2020年9月22日火曜日

20200922 スランプ気味の中での読書で思ったことから・・

 おかげさまで昨日のツイッターでのインプレッションが一昨日に続き5桁に到達しました。共有した記事、動画などを「いいね!」およびリツイートして頂いた皆さま、どうもありがとうございます。とはいえ、私の方は、季節の変わり目によるものか、現在スランプ気味であると云え、勢いのある時期と比べますと、多少スムーズな記事作成が困難な状態であると云えます。それでも2日に1日程度は記事作成を継続しておかないと記事作成自体が困難になると危惧されることから、こうした状態であっても、やはり記事作成は継続しつつ風向きが変わるのを待つこととします・・(笑)。

また、連休ということもあり、あまり遠出はしませんでしたが、書籍はまた何冊か購入し、現在読み進めています。その中の一冊に、以前の版にて読了した大岡昇平著「俘虜記」がありますが、今回購入の新版は、以前の版と比べ、文字が若干大きく、また紙面に対してクリアであり、目にやさしいことから読み易く、既に60頁あたりの主人公が米軍に捉えられるところまで進みました。

当著作に書かれているような内面の描写が出来るようになれば、それはそれでスゴイものであり、こうしたブログなども比較的容易に作成できるようになるのではないかと思われますが、しかしまた、ここブログの記事にて、そうしたことを書くことが出来ていること自体が、ある意味で当著作を読み進めていることから生じた、ある意味、良い効果と云えるのかもしれません・・(笑)。

他方で、ノンフィクションであっても小説には総じて学術的な価値などは乏しく、あまり大したものではないと考える方々が少なからずおられるとは思いますが、しかし、小説こそ、まさしくピンキリであり、マンガに近いものもある一方で、優れた学術論文とも比肩し得るものがあるのではないかと思われるのです・・。

そして、そのピンキリを判断するのが我々読者であり、また、そうした視点から所謂「国民文学」というコトバも生じ得るのだと云えます・・。それはスペインであればセルバンテスの「ドン・キホーテ」、英国であればシェイクスピアの「マクベス」など、そしてドイツであればゲーテの「若きウェルテルの悩み」などといった感じです。

さて、そうした視点から我が国を眺めてみますと紫式部の「源氏物語」あたりが妥当であると思われますが、しかし、私を含め、多くの人々はそれを実際に読んだことはなく、また自然な興味をその著作に持っているとも云えません・・。自然な興味からのものであれば、おそらく現代の「風の歌を聴け」の著者による一連の著作の方がより適切であるのではないかと思われます・・(笑)。

私見として、我が国は古来より識字率の高さを誇ってはきましたが、その活用の方向性は、こうした文学を楽しむというよりも、実生活での活用による利得の最大化を目指したものであるように思われます・・。

約言しますと「勉強をして文字を媒介とした知識を積み、深めて、そしてより高所得の職に就く」ことを志向する性質が強いのではないかということになります。

無論、それは悪い事ではなく、むしろ良いことであると考えますが、しかし他方で、もう一つの古くからの我が国社会が持つ性質として同調圧力・社会凝集性といったものがあり、これら(実用的な学問を志向する性質と同調圧力・社会凝集性)が、近代以降の情報化の持続的な進展によって混淆し、そして化合しますと「やりすぎ」に転じ、そして、それらが本来有してした人間の精神に対する良い作用が働かなくなり、逆に悪い方へと行ってしまうのではないかと思われるのです・・。

また、こうしたある種のメカニズムを史家の宮崎市定が述べる我が国のターミナル文化的性質と関連させて考えてみますと、国内のさまざまな地域における「地域性」の概容を理解することが出来るのではないかとも思われます・・。

こうしたこと(地域性)は、現在、あまり声高に述べられることはありませんが、今後の地域社会そして、それらを複合したものとも云える我が国社会全体のあり方を考えるうえで、それなりに重要(地域ごとの得意なことと、そうでないことを考える)であるようにも思われるのですが、さて如何でしょうか。

*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!



ISBN978-4-263-46420-5

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