2022年11月9日水曜日

20221108【架空の話】・其の101 【モザイクのピースとなるもの】【実習篇③】

では、スティッキー・ワックスで2枚の金属板の位置を固定しましたら、それをどこか安定した場所に置いて、次はロウ付け用埋没材の練和と型枠への填入を行います。これは、今までの基礎実習にて扱った石膏と同様の操作をしてください。こちらも箱に混水比などの記載がありますので、あとで見て参考にしてください。ええ、写メをしておくのも良いかもしれませんね。

それで、この規定の混水比で練和したロウ付け用埋没材は、泥状にて流動性がある状態のままで紙製の型枠に流し込み、そしてそこに、さきのスティッキー・ワックスにて固定した屈曲された2枚の金属板の両端を立てるのです。

やがて埋没材が硬化しますと、この試料、すなわち「埋没材に立てた2枚の金属板」の接合部、はじめにスティッキー・ワックスで固定した部位になりますが、この位置関係が精確なままで固定されているか確認するためにスティッキー・ワックスを除去して、位置関係固定の役割を硬化した埋没材に譲り、その位置関係の確認を行います。

では、とりあえず、この説明で大体の手順はお分かりになったと思いますので、金属板の位置固定が終わり、埋没材の練和の工程まで行った方は速やかにこちらのテーブルの方まで移動をお願いします。また、今回用いるこのロウ付け用埋没材ではバイブレーターを用いずに練和しても大丈夫です。しかし、それでもしっかりと手練和はしてくださいね・・。そして、その泥状のものをスパチュラにて一掬いしてガラス練板上の型枠内に振動を与えつつ流し込み、そこに、さきの位置固定をした2枚の金属板を植立させるのですが、この時は、植立場所が決まったら迷わず即座に立てることが大事です。

おお、もう埋没材の填入と植立まで行きましたか、早いですね・・。では、その出来た試料を、あちらのストーン・テーブルの上に、自分の試料であると分かる様にして置いてきてください。

その次の工程につきましては、また後程説明しますが・・あれ、こちらの班は皆さん女性ですか・・。ええと、以前にも鋳造実習などを担当しましたけれど、その時から、この班員構成でしたっけ・・。ああ、その当時から変わっていない。それでしたら私が気が付いていなかっただけですね・・。

お、また何人か金属板の固定の工程が終わったようですね。では、その固定した金属板は、何処か自分で分かる場所に置いてください。そして、次に埋没材の練和ですが、これは特に注意することは埋没材の混水比と、あとは大きな気泡をつくらないように、しっかりと手練和することです。

こちらにつきましても、作業を進めているなかで疑問などが出て来ましたら、随時尋ねて頂ければと思いますので、とりあえず、どうぞ進めてください。

今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます!
順天堂大学保健医療学部


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