2020年10月21日水曜日

20201021 「羊をめぐる冒険」を読み終えて思ったこと

 本日は割合長く歩きました、先ほど帰宅し、スマホの万歩計を確認しますと12.8㎞との表示でしたが、そのくらいはたしかに歩いたのかもしれません・・。

さて、先日から読み進めていた村上春樹著「羊をめぐる冒険」上下巻を昨日読了しました。当作品は読みにくい文体ではありませんでしたが、下巻に入ってから読み進めるのに時間がかかりました。とりわけ、物語結末近くになるにつれて「現実感」が希薄になっていき、主人公が本当に友人の鼠や、最後の方で突如登場する「羊男」と話しているのかさえ曖昧に感じられました。

また同時に、この結末近くの文章が自身にとっては大変印象的であり、何やらよく分からない焦燥感らしきものを惹起させられました。あるいは自身が内心で恐れている「何か」が、そこに描かれていたからなのしょうか?また同時に、こうした構成から私はドストエフスキーの「地下生活者の手記」そして自身が一時期耽読していたコンラッドの「闇の奥」を彷彿とさせられましたが、偶然にも「羊をめぐる冒険」最終部にて「コンラッドの小説」が突如として登場してきましたが、これは、さきに述べたこととも、何らかの関連があるようにも思われます。

ともあれ、当作品は結末部での文章が大変印象的であると云え、私を含め読者の多くは、そこの文章から何かを想起し、そして、何らかの情動をも惹起させられるのではないかと思われます。また、その情動とは、必ずしも文章化に適するものではなく、それ以前の「感覚的」なものであるように思われるのです。とはいえ、その感覚は、さきに述べたように印象的ではあることから、やはり、当作品には、それなりに価値があるのではないかと私には思われました。そして、当作品の読了により、村上春樹氏の青春三部作を読んだことになりますが、読む以前と比べますと、何やら新しい不思議な感覚が残ったように感じられました・・。

それはトーマス・マンの「魔の山」、大西巨人の「神聖喜劇」、野上弥生子の「迷路」、大岡昇平の「俘虜記」、ウンベルト・エーコの「プラハの墓地」などの読了後の感覚と質的に異なるように感じられるのですが、同時に、それはそれで一つの位置を占めても、もしくは、文学的価値を与えられても良いものであると私には思われました。

しかし、この次は少しハードな著作に取組んでみようと考えています。そうした著作にて直近に読んで印象的であったものは岡義武の「明治政治史」上下巻でしたが、また休日に書店で立ち読みしつつ吟味してみようと思います・・(笑)。

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!



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2020年10月19日月曜日

20201018 1400記事・閲覧者数500000人の到達から思ったこと

今回の記事投稿により、総投稿記事数が1400に到達し、また日を同じくして、本日、これまでの当ブロガーでの総閲覧者数が500000人に達しました。とはいえ、これは5年4カ月の期間を要しておりますので全く自慢にはなりません・・(苦笑)。また、決して面白い記事が多いとは云えない当ブログを読んでくださっている方々のお蔭で、どうにか、ここまで来ることが出来ました。これまで読んでくださった皆様どうもありがとうございます。そして、今後も1500記事到達までは、また、来年の6月22日に当ブログ開始から丸6年を迎えるまでは、継続したいと考えていますので、よろしければ、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、以上のようには書きましたが、その心境としては、閲覧者数500000人また総投稿記事1400についての感慨といったものは特になく、概ね普段のブログ記事作成と同様の感覚にて今回の記事作成も行っていると云えます。もう少し、嬉しいような感覚が湧いてくるものかとも思われましたが、これは案外と拍子抜けの感があると云えます(笑)。

しかし、以前に到達した1000記事以降の適当な区切りの際もまた同様に、そうであったと云えますので、今回の500000人そして1400記事の到達も、それらが重なっているとはいえ、そこまで特別視出来るようなものではないのかもしれません・・(苦笑)。

あるいはまた「今後もまたしばらくは記事作成を継続するべきである」と、自身の内心が要求しているのだとも云えます・・。そのように考えてみますと、一体どこまで書き続ければ、記事作成を止めても内面での平穏を保ち続けることが出来るようになるのでしょうか・・(笑)。

しかし、おそらく、こうしたことは実際に行動をしてみないと分からないものであり、そのためにも多少面倒ではあれ、今後少なくとも、あと100記事は作成する必要があるのだと云えます・・。あるいは数字という概念が明確でさえなければ、そのようなことを考える必要もなかったのかもしれませんが(笑)。

さて、数字にて思い出しましたが、以前私は歯科用のジルコニアセラミックスと前装陶材(ジルコニアに焼き付ける)との接着メカニズムについての研究を行っていましたが、その中で私の行った実験が変わっていたことは、とにかく条件毎の試料数が多いことです。それらは当初、実験用試料の作製法すら確立されていない全くの手探りの状態から始めたわけですが、あれこれとやっているうちに、どうにか試料に供する程度のものは作製出来るようになり、さらに続けていますと、今度は試料作製法が上手くなっ(てしまっ)たのか、ジルコニア基材と前装陶材との接着強さが全体的に上がってしまい、それまでの実験で得られた平均的な接着強さとは異なる値が出るようになった(ある意味、相転移かもしれない)のですが、幸いなことに、その値は当時、同様(ジルコニアと前装陶材との接着強さ)の研究を行っていた海外論文での記載データと同程度であったことから「むしろ、これが実際の数値です。」と発表し、そのままで続けました・・(笑)。

試料作製を伴う実験を行っていますと、しばしば、こうした事態(技術の向上による相転移)が生じることは、経験された方々はご存知であると思いますが、これはこれで当初、変に困ってしまっ記憶があります・・(笑)。

また、こうしたことは、当ブログについても同様に云えるのではないかも思われましたが、その徴候らしきものは、これまで自身には何一つ感じられません・・(苦笑)。

ともあれ、ここで特筆させて頂きたいことは、一応これまで5年4カ月にわたり1400のブログ記事を投稿してきた事実から、さきに述べた実験においても発表の際に記載した試料数にて実験を行ってきたことについても、事実であると推定して頂きたい、あるいは頂けるのではないかということです。

このことは修了後に何度か半ば悪意的に疑問視された記憶があり、その際はあまり反論出来ませんでしたが、当時周囲におられた先生、院生の方々は、私がブツクサ独り言を云いつつ実験室の炉の辺りで試料作製を行っていたことはご記憶にあるのではないかと思われます・・(笑)。

しかし、その疑問視された際に最も堪えたのは、私のみならず研究室について論われたことでした・・。このことは、その先を書きますと、平静を保ちつつ先の文章を書くことが困難になる可能性も出てくることから、ここで止めます。

さて、ハナシを戻し、繰り返しになってしまいますが、これまで読んでくださっている皆さまのお蔭で、どうにかここまで書き続けることが出来ました。今回まで、どうもありがとうございます。また今後も、しばらく書き続けるつもりですので、どうぞよろしくお願いいたします!



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2020年10月16日金曜日

20201015 昨日、本日の出来事から思ったこと「自身でも分からない自分のことにについて」

 本日は新規の記事作成を止めておこうと考えていましたが、既投稿記事においても何度か登場し、かねてよりお世話になっている先生から別刷が届き、くわえて、同じく以前からお世話になっている歯科理工学分野での同門下の先輩から連絡を頂いたため、新たな記事作成を行うことにしました。

こうした刺激があると、どうも記事を作成したくなる傾向があると云えます。とはいえ、今現在、その記事主題は決まっておらず、何を書こうかと思案中でもあります(苦笑)。

手近なこととしては、先日来から読み進めている村上春樹著「羊をめぐる冒険」は本日上巻を読了し、下巻を読み始めたところですが、さて、北海道に渡った主人公等に一体どのような出来事が待ち受けているのでしょうか。

そして、北海道と云えば、本日届いた別刷の著者の先生が北海道のご出身であることが思い出され、そして、その門下二名が、先日投稿の記事に登場した文系院時代の先輩であり、また、その後輩であり輪読会・勉強会を一緒に始めた友人です。

私は彼等二人と下世話な表現を用いれば「よくツルんでいた」ため、この先生の知遇を得ることになり、また、その後も勉強会に参加させて頂くようになったと云えます。ともあれ、そのように考えてみますと、そこから、かれこれ10年以上経っています・・。

思い返してみますと、私がこの勉強会に参加させて頂くようになったのは2012年秋の鹿児島在住の頃からであり、また、当時の私には、よく分からない「勢い」のようなものがあり、いわば「躁気味」でした。

そして、この躁的とも云える「勢い」が一体何故生じたのかと考えてみますと、未だに判然とはしないものの、同時にそれは、自身内部だけに起因するものではないように思われるのです。何故ならば、それ以降、そうした出来事が生じたという自覚がないからです。

おそらくは、いくつかの要因が相互に作用して、そのように至ったのだと思われますが、その具体的な要因とは、学会での優秀発表賞の受賞や専門学校歯科衛生士学科での教養科目の講義経験、そしてほぼ一人で歯科理工学実習のロウ着項目を担当させて頂いた経験などであったのだと思われます。

また、このうちの最後の経験には、以前にも当ブログ記事にて書きましたが、自身にとって、画期的とも云える経験が含まれていたことから現在においても比較的強く記憶に残っています。くわえて、最近、村上春樹氏の小説を読んでいることによる影響からか、こうしたことを書くことに以前ほど躊躇しなくなったことから書きますが、この時期にみた夢で「さまざまな色の数多くの風船に満たされた歯科理工学実習室にて、困りつつも何か一生懸命に作業をしている自分」というのがありましたが、これは精神分析や夢占いの材料にもなり得るのではないかと思われます・・(笑)。

あるいはウソであると思われるかもしれませんが、これもまた、以前の投稿記事に書いた「山鹿灯篭祭り」の夢と同様、事実であり、また、そうしたことからも、私はフロイトによる「夢判断」には、ある程度の学問的な妥当性があるものと考えています。

もっとも、私はこれら出来事に触発されて当著作を購入したのですが、残念ながら当著作は最後まで読み通すことは出来ませんでした。おそらく、現在も本箱の何処かに収納されているはずです。

くわえて同様に、この当時のことを考えてみますと、そこには谷川健一氏の著作にて述べられている南洋特有の霊威「セヂ」のようなものも関与しているのではないかとも思われます。

つまり、良いものかそうでないかは別として、当時の私には「セヂ」に撫でられたか、あるいは憑かれていたのではないかとも思われるのです・・。

無論、こうした考えは非科学的的なものではありますが、同時に、在地の人々が信じていた(る)ことには、何かしらの事実の痕跡(あるいは事実そのもの)があるのではないかとも私は考えます。

それ故、地方は何年か住んでみないと分からないのだと思います。GoToはありがたいですが・・(笑)。

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2020年10月14日水曜日

20201014 ブロガーでの総閲覧者数が499000に到達して思ったこと

 本日は書籍からの抜粋引用を以て投稿記事としようと考えていましたが、思いのほかに当ブロガーでの閲覧者数か伸び、499000人に到達したことから、それを題材として、自身の文章にて記事作成を行うことにしました。

さて、これまで5年4カ月にわたり、当ブロガーにて記事投稿を行ってきましたが、これを1日あたりに均しますと、概ね258程度になります。これを異言しますと1日平均258人の方々が当ブログを閲覧して頂いていることになるのですが、この程度の人数は所謂アルファ・ブロガーの方々と比べますと、大したものではありませんので、全く自慢にもなりませんが、それでも、多少の充実感もないわけではありません。そしてまた今後、1500記事まで作成すると、どの程度まで閲覧者数が伸びるかということも多少楽しみではあります。

とはいえ、ある程度ブログ記事の投稿を継続はしていても、自分のことを「ブロガー」と認識することは未だなく、ただ、最近はツイッターでの自身の紹介欄に「ライター」と追記することにしました。たしか以前YouTubeにて聴いた開高健の講演の中で、そうしたことを述べたところがあり、それを「なるほど!」と思い、紹介欄に追記したわけですが、自身は器用な方ではないものの、今後、これまでのブログ記事作成の経験を活かし、文筆方面からも多少なりとも収入を得られるようになれば「御の字」と考えています。

さらに視野を少し広げますと、今後地方が更に疲弊する可能性が高いとのことであり、一方、自身は現在の千葉県市川市の居地から完全に移住したいとは考えてはいませんが、それでも、週に何日かは、さきの文筆方面の仕事のために西日本の何処か温暖なところに住むことが出来れば良いと考えています。ちなみに以前はやはり、これまで色々と縁があり、お世話になった和歌山県が良いとも考えていましたが、近年はどうしたわけか特に和歌山県にこだわらなくなってきました。

もちろん、その逆で和歌山県がキライになったというわけではありません。また、これまで述べてきたことと関連することであり、かねてより自身が思ってきたことでもありますが、たとえ首都圏育ち、在住であっても、資格取得を前提とした医療系の大学・学部に進むのであれば、家賃も抑えられ、防御すべき過剰な刺激も少なく、地元の食事も美味しく、勉強も捗り、他地域の文化を知ることが出来、さらには温泉なども近くにあるかもしれない地方都市の方が良いのではないかと思われるのですが、これは大学進学を控えた皆さまに是非検討して頂きたいと思うところです。

くわえて、大学さまにおかれましても、たとえ首都圏を基盤とする大学さまであっても、医療資格系大学・学部の新設を検討されているのでしたら、地方活性化の観点からも是非、地方都市での設置が良いと考えます。

ちなみに、自身として是非、検討して頂きたいと考えるのは紀伊田辺市です。この場所は、和歌山市から60㎞程南にあり、温泉で有名な白浜町に隣接しており、風光明媚でありつつも、旧御三家紀州藩の御附家老であった安藤氏の城下町でもあり、文化水準も高く、さらに英国の著名な科学雑誌「Nature」誌に最も多くの論文が掲載されている日本人としても知られている南方熊楠(田辺の三奇人の一人:あとの二人は武蔵坊弁慶と植芝盛平)が後半生を過ごした場所としても知られています。

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2020年10月13日火曜日

20201013 目的意識に基づかない行動の重要性について・・

先日から読み進めている「羊をめぐる冒険」は、その後あまり頁は進まずに、現在、上巻の130頁あたりであり、何やら謎めいた展開となり、今後が楽しみではあるのですが、昨日は多少疲れていたようで早めに寝てしまいました。

以前、ブログ記事をほぼ毎日作成していた時期も同様に疲れてはいましたが、それでも、よく分からない義務感によって、どうにか続けることが出来ていました。しかし、どうしたものか、現在では、以前ほどの義務感は感じることはなく「疲れているのであれば寝てしまおう・・」といった方向に行ってしまうのですが、これは一種の堕落なのでしょうか?

とはいえ、どうにか継続はしており、これまで約5年半にわたり1396件の記事を投稿してきました。そしてまた、今月中に1400記事への到達を目標としています。

しかし、ここまで来て未だに判然としないことは「止めたければ止めても誰も咎めないこの状況で、何故、このブログを続けているか?」であり、これは我がことながら本当によく理解出来ずに続けています。しばしば「目的意識のない行動は無意味だ。」とクリア・カットに仰る方々がいらっしゃいますが、しかし他方で、我々人間の進化の仕方は、必ずしも目的意識による行動の積み重ねによるものだけではなく、目的意識もあまり判然としないままで継続していたことが良い方向に作用するといったことも少なからずあるのではないかと思われます。

そして、その際に重視したいのは、やはり行動する本人の「能動性」や「根源の本能に近い部分にある性質」であるように思われるのです・・。

これを無視して、万人に共通するものとして目的意識に基づく行動の積み重ねのみを正しいとする方々、あるいはそれを是とする社会とは、たしかに発展の速度は速いかもしれませんが、その後における社会の持続可能性、持続的な発展性が乏しくなってしまうのではないかと思われるのです。

そして、まさしくこれを地で行っているのが、19世紀後半から20世紀半ば、そして同じく20世紀半ばから現在に至るまでの我が国ではないかと思われるのですが、さて如何でしょうか?

これが、ある程度正しいのであれば、この二度にわたる負の轍から脱するためにどのようなことをすれば良いのかと思うに至るわけですが、これこそまさしく社会を構成する個々人の「能動性」や根源的な性質の方向性に関与しているところですので、ここで意見らしきことを書いてみてもあまり意味はないと思われるのですが、自身は社会全般での本当の意味の教養の高度化もしくは知識社会化であると思われます。これを逆説的の述べたと思われるのが、かつて知人の医師から聞いた「医者であるというだけで知識人であると思われるような社会は大体が発展途上国なんだよ。」という、多少乱暴とも云える意見です。

ともあれ、そのように考えてみますと、昨今の我が国はかつてより、その傾向が強くなってきているようにも思われますが、それはまた別の社会メカニズムによるものなのでしょうか?あるいは、たしかに社会の持つ価値観・文化の退行の兆しであるのでしょうか?

ちなみに、お分かりとは思いますが、これは決して医師・歯科医師の方々に対する愚弄ではありません。

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2020年10月11日日曜日

20201011 昨日と本日の紀伊田辺と北海道についての発見

現在読み進めている「羊をめぐる冒険」について、昨日の投稿記事にて取り上げ、その最後に当作品を面白いと仰っていた友人のことを書きましたが、この友人は和歌山県田辺市のご出身であり、大学院修士課程までを和歌山県で過ごし、その後、北海道にある大学の博士課程に進まれました。

この友人は、友人であると同時に先輩でもあり、現在でも「**先輩」とお呼びしています。
もっとも、私の方が遠回りした分、年齢は幾つか上ではありますが、先輩は先輩であり、また、もう一人、この先輩と同じ研究室の別の方(私と院の同期)と輪読会や勉強会をさせて頂いたのですが、この方が、冒頭の友人を常に「**先輩」と呼称していたことから、自然、私もそのように呼ばせて頂いているとも云えます・・。

ともあれ、修士課程院生の頃は、こうした比較的狭い交際範囲の中で生きていましたが、同時にそこでの生活は、自身にとって味わったことのない新鮮なものであり、はじめて自分が研究の現場に立ったと感じ得るような経験でした。

何せ彼らは本当にかつての著名な思想家や経済学者の著作を原書で読み、その意味や文脈について本気で熱くなり議論していたからです・・。

そうした経験を陽光に富み、温暖で種々食べ物も美味しい和歌山にて得ることが出来たことは、それなりに幸運であったのではないかと現在では感じられます。

ともあれ、冒頭の友人は、先輩であることから、私の周囲で初めて博士課程に進むことを決意された方でもあり、そして実際、北海道に渡ることになりました。また、その翌年には先輩と同じ研究室で、さきに述べた方も同じ北海道の大学院に進むことになりました。

そして私は歯科技工専門学校に進み、その後は以前に述べたとおりです。

さて、今回、何故、こうしたことをトピックとして取り上げたかと申しますと、それは、昨日投稿記事に「羊をめぐる冒険」のことを書き、そして、それにまつわる和歌山県田辺市出身の友人(先輩)を思い出したところ、どうしたわけか、本日のネットのニュースにて、合気道の創始者であり、先輩と同じく和歌山県田辺市出身の植芝盛平の記念館が田辺市に開館されたというニュースを見つけたからです。

先輩も植芝盛平が田辺市の出身であることはもちろん御存知であり、また、同じく和歌山出身の作家 津本陽による植芝盛平をモデルとした小説「黄金の天馬」を話題として盛り上がったこともありました。

そこで奇妙にも符合するのは、さきの先輩が和歌山県田辺市から北海道へ移り住んだことと本日、田辺にて記念館が開館した植芝盛平もまた、和歌山県の田辺から北海道に移り住んだ人物であるということです。

そういえば、以前、先輩との会話で「和歌山県はね、北海道へ移住する人が昔から多くてね。」といったハナシになったことがありましたが、山がちで耕作に適した平野が少ない和歌山を含めた紀伊半島では、大雨などで洪水が生じ、田畑が流されてしまうと、違う場所に移住するといったことが多く、さらに海寄りの地域では、古来から漁場を求めて各地を移動する漁民が多く住み、彼らもまた、定住にこだわる性質をあまり強く持たないため、これまた比較的容易に移住するといった性質を持っていました。また、そのおかげで現在の千葉県での醤油産業や漁業があるということは歴史的事実です。

ともあれ、そのようなことを書いていますと、面白いことに今度は矢玉四郎による絵本「はれときどきぶた」が思い出されます。また、漢字のもととなった古代中国殷の甲骨文字は当初、文字通り動物の骨に刻まれ、焼かれて占いに使用されていた、いわば、呪術用の文字であることも同様であると云えます・・。

いや、しかしそれよりも、それら出来事の間にある類似性や類縁性のようなものを、こじつけ半分でも見出すことが出来ることの方が重要なのであろうか?

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2020年10月10日土曜日

20201010 「羊をめぐる冒険」を読んでいて思ったこと・・

 先日から読み進めています村上春樹著「羊をめぐる冒険」は上巻の110頁過ぎまで至りました。その描かれている世界観は前二作と比べ、著者に経済的余裕が出て来たのか、フランス料理や外国人夫人の経営する高級売春クラブなどが出てきて、自身としては多少読み進めるのに困難さを覚えてしまいます・・。

フランス料理店はさておき、高級売春クラブの描写は、これまで読んだ小説内になかったことから、単純に「まあ、そんな世界もあるのか・・。」といった感じに落ち着かず、何かしら、それを描く著者に対する否定したいと思う敵意のようなものが生じてきます・・(苦笑)。

しかし、それもあくまでも作中での描写であることから、ともかく読み進めていますが、その中で不図、引っ掛り、興味を惹く描写もありました。

それは登場人物の「耳専門のモデルを一つの生業としている女性」のについてであり、主人公の男性は、この「耳」を持つ女性に魅せられるのですが、そこで私が想起したのは、畑違いではありますが谷川健一著「青銅の神の足跡」という我が国古代の鋳物師集団について扱った著作です。その中に筑紫(九州)に降臨した皇祖および、初期の筑紫に縁のある頃の天皇諡号および皇族の名前に「耳」および「み」という音が入るものが多いことが記されており、また、九州南部の人々において特徴的な「大きな耳」また、同地域(大隅半島側の錦江町)にて出土した岩偶(軽石を加工して人型にした偶像)には、耳の描写が強調され、さらに、その耳たぶには穴があけられ、飾りなどを着けられるようになっていたことが記されていました。さらに、魏志倭人伝に、当時(3世紀)の倭人の文化・習俗などが儋耳朱崖(たんじしゅがい:現在の海南島)に似ていると記していますが、この「儋耳」とは、肩に届くほどの大きな耳環をさげていることから、耳を肩に担っているように見える様子(「担う」の古い表現が「儋」)に由来する地名(そういう習俗を持つ人々が住んでいる土地という意味)ですが、こうした古代の東アジア南方にあった耳にまつわる、あるいはこだわる文化が命脈を保ち、そして、この物語の描写に現れ出たのではないかと思われました。

さて、ここまで書いたことで衒学的な手法にて当該小説をやり込めようとしているのではないかと疑われるところですが、それはここに予め書いているだけに違います。むしろ、私は作中にある主人公の「耳に魅かれる」という描写について、耳については経験がありませんが、他の顔の部位については、実際にそうした経験を南九州にてしてしまったという自覚、もしくは記憶を有していることから、この部分はまさしく感覚的に共感できるものがあるのです。そしてまた、その共感に基づいて読み進めて行くと、物語の進行も何故だか自然と自身の中に入ってくるのです。その意味において、やはり村上春樹氏の小説には、どうも不思議な魅力があるようにも思われてきます・・。

あるいは、氏の小説全般、もしくは当小説に限っては、作中に描かれている、さまざまな欧米由来の文化的事物のアイコンを取り除いたその奥に、原初日本的な何らかの感性が隠されているのではないかとすら思われてきます・・。

そういえば、私の友人の一人(和歌山県のご出身)は、この作品(「羊をめぐる冒険」)が好きであると話されていましたが、その彼は何度かの和歌山県と北海道との往復的な在住期間を経て、現在、当初、決して好きではなかったという北海道に腰を据えて住んでいます・・。

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