銅鐸などにも関心を持つようになり、そして、そこからさらに、古墳時代の説話も収録され、また紀伊国を舞台とした説話が多く収録された「日本霊異記」などにも関心を持つようになるわけですが、このような進展の具合は、文章にしてみますと、この通りではあるのですが、しかし、それはかなり遅いものであり、また、その意味においては、南紀在住時にアマゾンにて書籍を購入することが出来るような環境が成立していたことはありがたいことであったと云えます。もちろん、白浜町のすぐ隣にある田辺市は、古くから栄え、そこには立派な書店がいくつかありましたが、そうであっても、アマゾンのすごいところは、自宅を出ずに不図思い立った時に書籍を購入出来るようになったことであり、これは他のネットショッピングサイトにおいても同様であるかもしれませんが、やはり、たしかにスゴイことであり、また、地方都市の商店街などの多くは、こうしたネットショッピングサイトと郊外型の大型ショッピングモールの出現により、それまで保持していたシェアが大きく減ったものと思われます・・。

ともあれ、こうした環境のなかで漸進的にではあれ、何やら感覚が変わって行った私に、さきの投稿記事にて述べた時折届く師匠からのいわば「都会の文物」は、良い刺激あるいは何かしらのフックになっていたのだと云えます。つまり、そこから「今、ここからは出ることが出来ないが、この現在住んでいる場所のことを、これまでにまで読んで来た書籍での視座を用いて眺めてみると何だかオリジナリティーがあって面白いのかもしれない・・。」と、ハッキリ思ったのか分かりませんが、結局、そのような流れとなりました・・。

つまり、それまでに愛好していた(つもりの)ヨーロッパ的な文化全般から日本土着のものに興味関心の対象が変化していったということです・・。また、過日の投稿記事にて述べましたが、私は南紀白浜在住以前には、考古学や我が国の古代史等に興味関心を持ったことはなく、まさに空白の分野でしたが、これが面白くなってきますと、さらにエスカレートして、書籍によって記載があったりなかったりする古墳を、あまり整備などされていない野山にて足で見つけた時などは、あのハリウッド名作映画の遺跡発見シーンでのBGMが脳内を流れ、また、それなりに充実感も得られましたが、しかし、考えてみますと、ここ最近は我が国の古代史関連、就中古墳に関しての書籍を進んで読んだという記憶がなく、以前と比べますと、明らかに興味が減退していると云えます・・。

これについては、実は以前から少し気にしていたことでもあり、近いうちにまた、その興味を甦らすためにも、実地に訪問する必要があるのではないかと思われるところです。

そういえば、先日、渋谷の東急ハンズを訪れた際、たしか1階に古墳をキャラクターとした商品を特集したコーナーがありましたが、私の場合、あのキーホール様(前方後円)の墳形などにはあまり興味はなく、むしろ、その玄室の構造あるいはその壁面の装飾などの方に興味があり、そちらの方が人の手の痕跡、すなわち「精神の顕われ」をより高倍率にて観察することが出来るように思われるのです・・。

どこか、近くに古墳がたくさんある西日本の大学さまにて、月に何度か訪問して、その大学さまの特徴的な取組みを取材して記事を作成するようなパートの職があれば良いと思うのですが、そうしたことにつきましては、また後日、検討してみたいと考えています・・。

ともあれ、今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。

順天堂大学保健医療学部


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