ともあれ、こうして書き始めてみますと、どうにか書き進めることが出来ていますので、本日は、久しぶりに大型書店に行ったことが、多少効いているのではなかかと思われます。また、自身の場合、こうした暑い時季になりますと、思想など観念的なものを扱った書籍よりも、対象物が実際に存在する、具体的には古墳や銅鐸などを扱った考古学関連の書籍が読み易くなる(読みたくなる)傾向があると云えます。
私は、その分野(考古学)を専攻としたことはありませんが、今世紀初頭、会社の転勤によって、初めて西日本に在住した頃から、その土地の遺跡そして、それに伴う古い言い伝え・口碑などにも興味を持つようになり、休日になると、それらについて書かれた書籍を読むようになり、そして、時間をかけて、多少は分かるようになったといった感じです。
とはいえ、こうしたことはコトバで書きますと、概ねこの通りではあるのですが、しかし、そこには「雨垂れ石を穿つ」といった時間の継続があり、3年近く在住して、何やら、わずかにボンヤリと分かってきたような感じであり、さらに、その後、大学院にて、それに近い分野(地域学)を専攻し、関連書籍を読み込んだり、調査として現地に足を運ぶことを重ねるうちに、さらにまた、ボンヤリと分かってきたような感じを得て、そして、そうした状態にて、どうにか学位取得に至り、その後は、必要に迫られ、専攻分野が歯科生体材料学へと変わりましたが、その分野でも、理解のための足掛かりになったものは、ボンヤリとではあれ、どうにか分かるようになった地域学からのさまざまな知見であり、その意味において、私が住んだ和歌山県に出土が多い、鋳造にて作成された弥生時代のさまざまな青銅製祭器は、それら分野間を結節する「具体的な存在」であったと云えます・・(笑)。
こうしたことはあまり指摘されませんが、あるいは、通常、専攻分野の大きな変更は稀であることから、そのような「奇妙な」結節の仕方は必要でないのかもしれませんが、自身の場合については、それが歯科生体材料学の研究において、かなり大きな意味を持ったと云い得ます・・(笑)。
そしてまた、こうしたおかしな(一般的ではない)学問間の架橋を試みているような精神状態においては、これまでに読んだ文学作品・小説などの或る文章が、特別な意味合いを持つと感じられたりといった、不思議な感覚に出くわすことがありましたが、当時は、そうした感覚が何と云いますか「楽しくて仕方なかった」ように記憶しています・・(笑)。出来れば、そうした感覚をずっと保持し続けたいと願うところではあるのですが、おそらく、私を含め、多くの人々にとって、それは難しいことであり、そうした短い時期の後は、何かを読んだり、経験したりする中で、時折、明滅する、そうした感覚の存在をどうにか確かめることで精一杯といった感じになっていくのではないかと思われます・・(苦笑)。
ともあれ、これまでのところで、重要と思われることは、当初、自身が決して望んだわけではない、西日本(和歌山県)への転勤から、経時的に、その地域のさまざまな文化事物に関心を持つようになり、そして更に知るためにそれを専攻として努めていると、その後に変更した専攻分野(地域学から歯科生体材料学)においても、どうにか、自分なりに学問分野間の架橋が為され、拙い部分も少なからずあるのでしょうが、また同時に、かなり危ない道のりではありましたが、どうにかなってしまったということです・・(苦笑)。
また、こうした経緯を知る複数知人から、後になって偶然にも「行き当たりバッタリ」に近い「行き当たりバッチリ」と同じように評されたことが思い起こされましたが、しかし、敢えて反論を試みるわけではありませんが、人は自然な興味に基づいて活動をしていると、そのようになることの方がむしろ必然であり、本来、人間的であるのではないかと思われるのです・・。
そしてまた、そこに、さまざまな宗教間を横断する普遍的とも云える「摂理」のようなものが不明瞭ながらあるのではなかかと思われるのです・・。無論、願わくは、その更なる明晰な言語化を試みたいところではありますが、そこから先は現時点では私の感覚の外にあると云えます・・。
あまり参考になるハナシとは思われませんが、とりあえず書くだけ書いておきます・・。
*今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!
祝新版発行決定!
ISBN978-4-263-46420-5
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