2018年10月27日土曜日

20181026 1111記事の到達 師匠からのメールの返信で思ったこと・・『浮く』何か?突っ込みどころ?

ある用件にてメッセージを送信した文系の師匠より返信が届きました。その文章は話されている時の冷静な饒舌ぶりとは変わって、落ち着いた簡潔なものでした。よく話す方であっても、その文章は簡潔すぎるほどに簡潔な方は、特に研究者に多いように思われます。

この文系の師匠は大変よく話される方であり、しかも、その内容はお目にかかった当初は、なかなかすぐには理解出来ないことが多かったと記憶しています。そこで、しばしば話の途中で『え、その書籍の題名はなんですか?』とか『あ、その映画作品はツタヤに置いてありますか?』などとしばしば聞いておりました・・(笑)。ともあれ、それは単位数稼ぎのためでなく、まさに自然な好奇心にて、そうした著作を見つけ・読み、映画作品を借りて観ていたわけですが、それでも私はこの師匠の話す内容に、自分なりについて行こうと努力していたと云えます。何故ならば、この師匠の専門分野は私が幼い頃から自信を失うことがなかった分野でもあったからです。とはいえ、さすがにこの師匠に対しては早々に『こりゃ負けた!』と感じ、それと同時に、その話される内容は自身にとって大変興味深いものであったことから、負けを感じ落ち込むよりも、すぐに『もっと知りたい』と思うに至ったのだと云えます(それが若さの持つ一つの性質であるのかもしれません・・。)

ともあれ、後になり考えてみますと、こうした人との出会いは重要であり、就中、感性がまだ柔軟な20代~30代はじめの頃のそれは特に重要であると考えます。その意味にて自身はこの師匠にしろ、他の文系の師匠、そして歯科理工学の師匠と、かなり師匠運には恵まれていたと考えています。あるいは『この運の良さを多少、他の運に分配してくれれても良かったのではないか?』と思うほどです・・(笑)。そしてまた、これら師匠に共通することは、さまざまな場所に移り住んでいるということです。特にさきの文系の師匠は私がお目に掛かった頃は長い海外留学から戻ってきたばかりであり、生粋の日本人であるはずなのに、所々がどうも外国人のように見えたことを割合鮮明に覚えています。しかし、後になって分かったことは『それは海外生活で染付いた習慣というよりも、もともと、そうした性質を持っておられる方ではないか。』ということです(笑)。

そして、斯様なことを書いていますと、私も外見は生粋の日本人のはずですが、どうしたわけか何度か国内で外国人に間違えられた経験があることが思い出されました。それらは一体何故、そのように見られた・判断されたのか今もって分かりませんが、それはどちらも鹿児島市在住時での出来事でした・・。鹿児島のような比較的同質性の強い地域にあっては、よく分からないものの私には『浮く』何かがあった(ある)のかもしれません・・(笑)。あるいは服装が地域では一般的なものでなかったのかもしれません。ともあれ、その出来事は当時、週一回程度で更新していたミクシイの日記にも書いていたことが、ここまで書いて不図思い起こされてきました。人間の記憶はなかなか面白いものです(笑)。

また、同時に思い起こされたことは、先日のブログにて述べた映画『がんばっていきまっしょい』を私に勧めてくださった先輩(この方はなんと千葉県市川市に在住していた。)が、私が一人でオプシアミスミの喫茶店にて読書をしていると突然、驚かすように現れたことです。しかし、鹿児島在住時には、この知人からのみでなく、複数の方からこうしたことをされた(してもらった?)記憶がありますので、私の読書の仕方にはそうした行為を誘発する何かがあるのか(笑)、あるいはこれが当地の方々の悪意のないイタズラの典型であるのか、はたまたそれらが複合したものであるのか分かりませんが、こうしたことも、現在になり振り返ってみますと、なかなか面白いものであると感じられます・・(笑)。

今回の投稿記事にて1111記事に到達しました。ここまで読んで頂いた皆さま、どうもありがとうございます!


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2018年10月26日金曜日

20181025 【対話形式】追加・付け加える『dub』から思ったこと

A「朝晩はこちらも随分冷えるようになってきましたが、そちらはどうですか?」

B「ええ、おそらく関東地方ほどではないと思いますが、こちらもそれなりに朝晩は冷えますよ・・多分もうしばらくしますと暖房器具が欲しくなると思われます(笑)。」

A「ええ、さすがに11月に入りますと何らかの暖房器具は使うようになりますね・・。それでもBさんはまだ購入する予定はないのですか?」

B「いえ、さすがについ先日暖房器具を見に家電量販店に行きました。それでもおそらく正式に購入するのは、もう少し先になると思います。まあ、それでも鹿児島在住時は11月に入っていても半袖シャツを着ていた記憶がありますので、そのような感じでも良いのではないかと思いますね・・(笑)。」

A「はあ、鹿児島より徳島の方が多少冷えると思いますが・・そうしますと、11月の少し前である丁度今頃の時期に暖房器具を購入しても良いのではないですかね(笑)。いや、それよりも何故、ここで鹿児島の自然風土が基準になるのですか(笑)?」

B「ええ、たしかにそうですね(笑)。しかし、関東より徳島に移住したての私としては、ここ徳島はどちらかと云えば鹿児島のような南国に近いイメージがあるのです。それに南隣の高知県などは『南国土佐』と普通に称されますからね・・。」

A「はあ、なるほど、まあたしかに『徳島は関東と鹿児島どちらに近いか?』と問われましたら、鹿児島の方になるのかもしれませんね・・。それでも、何故Bさんは鹿児島と云いますか、あちらの方にこだわるのですか?」

B「・・そうですね・・。そのことですが、少し前に不図、何の気なしに本棚から取り出して頁を開いた書籍が森鴎外著の『ヰタ・セクスアリス』でして、その開いた頁に『dubを受けた』という記述があったわけですが、この『dub』というコトバの意味を調べてみますと、あるものに何かを追加、付加するといった意味あいでして、物語・小説ではミゲル・デ・セルバンテスによる『ドン・キホーテ』の冒頭付近にて宿屋でおかみさんにドン・キホーテが叙任式を挙げてもらうといった描写がありましたが、あの叙任のことを英語で『dub』と云うのです。それで、そうした叙任というわけではありませんが、ただ、それまでとは違った何かを追加、付加されたのは鹿児島でのことであり、また、おそらくそれを自然のうちの行ってくれた方々に対しては『借り』と云いますか、あるいは『あまり悪いことは出来ないな・・』といった感情を持つに至り、それが私の背中を押し続けて、このブログもまたどうにか書き続けていることが出来ていると云えるのです・・。」

A「はあ、自分に『dub』をしてくれた地域であるから、こだわりのようなものが湧いてくるわけですか・・。そして、そうした感覚を得るためには、やはり遍歴をしないとダメなのですかね・・(笑)?」

B「・・ええ、まあ無理にとは云いませんが、それでも自分の生まれ育った文化から出て他地域のそれを感じ、考えることによってはじめて得ることの出来る感覚のようなものが、多少大風呂敷気味に云いますと、人類の発展に寄与する大事なものであるように思われるのです・・。そして、それが『若いうちの苦労は買ってでもしろ』というコトバの一つの意味ではないかと思われるのです・・(笑)。」

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2018年10月24日水曜日

20181024 われわれの心を動かす感覚の種類と性質について・・ブログから

書籍からの抜粋引用もいくらかあるものの、これまで1100記事以上のブログ記事を作成、投稿してきましたが、幸か不幸か、バズることは特にありませんでした・・。とはいえ、平均してみますと1日に300人ほどの方々に閲覧して頂いていますので、そこまで少ないというわけでもなく、むしろ、多くの方々には読んで頂けないであろうと見越してたわりには(かなり)多くの方々に読んで頂いていると云えます・・。

そしてまた、今後それ【日々の閲覧者数】がどのように変化するか分かりませんので、とりあえずキリの良い1111記事までは作成してみようと思います。また、この1111記事の節目と類似したものは直近でも2222記事の時であり、当分先になりますので、ここまで1記事ずつ作成、投稿してきた自身としては、近く達成されるであろう1111記事は、いくらか感慨深いものと云えるのです・・(笑)。

しかし、書いていて不図思いましたが『果たして今後2222記事まで作成することになるのでしょうか・・(笑)?』現在実感出来るのは『とりあえず1200記事あたりまではどうにか作成することになるだろう』といったことであり、その先はまた、そこに至ってみなければ分かりません。そしてまた、こうした感覚的なことは数多くあると思われるのです。それは、その近く、あるいはそこに至ってみないと分からない感覚であり、分からない方々からすると、何やら意味不明な禅問答のようにしか聞こえないのではないでしょうか?また、それはコトバを語義通り、精確に用いたとしても、分からない方々からすると、そのようにしか聞こえないと思われるのです。

しかし他方、我々は歌詞内容をよく分からない海外の楽曲などで感動することなども多々ありますので、さきに述べた『感覚的なこと』は言語を媒介とすると同時に、その言語的な経験の蓄積が、古来からの多くの経験が蓄積する領域・層
に至った時にはじめて実感として分かるものであり、それに対して後者の歌詞内容が不明な楽曲に対して感動出来るような感覚とは、どこかで言語的な経験の蓄積の領域とも交わるものの、その本質においては、より原初的とも云える動物同士の鳴き声に対する情動的な反応であるのではないかと思われるのです・・。

そして、双方共に重要ではあるのですが、おそらく前者が社会においてより重きを置かれる社会とは、堅苦しい居心地のあまり良くない社会となり、他方、後者がより重きを置かれる社会とは、軽佻浮薄として華美ではありながらも、あまり道徳といった筋の通っていない社会になってしまう傾向があるように思われます。また、付け加えますと、こうした視座は地域性を考える上においても有効であるように思われますが、さて如何でしょうか?

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2018年10月23日火曜日

20181023 【対話形式】地域による帰属意識と背景文化の違いについて・・

A「昨日もブログの更新が為されていませんでしたが、どうかされたのですか?」

B「ええ、昨日は単純に帰宅が遅かったことからブログの更新はしませんでした。それでも21日投稿分の記事は思いのほかに多くの方々に読んで頂いており、そこから、時には対話形式にて書くのも悪くないなと思いましたね・・(笑)。また、それと同時に、どうした理由によるものか対話形式にて文章が書き易い時期と、そうでない時期があるようで、現在は対話形式の文章は比較的湧いてくるように思われます。」

A「頭の中の口語脳と文語脳みたいなものがあるのでしょうかね・・?あるいは左脳と右脳の機能の違い、もしくはそれらをつなぐ脳梁に何かしら微細な変化が生じるのでしょうかね・・?まあ、それはともかくとして、私も21日投稿の記事は読ませて頂きましたが、それに関連してBさんは徳島に在住していて、かつて淡路島は徳島の一部であったというようなご意見を聞くことはありますか?」

B「いえ、それはこれまでのところありませんね・・。また、その意味で面白い対称を示すのが、鹿児島県と宮崎県の都城市ですね・・。昔は薩摩飛脚というコトバがあるくらいに閉鎖的であった薩摩藩ですが、当時、都城は薩摩藩の藩領であり、同時に薩摩島津家発祥の地とも云われているのですが、どうした経緯によるものか、都城は現在の都道府県では鹿児島県に隣接していながらも鹿児島県ではなく、宮崎県の一部なのです・・。宮崎県と云いますと北部の延岡市なども宮崎県の一部ですが、都城市と延岡市を比較してみますと、その違いはおそらく、同じ千葉県に属する浦安市と銚子市よりも大きく違うのではないかと思われるのです・・。」

A「ああ、都城ですか・・たしかにあそこは何故鹿児島県でなく宮崎県であるのか不思議なほどに鹿児島の文化が強い地域ですね・・。しかし、地方などに行きますと、割合そうした地域がありますね・・。たとえば、以前Bさんが在住していた和歌山県、紀伊半島の南東部、内陸の山間地域にある東牟婁郡北山村は周囲を三重県、奈良県に囲まれている中での和歌山県の飛び地であり、かなり特徴的ですよね・・。」

B「ええ、北山村は和歌山在住時に何度か行ったことがありますが、あそこは新宮川の支流である北山川が村内を流れていまして、往時はこの北山川を利用して、山林で伐採した樹木を以て筏を組み、下流にある新宮まで流していたことから、特に新宮との関係が深くなり、後に自身の属する地域を定める際、新宮と同じ和歌山県にしたというハナシを聞かせて頂いたことがあります。」

A「はああ、北山村にはそんな経緯があったのですね・・。まあ、それでも昔は現在以上に河川が大きな交流手段であったのでしょうね・・。それに多くの国の古くからの都市には大体河川が流れていますからね・・。」

B「そうです。・・そしてこの視点が和歌山県での銅鐸の出土傾向を考えてみる上で、なかなか重要な視座といいますか基軸でして、単純により多くの人口を水稲耕作によって養うことが出来る広い沖積平野を持つ河川流域に多くの銅鐸が出土するというわけはなく、また同時に、出土した銅鐸の新旧様式の相違を河川流域毎にプロットしてみますと、それはそれでなかなか面白く、そこから自分なりに仮説を立てて、それを念頭に置きつつ、あらためて関連する書籍などを読んでみるのがなかなか面白いのです・・(笑)。」

A「はああ、以前の専門分野のネタに近づいてきますと、さすがに話すトルクが上がってきますね・・(笑)。」

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2018年10月22日月曜日

20181021 対話形式「四国を舞台にした映画作品から」稲田騒動と銅鐸出土地域の分布について・・

A「ここ数日間ブログの更新がされていなかったと思いますが何かあったのですか?」

B「いえ、この週末は新たに届いた書籍入れを組み立て、そこに収納する書籍を本箱から取り出しているうちに、面白そうな書籍を見つける度に斜め読みしていましたら、記事を作成することを忘れていました・・(笑)。・・いえ、それでも、この読書により、また新たに作成する記事のネタを仕入れることが出来たと思われますので、これはこれで価値があったのではないかと考えます。」

A「まだ、書籍の整理を全て終えていなかったのですか・・?それで、今回の整理で持ち込んだ書籍は全て片づけることが出来たのですか?」

B「・・いえ、まだもう少し残っていますが、これで六~七
割方は片付いたと思います。また、今回の整理で映画のDVDソフトがいくつか出てきまして、途中から、これを流しつつ書籍整理の作業を行っていました。また、ここ最近は映画を視る習慣がなくなっていましたので、これはこれで面白く、セリフをラジオのように聞き流しながら作業が出来たと思います・・(笑)。」

A「はああ、映画のセリフをラジオのように聞き流すですか・・。それで、どんな映画を流していたのですか?」

B「ええ、以前、鹿児島在住時に購入した1998年製作、磯村一路監督の「がんばっていきまっしょい」という作品です。この映画ははじめ知人に勧められてツタヤでレンタルして視たのですが、当時の自分は何かしら、おおいに感じるところがあり、そのソフトを購入するに至りました。また、この作品の主要な舞台が愛媛県の松山市でして、もう一作、それ以前より気に入ってソフトを購入していたのが山田洋次監督、1988年製作の「ダウンタウンヒーローズ」という作品であり、この作品もまたその主要な舞台は松山市です。そして、さらに面白いことに、当ブログにおいても何度か題材にしましたが、当時、松山市には親い親戚が在住しており、鹿児島在住時には近くを通る際に何度か訪問させて頂いたのですが、その訪問の折、松山を舞台としたこれら作品を視てもらおうと、荷物に入れて持参しました。そして後日、私が鹿児島を離れ帰郷した頃には、この親戚もまた松山を離れ東京のご実家に戻られていたのですが、その時期に半年ほど、この親戚のお宅のごく近くに住んでいた時期がありまして、そこではしばしば、その親戚のもとへお邪魔させて頂き、そこで視聴し終わったものとして、松山在住時にお渡ししたこれら作品が返却されたのです・・。ですから、これら作品は、まあ色々と動いているのです・・(笑)。」

A「へえ、そんな経緯があったのですか・・しかし、そのように考えてみますとBさんは愛媛県 松山と縁があると思われるところですが、どうも面白いことに同じ四国ではありますが、少し東側に外れましたね・・(笑)。」

B「・・はあ、なるほど、それは面白いご意見ですね・・(笑)。・・しかし、そのように考えてみますと、私はこれまでに四国を舞台にした映画作品は割合多く視ているようでして、ここ徳島を舞台にしたものでしたら2006年公開、出目昌伸監督の「バルトの楽園」がそうであったと思いますし、あとは2005年公開の行定勲監督の「北の零年」も、その始まりはここ徳島といいますか、まあ徳島藩の淡路島ですから・・しかし、この作品の物語の発端である稲田騒動もしくは庚午事変により、古来より南海道に属し、そして江戸期を通じては徳島藩に属していた淡路島が以降、突如として近畿圏の兵庫県に属するようになったわけなのですが、このことは、その後、考古学の研究が為されるようになり、銅鐸出土数を現在の都道府県毎に示されることによって幾分か混乱を招くようになったのではないかと思われるのです・・(苦笑)。つまり、銅鐸の出土が多い淡路島が兵庫、徳島の何れの県に属するかにより、県毎の銅鐸出土数は大きく変わってくるものですから・・(笑)。
ともあれ、そのような事情を呑み込むことにより、こうした古代の出土物などは現在の行政単位にて考えてみてもしょうもないことであることが分かり、むしろ、それを考えるのであれば、古の行政単位などで考えてみた方が得ることが多く、さらに、この銅鐸について考えてみますと、淡路島を含み、そして取り囲む兵庫(播磨・摂津)、大阪(摂津・和泉)、徳島(阿波)、和歌山(紀伊)といった地域に銅鐸の出土数が多いことから、当時の銅鐸祭祀を共通の基軸とした集団の分布といったものが理解出来、さらには、その後の古墳時代への歴史の流れを考察する上でも示唆するものが少なからずあるのではないかと思われるのです・・。」

A「はあ、なるほどねえ、稲田騒動による淡路島の帰属の変更から地域毎の銅鐸の出土数への言及ということになるのですね・・(笑)。なるほど・・。しかし、その稲田騒動は現在考えてみますと、なかなかよく理解出来ない、いわゆる封建的名誉心らしきものが大きく絡んでいるのでしょうね・・。」

B「ええ、当時の人々はおそらく現在の我々よりも、そうしたことを気にしていたのだと思いますし、あるいは秩禄といった給与にも直接関係していたとも思われますので、死活問題でもあったのかもしれませんね・・。」

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2018年10月18日木曜日

20181018 文藝春秋刊 山本七平著『ある異常体験者の偏見』pp.27-29より抜粋引用

文藝春秋刊 山本七平著『ある異常体験者の偏見』pp.27-29より抜粋引用
ISBN-10: 9784163646701
ISBN-13: 978-4163646701

『「私が一方ならぬお世話になり、今でもお世話になりっぱなりのI書店のI社長は、私たちとは全く別種の、恐ろしい体験をされた方であった。I社長は戦争中「特高」につかまり、ある警察署の地下の留置場に三年間入れられていた。しかしI社長には、一見、いわゆる「被害者意識」といったものが全くなかったし、外見からは、そんな恐ろしい体験をした人とは全く見えなかった。少しアルコールが入ったとき、その留置場生活を語るI社長の語り方は、不思議なことにむしろたのしげでさえあった。「そりゃあねえー、キミ、三年間、太陽というものを一回も見なかったよ。しかしナー、キミ、ボカァしまいにゃ牢名主になってネ、毛布五枚敷いたその上に座っていたんだ。ヤクザが入ってくるとボクの前で仁義を切ってサ・・・。キミ、仁義の切り方知ってるかい・・。それからなあ、キミたちは知らないだろうなあ、一時「三原山心中」というのがはやってね。そのころのあの留置場にゃ心中の片われが入れられてさ、ボカァ、よく説教したもんだよ。アハハ・・」といった調子で語られる。いわゆる社会の底辺の人びとの人間模様は、聞いていて一種の興味は感ずるものの、凄惨な雰囲気は全く感じられなかった。しかし後で思い起こすと、社長が語ったのはすべて、留置場内の他人のことと、その他人とのかかわりあいのことで、自分のことではなかった。I社長は絶対に怒らない人で、いつでも平静そのもの、社員がひどい失敗をしても、叱ることさえない人であった。そのためか、ある日の昼休み、社員たちが食後の無責任放談をしているとき、だれかが「一度、社長が逆上するところを見てみたいものだ」などというばかなことを言い出した。すると古い社員のNさんが妙なことを言った。「そりゃ、わけないことさ。巡査を見れば逆上するよ」「ヘエー」とみな怪訝な顔をするとNさんは笑って「そのうち、わかるよ」と言った。その「そのうち」が意外に早く来た。
いつものように机を並べて仕事をしているとき、何か一種異様な雰囲気を感じて私は思わず顔をあげた。そして顔をあげたのは私だけではなかった。奥の社長室の扉があき、皆の間を社長がカウンターの方へ歩いていく。その顔つき、体つき、歩き方、すべてが普段の社長と全然違って、全く別人のように見えた。異常な緊張感がその全身を包み、一種の怒気ともいうべきものを全身から発散させつつ、社長は、射るような鋭い目をカウンターの一角に据え、少しうわずった声で「オイッ、キミキミ、一体何の用だ」と言いつつ、相手を圧倒するような気迫でその方へ歩いていく。カウンターの一角には巡査が来ていた。何の用で来ていたのか知らないが、しかしやはり何か異様なものを感じ、それに圧倒されつつも、何が起こっているのか全くわからず、戸惑った顔をしながら、口の中でモゴモゴと何か言っている。「カッ帰りタマエッ」と社長は一喝した。巡査はあっけにとられたような顔をして帰っていった。われわれ一同、この騒々しい生意気社員たちも、一瞬何かに打たれたように、シーンとしている。その静けさの中を、コツコツという靴音とともに社長室にもどっていくI社長の後姿は、私にとって永久に忘れられない情景であった。しかしそれから三十分ほどたって社長室から出てきたI社長の顔は、いつもと違わず、温和そのものであった。「わかったろ」夕方、駅まで行く途中でNさんはいった。「そりゃ、常識があればわかることさ。社長がどんなに笑い話で話したって、特高につかまった留置場の三年間は、普通のコッチャないものな。ハハハー、巡査、驚いたろうな。前にこういうことがあったんだ・・」といってNさんは話を続けた。終戦後、左側通行が右側通行に切り替わった頃、日比谷公園の前で巡査が、左側を歩いている人たちに「右側を歩きましょう」というビラを配ったことがあったそうである。当時は「民主警察」の時代で、警察はきわめておとなしかった。I社長とNさんは、話に夢中になって、何も気づかずに左側を歩いていた。そして全く不意に巡査がビラをN社長に差し出す結果になった。「あのときは全く驚いた。社長はパッとニ、三メートルとびのいて身構えたよ。その瞬間、本当に人が違って見えた。ひどかったんだろうなあー、あの三年間は・・。」』



20181017 100~1200記事のあたりの現在が踏ん張り時・堪え時であるのか・・?【記事作成の継続と能動性の自覚】

先日の1100記事到達以降も、毎日ではありませんが、続けて記事作成を行ってきており、この調子にて記事作成を続けますと、年末には1160記事あたりまでは無理なく到達することが出来るのではないかと思われてきました。

さらに、来年の2月中には1200記事に到達することも出来るのではないかとも思われてきます。そして1200記事まで記事作成を継続しますと、今度はあまり無理をせずに1300~1400記事あたりまでは何とか書き続けることが出来るように思われてきますので、あるいは現在1100~1200記事のあたりが踏ん張り時・堪え時であるのかもしれません・・。

一方で、当ブログ開設当初は、100記事への到達でも、そこそこスゴイことであると感じており、また、200記事への到達の際も、そのことを記事に書き記しているほどでした。そして面白いことには、こうした『スゴイことであると感じる』は更に記事数が増加するに伴い徐々に減衰していくことから、この当初の100~200記事あたりこそがブログ記事作成継続の試金石となるように思われるのです・・。

それ故、次に2000記事への到達を目標としても、しなくとも、現在の1100~1200記事の段階は無理はしないまでも、多少辛くとも、記事作成を続ける方が良いのではないかと思われるのです・・。また、おそらく、ここには何かしらの普遍的な傾向、要素といったものはないのでしょうが、その一方で、ここで大事と思われることは、最終的には自身の感覚であり、そしてより深い、もしくは単純ではない能動性の自覚ではないかと思われるのです・・。

そしてここで、昨日分の投稿記事にて述べた『記事作成を継続することにより、自身内面のことを客体化・対象化して述べることが出来るようになったことが実感される』と、さきの『より深い、もしくは単純ではない能動性の自覚』を結びつけることが出来るのではないかと思われるのです・・。

また、まさに率直に述べると、こうしたところにコトバの深さといったもの、さらには人文社会科学系学問の価値の神髄のようなものがあるように思われるのです。

おそらくコトバは、率直さそして精確さを意識して用い続けることにより研ぎ澄まされ、用いるコトバのその意味が、自然と味わい深いものとなっていくのではないかと思われるのですが、さて、如何でしょうか?

ともあれ、今回もまた、ここまで読んで頂きどうもありがとうございます!


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