A「やあ、先日は私の母がそちらにご厄介になったそうですね。どうもありがとう。それで大分陽にやけたようですが、お元気にやっていますか?」
B「ええ、その節はお母様を熊野三山にご案内しましたが、那智大社の那智瀧では随分驚いておられたようです。南紀の自然は関東とはまた大分違いますからね・・。」
A「そうですか、それでは私も今後折を見て、南紀方面を散策してみようと思います。それに君の方も、そちらでの生活を楽しんでいるようですね。」
B「ええ、まあ住み始めの頃は本当に何もない場所だと愕然としました。・・何せ全国チェーンの飲食店が県内の一番近いところで10㎞、下手をしますと100㎞ほど離れているところもありますからね・・。しかし、自然の方は豊富でして、また温泉もありますので、あの辺りは、多分関東圏での伊豆のような感じなのだと思います。まあ、スケールは大分違いますが。」
A「ふーん、関西の伊豆ですか・・。それはなかなか面白そうですね。それはそうと、今日は一体どうされたのですか?」
B「ええ、南紀の方はやはり夏がシーズンで忙しいのですが、ようやく夏も終わり、落ち着いてきましたので、少し休みが取れ、それと日本橋の本社に少し用事がありましたので帰郷した次第です。また明日には向こうに戻りますが・・。」
A「まあ、あまりゆっくりも出来ないのでしょうが、それで和歌山に転勤してから2年以上経ちましたが、今でも東京、首都圏に戻りたいですか?」
B「・・それは微妙ですね。戻りたいと云えば戻りたいですし、そうでもないと云えば、そうも云えます。何と云いますか、私は関西、西日本での在住経験が初めてなのですが、やはり万事何かと関東、首都圏と勝手が違うのです。そして、当初はそれがとてもイヤであったのですが、まあ、そこで住んで色々とやっているうちに、どうも愛着のようなものが湧いてきましたし、また、こちらでは近隣に遺跡、古墳などが普通にあることから、自然、アマゾンを利用して【アマゾンは本当に便利ですねえ!】我が国の古代史や考古学関連の書籍を読むようになったのですが、そのお蔭でか、これまであまり興味を持たなかった時代区分がほんの少しですが、ある程度は分かるようになってきたようにも思うのです・・。それに今回の帰郷でも、実家の改装時に箱詰めされた親父の書斎の書籍から、面白そうな考古学の書籍をいくつかパクってきました(笑)。」
A「・・ああ、そういえば**先生が君の父上は考古学にも造詣が深いと仰っていましたね。・・それと、開院されたご実家の方は上手く行っているのですか?」
B「まあ、造詣が深いと云っても親父の考古学は範囲が狭いですからね、多分和歌山県の遺跡や古墳に関しては既に私の方が知っていると思います・・(笑)。それでも、昔の面白そうな書籍がいくらか見つかるのは、ありがたいですが・・。それと実家クリニックの方はどうにか上手く運営しているようで、またスタッフの方々も運良く、色々な大学から先生方が来てくださっていると兄貴が云っていました。それに、即物的には、兄弟も開院以降は、着る洋服が小ぎれいになっているように思われます(笑)。以前は補修跡が相当に目立つセーターや、襟布がスダレのようになったボタンダウンや、よく見るとシミだらけのチノパンを普通に着用して通学していたのですが、最近はそういったのはなくなってきたようです・・。しかし、そうした中、兄貴の方はどうしたわけか、新品のジーンズに水を含ませてから数日間庭に埋めてわざと汚したりといったことを未だにしているのですが、これは何となく弟の私には理解できますね(笑)。」
A「へええ、君の兄上にはお目に掛かったことはないですが、それはなかなか面白いですね・・(笑)。」
B「ええ、兄貴は和歌山の方にも来て一緒に釣りに行きしましたが、また今度は古墳巡りに来ると云っていました。そして、そういったことにも関連して、私も考古学ではないですが、そうした地域に関しての研究をしてみたいと最近考えるようになってきました・・。」
A「・・以前のヨーロッパ文化でなく、我が国の郷土史のようなことを研究したいということですか・・?まあ、おそらくどちらも金、職業にはなりにくいと思いますが・・しかし、それはどこで研究できるかなどは既に調べているのですか?」
B「・・ええ、いくつか候補となる大学については問い合わせにも行ったのですが、感触がイマイチ分かりませんね・・。以前説明を聞きに行った**大学大学院のヨーロッパ文化専攻とは、またかなり違う感じがします・・。それに、それら大学は全て関西にありますので、そういったところからも勝手が違うのかもしれません・・。」
A「ふーん、そうですか。それでご両親にはそのことを既に話されたのですか?」
B「ええ、あまり良い顔はされずに「大学院に行きたいとは前から言ってきたことであるので、行くことが出来れば勝手にすれば良い」といった感じでした・・。」
A「うーん、難しいところですね・・。このまま会社勤務を続けるか、院に行くかを天秤に掛けるのはとても悩むところでしょうが、しかし、それもしばらくご自身で考え続けてください。まあ、必要があれば、また相談には乗りますが・・うーむ・・。」
B「・・そうですね。こうしたことは結局自分で決めることですが、しかし、私の場合、自分が好きになった分野に関しては結構根気よく続けることが出来、また、それが私の根強い性質であると思いますので、この件に関しても、もう少し考えてから決めようと思います・・。」
A「ええ、そうですね。それと、ご両親や親戚のご意見もキチンと聞いておいた方が良いですよ・・。」
B「はい、そうですね。親戚の叔父とは時々そういった話をしていますので、また方向性がある程度決まりましたら、また相談してみようと思っています。」
B「わかりました。ではまた、こちらに帰ってくることがありましたら、事前にご連絡ください。私は最近落語に凝っていましてね、そこで「紀州」という演題があるのですが、これがなかなか面白いので、まあ今度は、寄席にでもご招待しましょう・・(笑)。」
今回もここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。
~書籍のご案内~
祝増刷決定!
ISBN978-4-263-46420-5
~勉強会の御案内~
前掲書籍の主著者である師匠による歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に焦点を当てた勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、よろこんでご相談承ります。師匠はこれまで長年、大学歯学部・歯科衛生・歯科技工専門学校にて教鞭を執られた経験から、さまざまなご要望に対応させて頂くことが可能です。
~勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス~
conrad19762013@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします!
数年前からつい先日までに日本列島各地・特に西日本にて発生した、さまざまな大規模自然災害によって被害を蒙った地域の速やかな復旧そして復興を祈念しております。
↑こちらもどうぞよろしくお願いいたします!
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