つまり端的に、次の時代において、どの産業がより多くの利益を得られるかについて、そして、その産業に、どのように我が国の企業が食い込んでいくかが、現在の我が国にとって大きな課題であるように思われます。(そうしないと国の税収が大きく減りますから。)
そしてまた、こうした大規模な潮目の変化においては、多少キツイ表現を用いますと、近代以降からこれまで、あたかも、さきに述べた自動車や電化製品の製造のように行ってきた高等教育機関での学生教育の手法あるいはそれを支える価値観もまた、大きく考え直す必要があるのではないかと思われるのです。
とりわけ人文社会科学系分野においては、60年代学生運動の一つの契機となった所謂「マスプロ教育」は、少子化によって改善されつつあると聞き及びますが、これは出来る限り早く止めた方が良いと考えます。乱暴な表現を用いさせて頂きますと、人文社会科学系分野における「マスプロ教育」によって現在の我が国の停滞は齎されたとも云えるのではないでしょうか?
元々あまり興味があるか、ないかも判然としない状態で、教え手側の熱意も伝わらない大講義室での講義を受けると、どのようになっていくか考えなかったのでしょうか?これは特に優秀な学生達にとってはあまり関係ないことであるかもしれませんが、ボクを含め、そうではない数多くの平均的な学生にとっては、極めて重要なことであると考えます。
そして、こうしたことから、先日投稿の山本七平著作からの抜粋記事に記載の旧日本軍の輸送船による兵員輸送と類似あるいは同一とも思われる精神構造が見出されるのです・・。(たしかにその間には20年程しか時間の隔たりはありません。)
そのように考えてみますと、現今の我が国の苦境もまた「仕方がない」とも思われてきますが、しかし、これを今後少しでも良い方向に流れを変えたいのであれば、人文社会科学分野全体の学生数を減らし、その代わりに医療・介護系分野の国家資格職種を養成する専門職大学を全国に新設し、あるいは、都市部の経済的に余裕のある比較的規模の大きい私立大学は、国家資格職種の養成を行う近隣の専門学校を吸収し、それを新たな学科・学部として改組するのが良いのではないかと考えますが、さて如何でしょうか?
そこで不図思ったのですが、歯科の単科大学が、歯学科および歯科衛生学科だけでなく、管理栄養学科や言語聴覚学科などを併設してみますと面白いのではないかと思われます。ちなみに歯科技工学科は、今後、歯科技工作業全般のデジタル化に伴い、歯科医師・歯科衛生士の一職分となり、学科的には歯科衛生学科に吸収されるのが妥当と思われることから、記載は省きました。
*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!
祝新版発行決定!
ISBN978-4-263-46420-5
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連絡先につきましては以下の通りとなっています。
メールアドレス: tsurukiclinic2001@gmail.com
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