2018年12月26日水曜日

20181225 昨日の続き、専門職大学についておよび『魔の山』について【書籍からの抜粋引用あり】

おかげさまで、昨日投稿分の記事は比較的多くの方々に読んで頂けました。読んで頂いた皆さま、どうもありがとうございます。また同時に昨日一日での閲覧者数も休日ということもあってか思いのほかに伸びました。こうした状況を認識しますと、不思議なことに『やはり本日に関しても記事作成を行った方が良いのでは・・。』といった心情に傾いてくるようです・・(笑)。

さて、以前、当ブログにて数度にわたり取り上げた来年度から新設される新たなタイプの大学である『専門職大学』ですが、その後の大学設置・学校法人審議会による審査によって来年度つまり2019年4月からの設置が認可されたのは13大学3短大のうち1大学のみとなり、残りの大学・短大は申請を取り下げ、その次年度、つまり2020年4月からの設置を目指す運びになるとのことです。

ともあれ、今回の審査にて設置の認可を受けた大学はなんと、ここ四国の『高知リハビリテーション専門職大学』とのことでした。この大学が徳島と同じ四国にあることに加え、かねてより当ブログにて、その妥当性を述べてきた医療系であったことは、実際のところ自身とはあまり関係がないのかもしれませんが、率直に嬉しい感情が湧いてきます(笑)。

しかし他方、申請していた13大学3短大から、さきの審査結果により、今回の専門職大学の設置審査が厳しいものであったのか、あるいは主に学校法人側に原因があったものか分かりませんが、いずれにしましても、あらためて設置申請を提出される他の専門職大学も2020年4月での開学が認可されること、くわえて近い将来、こうした専門職大学が徳島の地に【出来れば複数】設置されることを願っています。

そういえば、先日のブログにて研究所と大学の違いをトーマス・マン著『魔の山』を挙げることによりその文脈のオチをつけようと試みましたが、それにより、この『魔の山』に興味を持たれた方々は是非この著作を読んでみてください。

また、そこで『魔の山』について書かれた他の著作の記述を想起しましたので、以下に抜粋引用します。

北杜夫著 新潮社刊『どくとるマンボウ青春記』pp.111-112
『先に「魔の山」という名を記したが、トーマス・マンのこの大長編は、下界、外界から隔絶されたスイスのダヴォスにある結核療養所が舞台である。ここにありとある人種が集まって、息の長い比較するものとてない物語は進行していく。ところで、高校の寮とは、小規模な一種の「魔の山」ともいえないであろうか。寮生はすべてきたない精神的な病菌に冒されていて、外界とへだてられたむさくるしい寮に起居しているのだ。ダヴォスの療養所においても、末期には麻痺とヒステリー状態が蔓延した。西寮の三学期の生活もそれに近かった気がする。ノートラというトランプがいやに流行した。ノートラ大王という呼称を受けている男もいた。それに単にあいつはトランプが強いというくらいの意味ではなく、ナフタのごとく不気味にも教祖じみた存在なのであった。「魔の山」においても心霊術の実験にみんなが心を奪われたりする。それに応ずるに、西寮では「コックリさん」が流行した。紙にイロハを書き、一本の箸を何人かで持って、コックリさま、コックリさま、お出でになりましたでしょうか。学期末の試験では誰と誰が落第る(ドッペる)でしょうか、お教え願います」などと真剣にやっている光景は、どうしても尋常なものとはいえなかった。』

くわえてもう一つ

佐藤秀明編 新潮社刊『三島由紀夫の言葉 人間の性』pp.100-101
『はっきりいってしまうと、学校とは、だれしも少し気のヘンになる思春期の精神病院なのです。これは実に巧みに運営されていて、入院患者(学生)たちは、決して「私は頭がヘンだ」などと気づかせない仕組みになっている。先生たちも何割か、学生時代のまま頭がヘンな人たちがそろっていて、こういう先生は学生たちとよくウマが合う。何千人という人間のいる学校のなかで、ほんの何人かの先生がこの秘密を知っていて、この秘密を決して洩らさぬように学校経営をやっていく。』
「おわりの美学」(「女性自身 昭和41〈1969〉年2月14日~8月1日)

後の方の抜粋引用は『魔の山』への直接の言及はありませんが、前の抜粋引用部と通底し、さらに、昨今ではあまり聞くことが出来ないような穿った意見ではないでしょうか(笑)?

ともあれ、今回もまた、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。

~書籍のご案内~
ISBN978-4-263-46420-5

~勉強会の御案内~
前掲書籍の筆頭著者である師匠による歯科材料全般あるいは、いくつかの歯科材料に焦点を当てた勉強会・講演会の開催を検討されておりましたら、よろこんでご相談承ります。師匠はこれまで長年、大学歯学部・歯科衛生・歯科技工専門学校にて教鞭を執られた経験から、さまざまなご要望に対応させて頂くことが可能です。

上記以外、他分野での研究室・法人・院内等の勉強会・特別講義のご相談も承ります。

勉強会・特別講義 問合せ 連絡先メールアドレス
conrad19762013@gmail.com 
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