2017年12月14日木曜日

20171214 IT化により生じる歯科医療・技工業界における変化について

近年、さまざまな機器がコンピューターに接続され、そこで得られた情報がデータ化され、それらがインターネットを介し相互に送受信することが可能となった。

現在作成しているこの文章がインターネットウェブ上にてブログ記事として何処でも閲覧可能になることは現在においては当然であるが数十年前においては考えられないことであった。

こうしたコンピューター技術に基づく所謂技術革新とは、さきの記事においても少し触れたが医療、歯科医療に対してもまた少なからぬ影響を及ぼしており、なかでも画像診断に用いるCTMRIなどの機器は、まさしくこれまでの伝統的なX線画像による診断を過去のものにしたと云える。

さらには、これらCT、MRI機器にて得られたデータを3Dプリンターなどを用いて三次元的に模型化・実体化することが可能であることは、まさしく、さきのコンピューターによる技術革新が具現化されたものの一つであると評し得る。

こうした新たな機器とは医療スタッフの治療技術の更なる向上、患者さんへ提供する医療の質の向上、そして医療スタッフの作業の軽減あるいは質を担保した効率化・簡便化を企図したものであるとも云える。

そして精密な手技により巧拙が多く決せられる歯科医療分野においてもまた、この技術革新による影響とは著しいものであり、とりわけ各種被せもの、義歯の作成などを行う歯科技工分野においては既存業界の在り方自体に変革が迫られているとも云える。

これを具体的に述べると、これまで印象材を用いて口腔内様相の印象採得を行い、得られた印象に石膏を注ぎ、口腔内様相の石膏模型を得て、そこから各種補綴物の設計、作成が為されていたものが、コンピューターに接続した光学印象機器により口腔内様相が即座にデータ・画像化され、それに基づいて各種補綴物の設計がCAD機器を用いコンピューター上にて為され、そこで設計された補綴物データを用いCAM機器にてバルクから削り出し作成されるようになるといった変化である。

これに伴い従来の
技工作業とは、ほぼ最終段階にある色彩の調整、マージンの微調整、仕上げ研磨などといったごくごくわずかな一部分のみとなってしまう可能性もないとは言い切れなくなる。

また、他の補綴物においても用いる材料の更なる進化発展により、この傾向とは今後さらに進行するものと思われる。

しかしながら、さきにも少し触れたが歯科技工をも含めた歯科医療機関とは、その大半が中小あるいは零細企業であり、彼らがどのようにして、このある程度大きな設備投資を要し、さらには事業主、従業員共に既存の知識、意識、技術の大きな変革が要求されるこの技術革新の波に対し果たして適切な対応をとることが可能であるのかとは未だ疑問のままであると云える。

くわえて
単なる杞憂であるのかもしれないが行政・国の方々とは、どの程度まで、あるいはどのように、こうした歯科医療、歯科技工業界にて生じている事態(技術革新の波)を把握されておられるのだろうか?


今回もまたここまで読んで頂きどうもありがとうございます。


昨年から現在に至るまでに列島各地において発生した一連の地震・大雨・水害等といった大規模自然災害により被害を受けた諸
地域のインフラの復旧・回復および復興を祈念しています。

昨今から再び噴火をはじめた新燃岳周辺の方々の御無事をも祈念しています。
























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