その顕われの一つが、さきのH先生が口腔保健学科、口腔保健工学科1年生の共通教養科目である「歯科英語」を担当するようになったことであるとも云える。その所以は、以前にも述べたが、医専大設置二年目に西欧某国からの視察団来訪の際に見せた、通訳の能力によるとされているが、ご本人はこれを特に肯定も否定もせずに「いやあ、あれは本当に参ったよ・・。(笑)」といった感じで返答されるのが常であった。
また、H先生は他にもいくつかの講義や実習の担当をされており、どちらかと云えば多忙とも云えるはずであったが、この科目については、特に愚痴もこぼさず、いや、半ば楽しんで、これに取組んでいるようにも見受けられた。
しかし、その後、私がK大学大学院に進んでから3年目に入る2カ月程前の頃、実習補助のために訪れた医専大の研究室にてH先生から「いやあ、来年から**(西欧某国)の**大学に留学することになっちゃったよ・・。それで、実習の方はM・E先生と**さん(私のこと)、それに必要であれば、K大の補綴系研究室の院生にTAでお願いすれば、どうにか大丈夫であると思うけれども、あの共通教養科目の「歯科英語」は留守中、誰にお願いしようかと考えていたのだけれど、**さん(私のこと)は、そっちもイケるかな・・?教養科目と云ったって、そこまでお堅いものではないし、これまでに使った教材は渡すから、留学の間1年ちょっとの期間、ウチの学科の実習に加えて「歯科英語」もお願いしたのだけれど・・。いや、実は大学事務の方もそれで了解をもらっているし・・引き受けてくれると、とてもありがたいのだが・・それに90分の講義は多分良い経験になると思うよ。」とのことであり、私としてもかなり不安ではあったが、これも良い経験になるものと、引き受けさせて頂くことにした。
そして後日、H先生から、これまでの教材一式と、講義に用いたパワポ・スライドのデータが入ったUSBフラッシュメモリを受け取り、また、それらについての説明を伺った。
口腔保健工学科の方は、それまでに実習補助として参加していたことから、1学年20名全員の顔と名前は一致していたが、口腔保健学科の方は、その3倍以上の学生さんが在籍しており、顔写真付きの名簿も見てみたものの、全員をおぼえるまでにはなかなか苦労したことが思い出される。
ともあれ、そうした経緯によって、私は90名近い1年生の学生さんの講義を受け持つことになったわけだが、教材についてはH先生より一式受領したものの、その際に「この講義は特に歯科関連の英語を学ぶかことが目的となっているけれど、それだけでは絶対に時間があまるから、**さん(私のこと)が好きな洋書か何かを教材に使うと、学生さんももっと講義に乗ってくるかもしれないよ。」とのアドヴァイスを頂いた。
そこで私は、比較的オーソドックスで読み易い英語で書かれていると思われたジョージ・オーウェルによる「パリ・ロンドン放浪記」「Down and out in Paris and London」を用いることにした・・。
今回もまた、読んで頂き、どうもありがとうございます!
日本赤十字看護大学 さいたま看護学部
祝新版発行決定!
ISBN978-4-263-46420-5
*鶴木クリニックでのオペ見学につきましても承ります。
連絡先につきましては以下の通りとなっています。
メールアドレス: clinic@tsuruki.org
電話番号:047-334-0030
どうぞよろしくお願い申し上げます。
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