以前にも書きましたがウンベルト・エーコは、20年以上前に文系の師匠との雑談にて知り、その後、これまでに何冊か読んできましたが、その書きぶりからは、私の場合、どうしたものか、ロバート・グレーヴスの作品が思い出されるのです・・。そこで手近にあった、その著作である「さらば古きものよ」上巻を手に取り、しばし、読んでみますと、その書きぶりのおそらくは別の要素から、今度はジョージ・オーウェルの著作が想起されるのです・・。
また、このうちのロバート・グレーヴスの方も、さきの師匠とのやり取りを通じてその著作を知ったわけですが、こちらは就職して3年程経った頃、南紀白浜での勤務の際でした。当時、師匠は比較的頻繁にハガキや手紙などを送ってきてくださいましたが、その中には度々、師匠が執筆した書評、コラムあるいは別刷などが入っており、私の方は、そうしたものを分からないなりに、分かる部分を読んでいましたが、そうした冊子の中に別の方によるロバート・グレーヴス著「この私、クラウディウス」の書評があり、それを読み、そして当時、はじめたばかりのアマゾンを利用して当著作を購入しましたが、当時の私はこれを大層面白く感じ、これも、昨日投稿の記事にて述べた「ウンベルト・エーコの世界文明講義」と同様、外出にも持って出て、当時よく通っていた田辺市宝来町の「うどん そば あそこ」にて読み、そしてまた、合川ダムでのブラックバスの釣行の際にも濡れないようにビニール袋に入れて持って行き、ボートの上で、釣りの合い間に読んでいました・・。
そう、書籍が本当に面白いと感じはじめますと、自然、よく持ち歩くことになりますが、その点、現在では、比較的重いと云えるハードカバーの書籍を数冊、その他の荷物と一緒にデイパックに詰め、10㎞程度を歩くことは辛く感じられ、それが普通に出来ていた最後の時期は、鹿児島在住の頃であったと思われます。
当時は、デイパックに、ダウンロードした(歯科理工学関連の)英論文数編をバインダーにはさんだものをいくつかと、メモ帳と、何かのために常時持っていたフェイスタオルと、電子辞書と、そして書籍を何冊か入れており、その重さは10㎏近くはあったように思われます。
そして、週末になりますと、このデイパックを背負い、市電にて天文館まで出向き、多くの場合、照国神社の表参道沿いにあるドトールコーヒーの2階にある喫煙席にて、一人の世界に入り、さきに述べた、文献や書籍などをひたすら読み、夕刻前になりますと、店を出て、徒歩にて天文館から脇田、宇宿まで歩いていきました。
その後、千葉県市川市に戻りますと、首都圏ということもあり、とにかく人が多く、これは現在となっても、未だ苦手のままであるのですが、また、そうした地域にあっては、ハードカバーの書籍やバインダーに綴じた英語文献などを、喫茶店などで落ち着いて読むことが出来るような余裕や雰囲気は乏しいと感じられ、外では主に、ブックカバーを被せた文庫や新書などを持ち歩くことになり、重さの軽減も為されはしましたが、他方で、何だか自分が弱くなったようにも感じられました・・。
ともあれ、さきのロバート・グレーヴスもまた、ウンベルト・エーコと同様、文系師匠とのやり取りを通じて知ったわけですが、そうしたやり取りが続き、そこから私の方にて何やら自転運動のようなものが生じますと、徐々に、また自然と「これは院に進むべきではないか・・」と思い悩むようになり、そこから紆余曲折を経て現在の私に至ると云えますが、それでも、私の性質から考えてみますと、このルートにて「まあ良かった」のではないかと思われるのです・・。
しかし、そうであっても、もう少しは諸事良くなるようにも思われますので、今しばらく、1700記事程度までは当ブログを続けてみようと思います。
ともあれ、今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。
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