2019年3月31日日曜日

20190331 総投稿記事が1175記事に到達して「人文社会科学系の意味・価値について」

おかげさまで先日3月23日投稿分記事である「対話形式2007年10月頃のこと」はその後、最近では珍しいほど多くの方々に読んで頂きました。これを読んでくださった皆さま、どうもありがとうございます。

また、それに関連があるのか、あるいは単なる偶然であるのか、この記事投稿後から、人文社会科学系マインドを持っているであろうと思われる方々から、ご連絡を頂くことが幾度かありました。

かねてより我が国では、何と云いますか歴史的な視点、考え、あるいは、たとえ話の題材として通常の会話、あるいは少し真剣な場にてそれを話すことを避けるような「何かよく分からない感覚」のようなものがあると思われます。

それは端的に、そうした話を持ち出すと、後の会話がギクシャクするような「空気」のようなものであると考えます。また、時折表明されるそうした考え、あるいは見方に対するリアクション(反動)であるのか、歴史に関する何らかの名称をコトバ遊びのように用いて、どうにかして笑い、あるいは軽いものに転化したがるといったtrait・習性のようなものがあるとも考えます。

そして、それは近年のインターネットの発達により、更に顕著になったと思われます。たしかにインターネットでの検索により、我々は瞬時に、より多くの知識を得ることが出来るようにはなりましたが、しかし、そうした状況に至って重視されることは「それら知識を用いてどのようなハナシ・物語を考え、述べることが出来るか」であると考えます。

しかしながら、こうしたハナシ・物語自体もまた、インターネットでの検索により、手軽に得ることが出来るようになっているのが近年以来の社会状況であると云えます。

そうしますと、たしかに「人文社会科学系、特に歴史などに関する学問、高等教育などは果たして、そこまで意味・価値があるのか?」といったご意見が自然に生じると考えられ、また、そうした意見は昨今の社会状況を鑑みるに説得力があると云えます。

実際、今後の社会、そして特に人文社会科学分野の高等教育を考えた場合、これまでとは異なる学部・学科編成に変えた方が、より社会に適合するのではないかと思われます。

また、それが実のところ高等教育における人文社会科学系学問の自然な姿であるようにも思われます。

しかし、であるからと云って、それは人文社会科学系学問を軽視するというわけでは断じてありません。むしろ今後の社会は、より洗練された、より科学的な、そして自然科学系学問に対して遜色のない我々の精神を栄養する編纂された歴史が生まれるのではないかと考えていたのですが、かなり悔しいことに、どうもそれが違うのではないかと思われるのです・・。そしてまた、こうした国内状況を、これまたさきに述べたインターネット検索による情報にて世界各国が知るようになり、また、そうした状況を踏まえて世界各国が我が国への対応をしつつあるように思われるのです。

そして、さらに、その遡った背景にある参照されているであろう我が国の社会について扱った文物を考えてみますと、それはジョージ・オーウェル有名な著作のオマージュ的作品を著した国際的に高名な邦人作家の諸著作であるよりも、丸山眞男あるいは加藤周一などの著作であると考えます。こうしたことに関して、我が国全般は、もう少し認識を改めても良いのではないかとも思われるのですが、おそらく、そうしたことは為されないのではないかと考えます。

また、こうしたことは、目に見えて、あるいは即時に金銭・経済的損失などに結び付くことは少ないと考えられることから、引き続き「人文社会科学系、特に歴史などに関する学問、高等教育などは果たして、そこまで意味・価値があるのか?」といった、本音としての社会全般の傾向に至るものと予想されます。しかしながら、おそらくこれがボディ・ブローのように後々効いてくるのではなかかと思われるのですが、さて如何でしょうか。


ともあれ、今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。

~書籍のご案内~
ISBN978-4-263-46420-5

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前掲書籍の主著者である師匠による歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に焦点を当てた勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、よろこんでご相談承ります。師匠はこれまで長年、大学歯学部・歯科衛生・歯科技工専門学校にて教鞭を執られた経験から、さまざまなご要望に対応させて頂くことが可能です。

上記以外、他分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

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2019年3月24日日曜日

20190323 対話形式2007年10月頃のこと

地下鉄神保町駅近く喫茶店にて

A「その後、歯科技工学校に行くことになったとお聞きしましたが、調子の方はどうですか。」

B「ええ、おかげさまでどうにかやっています。こうした専門学校は初めてであり、また、今まで歯科のことはよく知りませんでしたので、とても勉強になっていると思います。その中で歯科理工学という科目があるのですが、この科目では、鋳造の原理も教わるのですが、これがなかなか面白いのです。といいますのは、以前に研究した地域学・民俗学において和歌山・紀州の地域性を考える一つの要素・基軸として、弥生時代の青銅製祭器である銅鐸に着目しましたが、この銅鐸がまさしく鋳造によって作られているのです・・。ですから、その技術原理を知りますと、経時的な銅鐸意匠の変化を技術的な視点から考えることが出来るようになると思うのです・・。その意味で、この科目はとても面白いと云えます・・(笑)。」

A「ああ、銅鐸ですか、そういえば、たしかに以前私が和歌山に訪問した際も、君は熱心に銅鐸のことを説明していましたね・・。」

B「ええ、銅鐸の形式別の出土分布などを考えてみますと、何と云いますか、その当時の地域における文化の伝播の方向性のようなものが分かるのではないかと思うのです。その意味で、和歌山、紀伊半島におけるそれは、まさに典型的であると云え、県庁所在地がある和歌山市を中心とする紀北地域では、比較的小型で、装飾性もあまり高いとは云えないタイプの旧式の銅鐸の出土が相対的に多く、それが有田、御坊、みなべ、田辺と地域を南下するに随い、大型の装飾性が高い、新式の銅鐸が多くなり、また出土数全体も多くなっていくのです。
そして、そのピークがみなべ・田辺の周辺地域であると云え、そこからさらに南下して、上富田町が今のところ紀伊半島、ひいては本州での銅鐸出土の最南端となり、そこから現在の42号線、あるいは昔でいうところの大辺路で、ぐるっと半島の東側に周って新宮まで行き、ようやく破砕した状態での銅鐸が一つ出土しているのです・・。しかし、この銅鐸は後世の平安時代の遺物と一緒に出土していますので、弥生時代当時から、この地で祀られていたものであるかどうかは不明であるのですが・・。」

A「ふーん、なるほど、そうでしたか・・。そのように考えてみますと、昔から紀伊半島の南端地域は、人が入ることが憚れる何といいますか、神聖な土地であり、また、そこに自然崇拝や神道、仏教などが混淆して熊野信仰が生まれたのでしょうね・・。その意味で、たしかに今、君が説明してくれた紀伊半島での銅鐸の出土分布は興味深いかもしれません・・。」

B「はい、数年前に熊野参詣道高野山が世界遺産に登録されましたが、こうしたことを併せて、その淵源を考えてみますと、これがなかなか古いのではないかとも思われてくるのです・・。また、同じく、当地域における古墳についても、その分布を考えてみますと、なかなか興味深く、これまでで分かっている県内の古墳は、全体で1000基近くあるとのことですが、その7~8割が紀北の和歌山市周辺にあるのです。これを、さきの銅鐸の出土傾向と重ねて比較してみますと、もちろん単純には云えないのかもしれませんが、概ね、社会構造の変化に伴う、地域における中央集権化の様相といったものを示しているのではないかと思われるのです。」

A「なるほど・・。そういえば以前、君が案内してくれた海岸から突き出た半島状地形の頂上部に築かれた古墳で「ここは紀伊半島、ひいては本州最南端の現存している古墳です。」と説明されていましたが、あの古墳は紀伊半島のどの辺りに立地しているのですか。」

B「ああ、上ミ山古墳のことですね。あの古墳は本州最南端の串本町と温泉で有名な白浜町の間にあるすさみ町に立地していまして、しかも、あの古墳の造営様式は、県内での古墳が集中する和歌山市周辺で多く見られるものとは異なり、それはむしろ熊本・肥後のそれに近いのではないかとも考えられています・・。」

A「へええ、それはなかなか面白いですね・・。私は熊本の古墳もよく分からないから何とも云えませんが、その背景には一体どのような歴史・経緯があったのでしょうかね・・。」

B「ええ、そのあたりもさらに検証して考えてみると、なかなか面白いのではないかと思います。また、それに関連して、先日購入した書籍に面白いことが書かれていまして、先生は6世紀の継体天皇の御代に九州北部で生じた磐井の乱はご存じだと思いますが、それで、その筑紫君磐井の墳墓とされる岩戸山古墳周辺地域に特異的に見られる石人石馬もご存じであると思うのですが、この地域特有とされる石人石馬が、これが何と!鳥取県の石馬谷古墳からも、一つだけですが出土しているのです・・。それで、この共通項から遡った地域を考えてみますと、それは古代朝鮮半島南東部にあった新羅ではないかと思われるのですが、これは未だ仮説、いや一応、歴史的背景などは考えてはいるのですが、現段階では空想と云えます・・(笑)。」

A「・・なるほど、古代の山陰地域と朝鮮半島南東部にあった新羅との関係性は記紀にもいくつか記載がありますし、また、磐井の乱が勃発した経緯にも新羅が出てきますので、たしかに、そこには中央集権化・国家統一が為される以前の、古代における何らかの交流関係・交易ルートのようなものが示唆されるのかもしれませんね。そして、その伝で、さきの本州最南端の上ミ山古墳を考えてみますと、どのような仮説が考えられるのですか。」

B「・・ええ、これについては未だ仮説ではあれ説明を可能にするほどの周辺知識を得ていませんので、おいおい書籍を読みつつ考えていきます。そして、また仮説を思い付きましたら、お聞き頂ければと思います・・。」


今回もここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。

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2019年3月18日月曜日

20190317 対話形式2005年11月頃のこと

和歌山市内 ガーデンパーク和歌山内スターバックスコーヒーにて

A「やあ、わざわざ駅まで迎えに来てもらってどうもありがとう。・・それはそうと、ここはスーパーマーケットもあるのですね・・。なるほど・・あとで夜食でも買って帰りましょう。」

B「先生こそ、わざわざ和歌山まで来て頂いて恐縮です。それで日程についての確認ですが、明後日に奈良までお送りすれば良いのですね。」

A「ええ、今回の大阪での学会の後、こうして和歌山まで足を延ばし、それでまた明々後日から奈良で別の学会に参加しますので、この週末は東京に戻らず、はじめての和歌山を楽しもうと思います。」

B「はあ、わかりました。では明日は、これまでのフィールドワークで見つけた面白いところにお連れしようと思います・・。」

A「ほお、それは面白そうですね。それで、それはどういったところですか?」

B「ええ、まあ、だいたい古墳や神社ですが、和歌山県は本州南部の辺縁ですから、何と云いますか、昔からの古い要素が残存し易いのではないかと思われます。ですから歴史好きの先生からすれば、面白いと感じて頂けるところが多いのではないかと考えています・・。」

A「うーん、そうですか、それは楽しみになってきましたね・・。以前話したと思いますけれども、私も親類に民俗学者がいましてね、幼い頃はその方から色々と話を聞かされましたので、多分、素養がなくもないですよ(笑)。」

B「ああ、たしかにそうでしたね・・。そうしますと明日の私の説明も少し気合いを入れないとダメかもしれませんね・・(苦笑)。」

A「いや、そこまで気合いを入れずに、まあ気楽にガイドをしてください。それはそうと君の方は和歌山で元気でやっているのですか?」

B「ええ、まあ、こうして陽にやけてますし、おかげさまで、どうにか元気でやっています。いや、それよりも、こちらに来てからは本当に書籍を読んでいますね・・。あと、周りにもそこまで多くはないですが面白い院生の方々がいまして、よく議論をしています。ですから、やはり文系の院というのは、本来こういうモノなんですよね・・。あと、その方々の影響で最近は思想書なども読んでいますが、そうした書籍を読んでいますと、やはり、それぞれの思想には時代性のようなものがあり、さらに上位には、その繰り返しの波のようなものがあるのではないかと思われてくるのです・・。」

A「ああ、たしかに、どの思想もそれぞれの時代精神の産物ではあるからね・・。まあ、そのように考えてみるとルネッサンスなども、多少大がかりな、そうした構図から説明することが出来ますよね・・。」

B「はあ、なるほど、たしかにそうですね・・。また、そうした波によって歴史は進み、そして社会は徐々に進化していくのかもしれませんね・・。」

A「うん、必ずしもそれら全てが進化であるとは思わないけれども、ともかく、そうして歴史は進行して行きますね。また、こうしたことを考えてみますと、政治学者の丸山眞男が書いていた社会での古層論・執拗低音といった考えもまた、それを説明する際に役立つようにも思われてきますね・・。」

B「ああ、そうですね。そして、それは多分、国全体としての古層・執拗低音のようなものがあり、さらにそれは地方、地域毎にも、それぞれ、そのようなものがあるのではないかと思われるのです・・。そして、その地方、地域毎の古層・執拗低音を説明する際にきわめて重要であるのが、その地域での言い伝え、民話、祭りなどの民俗全般ではないかと思うのです・・。ですから、その意味では、まあ最近読んでいる思想書なども、それらを理解するうえで役立つのではないかとも最近は考えるようになってきました・・。」

A「なるほど、それはたしかにそうかもしれないですね・・。」

今回もここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。

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2019年3月4日月曜日

20190304 対話形式2003年9月頃のこと

東急東横線 中目黒駅近くの喫茶店にて
A「やあ、先日は私の母がそちらにご厄介になったそうですね。どうもありがとう。それで大分陽にやけたようですが、お元気にやっていますか?」

B「ええ、その節はお母様を熊野三山にご案内しましたが、那智大社那智瀧では随分驚いておられたようです。南紀の自然は関東とはまた大分違いますからね・・。」

A「そうですか、それでは私も今後折を見て、南紀方面を散策してみようと思います。それに君の方も、そちらでの生活を楽しんでいるようですね。」

B「ええ、まあ住み始めの頃は本当に何もない場所だと愕然としました。・・何せ全国チェーンの飲食店が県内の一番近いところで10㎞、下手をしますと100㎞ほど離れているところもありますからね・・。しかし、自然の方は豊富でして、また温泉もありますので、あの辺りは、多分関東圏での伊豆のような感じなのだと思います。まあ、スケールは大分違いますが。」

A「ふーん、関西の伊豆ですか・・。それはなかなか面白そうですね。それはそうと、今日は一体どうされたのですか?」

B「ええ、南紀の方はやはり夏がシーズンで忙しいのですが、ようやく夏も終わり、落ち着いてきましたので、少し休みが取れ、それと日本橋の本社に少し用事がありましたので帰郷した次第です。また明日には向こうに戻りますが・・。」

A「まあ、あまりゆっくりも出来ないのでしょうが、それで和歌山に転勤してから2年以上経ちましたが、今でも東京、首都圏に戻りたいですか?」

B「・・それは微妙ですね。戻りたいと云えば戻りたいですし、そうでもないと云えば、そうも云えます。何と云いますか、私は関西、西日本での在住経験が初めてなのですが、やはり万事何かと関東、首都圏と勝手が違うのです。そして、当初はそれがとてもイヤであったのですが、まあ、そこで住んで色々とやっているうちに、どうも愛着のようなものが湧いてきましたし、また、こちらでは近隣に遺跡、古墳などが普通にあることから、自然、アマゾンを利用して【アマゾンは本当に便利ですねえ!】我が国の古代史や考古学関連の書籍を読むようになったのですが、そのお蔭でか、これまであまり興味を持たなかった時代区分がほんの少しですが、ある程度は分かるようになってきたようにも思うのです・・。それに今回の帰郷でも、実家の改装時に箱詰めされた親父の書斎の書籍から、面白そうな考古学の書籍をいくつかパクってきました(笑)。」

A「・・ああ、そういえば**先生が君の父上は考古学にも造詣が深いと仰っていましたね。・・それと、開院されたご実家の方は上手く行っているのですか?」

B「まあ、造詣が深いと云っても親父の考古学は範囲が狭いですからね、多分和歌山県の遺跡や古墳に関しては既に私の方が知っていると思います・・(笑)。それでも、昔の面白そうな書籍がいくらか見つかるのは、ありがたいですが・・。それと実家クリニックの方はどうにか上手く運営しているようで、またスタッフの方々も運良く、色々な大学から先生方が来てくださっていると兄貴が云っていました。それに、即物的には、兄弟も開院以降は、着る洋服が小ぎれいになっているように思われます(笑)。以前は補修跡が相当に目立つセーターや、襟布がスダレのようになったボタンダウンや、よく見るとシミだらけのチノパンを普通に着用して通学していたのですが、最近はそういったのはなくなってきたようです・・。しかし、そうした中、兄貴の方はどうしたわけか、新品のジーンズに水を含ませてから数日間庭に埋めてわざと汚したりといったことを未だにしているのですが、これは何となく弟の私には理解できますね(笑)。」

A「へええ、君の兄上にはお目に掛かったことはないですが、それはなかなか面白いですね・・(笑)。」

B「ええ、兄貴は和歌山の方にも来て一緒に釣りに行きしましたが、また今度は古墳巡りに来ると云っていました。そして、そういったことにも関連して、私も考古学ではないですが、そうした地域に関しての研究をしてみたいと最近考えるようになってきました・・。」

A「・・以前のヨーロッパ文化でなく、我が国の郷土史のようなことを研究したいということですか・・?まあ、おそらくどちらも金、職業にはなりにくいと思いますが・・しかし、それはどこで研究できるかなどは既に調べているのですか?」

B「・・ええ、いくつか候補となる大学については問い合わせにも行ったのですが、感触がイマイチ分かりませんね・・。以前説明を聞きに行った**大学大学院のヨーロッパ文化専攻とは、またかなり違う感じがします・・。それに、それら大学は全て関西にありますので、そういったところからも勝手が違うのかもしれません・・。」

A「ふーん、そうですか。それでご両親にはそのことを既に話されたのですか?」

B「ええ、あまり良い顔はされずに「大学院に行きたいとは前から言ってきたことであるので、行くことが出来れば勝手にすれば良い」といった感じでした・・。」

A「うーん、難しいところですね・・。このまま会社勤務を続けるか、院に行くかを天秤に掛けるのはとても悩むところでしょうが、しかし、それもしばらくご自身で考え続けてください。まあ、必要があれば、また相談には乗りますが・・うーむ・・。」

B「・・そうですね。こうしたことは結局自分で決めることですが、しかし、私の場合、自分が好きになった分野に関しては結構根気よく続けることが出来、また、それが私の根強い性質であると思いますので、この件に関しても、もう少し考えてから決めようと思います・・。」

A「ええ、そうですね。それと、ご両親や親戚のご意見もキチンと聞いておいた方が良いですよ・・。」

B「はい、そうですね。親戚の叔父とは時々そういった話をしていますので、また方向性がある程度決まりましたら、また相談してみようと思っています。」

B「わかりました。ではまた、こちらに帰ってくることがありましたら、事前にご連絡ください。私は最近落語に凝っていましてね、そこで「紀州」という演題があるのですが、これがなかなか面白いので、まあ今度は、寄席にでもご招待しましょう・・(笑)。」

今回もここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。

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ISBN978-4-263-46420-5

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前掲書籍の主著者である師匠による歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に焦点を当てた勉強会・講演会の開催を検討されていましたら、よろこんでご相談承ります。師匠はこれまで長年、大学歯学部・歯科衛生・歯科技工専門学校にて教鞭を執られた経験から、さまざまなご要望に対応させて頂くことが可能です。

上記以外、他分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。


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