今後も記事を作成、投稿し続けようと考えておりますので、
どうぞよろしくお願いします。
さて、本日の首都圏は昨日に比べ気温もあまり上がらず、曇っておりそのためか日差しは強くなく、夕刻には少し雨も降りました。
丁度その頃、神田神保町におり、書店の屋外にある本棚を店員さんが急いで店内に戻すのをいくつか見かけました。
本日もまた面白そうな書籍を数冊見つけましたが、購入には及ばず、書籍名、著者をメモするに留めました。
そのうちの一冊は社会学者ゲオルグ・ジンメルの著作でしたが、この方はたしか以前、対話形式のブログ記事にて出てきましたが、思い返してみますと、さらに以前、和歌山在住の頃、お世話になった先生からの御依頼で書いた記事にも、この方の文章を抜粋引用しておりました・・。
この記事のデータも現在は手元になく、大変残念ではあるのですが、その内容は紀州、和歌山にて多く見られる林業用の鉈(なた)について述べたものでした。
この鉈とは一般的に紀州鉈と呼ばれるものであり、紀州、和歌山地域一帯においては一般的な形状である(とされる)のですが、他地域出身の私からしますと、そうした地域にて日常的に用いられている道具の形状が大変新鮮に見え興味を憶えた次第です・・。
また、その他のこうしたものとして、食文化に属するものではありますが「なれずし」がそうしたものであると思われます。
この「なれずし」とは米飯を乳酸発酵させた往時の保存食品の一種であるのですが、これは現在の寿司(江戸前寿司)の祖型(少なくともその一つ)であり、現在の寿司が酢飯をシャリに用いるのは、この「なれずし」文化の流れ、あるいはその省略化、簡略化とも見做すことができます。
ちなみに紀州、和歌山においては「なれずし」と共に「なれずし」よりも後代に考案された「はやずし」と呼ばれるものがあり、これが酢飯を用いた棒寿司であり、現在ではこちらの方が一般的になっております(この「はやずし」とはかなり美味しいと思います。)。
また、和歌山ラーメン(中華そば)の多くの店にて供されている「はやずし」(以前ブログにも記しました。)とは、これを概ね一口大にしたものを葉っぱにて包んだものです。
これは形状としては奈良県名産の「柿の葉寿司」よりも若干大きく、また多少丸みを帯び、さらに酢漬けの生姜の切片が具(大抵はサバ)とシャリの間に入っていることが多いです。
そして、これと一緒に和歌山ラーメン(中華そば)を食するのが、こちらの一般的なスタイルです。
それはさておき、さきの「なれずし」とは(気温、湿度の下降に伴い)発酵が急速に進まなくなる9月以降に供されることが多いのですが、これを収穫の祭りの際に濁り酒(どぶろく)と共に飲食することが中紀北部の湯浅、有田周辺においてよく見受けられる伝統的な食文化とのことでした。
そして、この「なれずし」とは大変興味深い食品であり、且つ食べる人を選ぶと思います(においが独特ですが慣れると病みつきになるといいます。まあ西欧のある種のチーズと似たような感じがしますが・・)が、発酵食品が様々なコンテンツにおいて取り上げられることが多い昨今、興味を持たれた皆様、一度試みては如何でしょうか・・?
南海電鉄の和歌山市駅近くに昔からの有名なお店があり、さきに記した「なれずし」、「はやずし」のコトもその大半は、このお店の御主人から伺ったことです・・(笑)。
ちなみにこのお店の「はやずし」はかなり美味しいと思います。和歌山市に行かれる機会がある方は是非双方(「なれずし」、「はやずし」)試されることをおススメいたします(笑)。
さらに、こうしたことをもう少し知りたい、興味を持たれた方々には以下の書籍をおススメいたします。
「すしの本」(岩波現代文庫)
ここまで興味を持って読んでくださった皆様、どうもありがとうございます。
おかげさまで昨日閲覧してくださった方々が90000人に到達しました。
さる四月の九州、熊本での大地震にて被災された地域の諸インフラの復旧、それに続く復興を祈念しております。」
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